- 週間ランキング
先程、「骨盤が開いた状態とは骨盤の下の部分が広がった状態」とお伝えしました。
では骨盤の上の部分はどうなっているのかというと、閉じている状態です。つまり、「骨盤の上部は閉じて骨盤の下部が開いた状態」です。しかも、この状態は前傾を伴っています。
具体的に言い直すと、「前傾を伴いながら骨盤上部の腸骨は内側に閉じて、骨盤下部にある恥骨と坐骨は外側に開いた状態」となります。
骨盤の前傾が強くなると腸腰筋の緊張が強くなり、腹筋群の筋力が低下した状態になります。そこでまず腹筋群の筋力強化エクササイズをするにあたり、腸腰筋の強い緊張を静的ストレッチで緩めておく必要があります。
また、骨盤下部が外に開くと股関節も外に開きやすくなります。つまり、股関節外転筋が優位に機能するようになるため、股関節内転筋群が機能しにくい状態になります。そのため股関節内転筋群が機能しやすい状態にするために、股関節外転筋への静的ストレッチも行うようにします。
更に、静的ストレッチで動きの制限を解除したら、動的ストレッチで動きを高めていきます。
腹筋群に効かせるには、骨盤後傾方向への動きを高める必要があるので、「骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ」も合わせて行っていきます。
骨盤を後傾させやすくするコツは、目線をお腹に向けることです。ストレッチ中は、骨盤を正面に向けるようにしましょう。
左右それぞれ筋肉が心地よい伸び感が得られる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
やはり、ストレッチ中は骨盤を正面に向けるようにしましょう。
左右それぞれ筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けます。
四つん這いの体勢となり、背中を軽く反らせた体勢を作ってから(写真上)、背中を丸めて骨盤を後傾させる動作(写真下)を10回繰り返します。
動きはゆっくりと、少しずつ後傾方向への動きを大きくしていくようにしましょう。
ストレッチを行ったら、腹筋群と股関節内転筋群の筋力を高めるエクササイズを行っていきましょう。
腹筋群の中でも下腹痩せには、やはり腹直筋下部及び腹斜筋下部の強化が必要です。
腹直筋下部及び腹斜筋下部と股関節内転筋群が同時に強化できるエクササイズが、今回ご紹介する「リバースクランチ」というエクササイズです!
1. 仰向けになり、両腕はカラダの横に「ハの字」に構え、手のひらを天井に向けるようにします。膝と股関節を90度に曲げて、左右の足と膝を離さないようにしっかりつけるようにします。
2. 下腹部を支点に、息を吐きながらお尻が床から離れるまで骨盤を起こし、息を吸いながらゆっくり下ろすという動作を繰り返します。
下腹部を支点に骨盤を起こすことで「腹直筋下部」に、また左右の足と膝をしっかり閉じることで「股関節内転筋群」に効かせることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら、2~3セット行いましょう。
このエクササイズでよくある間違いの一つが、骨盤を起こすべきところを股関節を曲げて行ってしまっているという点です。
そうすると腸腰筋が益々優位になります。なぜなら股関節を曲げる際に機能する筋肉は腸腰筋だからです。そのため、下腹痩せ効果が得られないばかりか、却ってポッコリお腹になりやすい状態にしてしまうので注意が必要です。
エクササイズを行った後、下腹ではなく太もも付け根に効いてしまっていたり、腰が痛くなったりする場合、骨盤ではなく股関節の動きでエクササイズを行ってしまっている可能性が考えられます。
その場合、「3つのストレッチ」からやり直して、下腹部を支点に骨盤を起こすことを意識して再度エクササイズを行うようにしましょう。
3つのストレッチを行った上でエクササイズを行うと、下腹痩せ効果が期待できます!ストレッチとエクササイズは、最低でも週に3回は行うようにしましょう。
今回は、なかなか凹まない下腹を引き締めるエクササイズと、その効果を高めるストレッチをご紹介しましたが、あくまでも全身の筋トレと有酸素運動を行っているということが前提です。全身の筋トレと有酸素運動を行った上で、今回ご紹介したストレッチとエクササイズを行うようにしましょう。
「お腹まわりが気になるから…」とお腹まわりのエクササイズだけを行っても、十分な効果は期待できないということを、しっかり覚えておいてくださいね!