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お恥ずかしながら、【香りに鈍感】など素人の筆者には、ボトルを見ただけでは違いが分かりません…。
うちのサロンでは、主にプラナロム、その他ラドローム、ル・コントワールアロマというブランドのものを扱っています。プラナロムに関しては高級な有名ラインで、土などの環境にも気を使って無農薬にこだわっているオイルです。プラナロムは日本に輸入されてからさらに検査を重ねて、やっと手に入る、そんな貴重なオイルです。
日本ではアロマは雑貨扱いですが、ヨーロッパではお薬のような扱いで薬局に置いているところもあります。フランスでは、ル・コントワールアロマを薬のように薬局で扱っていると聞いたことがあります。
そんな高級なものとあらば「お高いんでしょう?」
プラナロムは一番高級なラインですが、2,000円代から30,000円近くまでピンキリです。「ローズ」「ネロリ」は簡単には成分が取れないので高級なのですが、「ローズ」だと30,000円近く、「ネロリ」だと20,000円近くするものもあります。(5ml瓶あたり)
※5ml瓶を見せていただいたのですが、私の親指の第一関節分ほどのほんと~に小さな小さな瓶でした!雑貨屋さんに売っているようなアロマオイルとは本当に別物なのだなと実感した瞬間です。
ラベンダーはリラックス効果があるらしい…なんてエピソードしか知らないのですが(初心者すぎる)、香りってどんな効果があるのでしょう?
面白いものですと、「ウィンターグリーン」という、サリチル酸メチル99パーセントの成分でできているものがあります。これは湿布の原料です。肩こりに悩んでる方に効果があったりします。
ただ、かなり「湿布臭」が強いので、匂い残りが嫌かもなんて方には向かないかもしれません。ウィンターグリーンは天然のアスピリン(バファリンに入っているような成分)と呼ばれるもので、アレルギーのある方には使用を控えています。
クローブ、に関しては抗菌作用・抗炎症作用が強いです。クローブそのものは、ホットワインに入れる木のようなものとして目にしたことがあるかもしれません。メディカルアロマでの香りを嗅いでみると「歯医者さんのような独特な匂い」がするんですよ。
実はアロマを直接オイルに混ぜると経皮吸収しづらいため、うちのサロンではより経皮吸収されやすいやり方でブレンドしています。オイルに直接混ぜずに、水溶性のジェル+ハイブリッドオイル+アロマの3種類を乳化させるというやり方です。
※アロマって、いい香り・甘い香りを嗅いでリラックスするやつ…?ぐらいに構えていた私は、実際に嗅いでみてびっくり!まさにお薬の香りでかなりクセの強い感じ!これが驚きの一つ目。
そしてよくリンパマッサージに使われるオイルとアロマはそれぞれ別物(マッサージに使われるオイルで摩擦をなくして、アロマは香りを添えるもの?)なんて認識でいたのですが、メディカルアロマは肌から吸収させていると聞いて、これが驚きの二つ目。ダブルでびっくりです。
気になるのはお客様のリアクション…。
入り口としては「リラックス」を目的に使用される方が多いのですが、中には、アトピーを薬で治すのではなくアロマで治したい!と考えてメディカルアロマを使用する方も。
初めから知っているというよりは、ご来店してからカウンセリングの中でご提案させていただくことが多いです。いろいろな香りにチャレンジする中で、それぞれのお客様がそれぞれのお気に入りの香りを見つけて楽しんでいらっしゃいます。
私が知っているものは、ラベンダー、グレープフルーツなどそのぐらいです。
お客様に伝わりやすいように、7つのカテゴリーに分けています。
エキゾチック系の代表イランイランは、魅惑の香り…ということで、インドネシアの新婚初夜ではベッドに花びらを撒く際に一緒に香らせたりすることもあるようです。
樹脂系のサンダルウッドは、香りも重く匂いも残りやすいのですが、実はオイル自体も重いのでブレンドするときも滴が落ちづらかったりします。
柑橘系の香り(グレープフルーツやレモン)はどれも嗅ぎ慣れているということもあって、選ばれる方が多い人気の香りですね。
その他ユーカリラディアタ+サイプレスをブレンドすると、咳が鎮まる・痰を出しやすくするような効果があり、子供にも使えるような天然のヴェポラップが出来上がったりします。自分の子供が風邪をひいた時なんか、よく使いましたね。
昨今のコロナ禍で「抗菌作用」のあるティートゥリー・ラヴィンツァラ・ユーカリラディアータなんかは注目されています。マスクに吹きかけるなんて使い方もありますよ。
香りを日常的に楽しんでるオーナー様のお気に入りは気になるところ。
ゼラニウム(フローラル系)は、ローズの代用品になるような香りで個人的に好きなものです。フェンネル(ハーブ系)は、更年期障害のホルモンの乱れ・月経不順を整えてくれるようなアロマです。セリ科のクセが強い匂いなので好みが分かれます。
※フェンネルという香りを嗅がせていただいて、「あ、いい香り。好き」と直感的に思ったのですが、後から聞くと「更年期のホルモンのバランスを整える効果が…」とのことで!!「あれ?乱れてるのかしら?」なんて一抹の不安を覚えました。(笑)香りで自分の状態を把握する手がかりにするというのも一つの楽しみ方なのかも。
メディカルアロマについて、香り初心者の筆者に詳しく優しく教えてくださったのは、茨城県結城市にある「ロアシス」というプライベートエステサロンのオーナー様。
お話を伺うと、メディカルアロマはまさに「本物の香り」という印象を受けました。アロマ一滴に対して、土壌を整え、無農薬にこだわる生産者の方・香りを抽出する方・そしてそれを安全のために検査する方…、たくさんの職人の愛が詰まった究極のオイル。お話の通り、雑貨の域を抜きん出て「お薬」のような効果。
そんな高級なメディカルアロマを鼻から、皮膚から吸収する贅沢。まさにアラサー女性の「ごほうび美容」にふさわしい存在かも?