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肌の乾燥とかゆみの関係について、まず知っておきましょう。関係性が分かると、かゆみを解消する方法を理解しやすくなり、納得して行えます。
ここでは「肌が乾燥した状態の解説」と「肌の乾燥がかゆみに繋がる理由」について説明します。
肌が乾燥した状態とは、肌の油分と水分が不足していることを指します。
通常は、油分と水分が肌表面で混ざり合って皮脂膜をつくり、紫外線や摩擦などの外的刺激や肌内部の水分蒸発を防ぐバリア機能が正常に働いています。しかし、肌が乾燥していると皮脂膜が減少し、バリア機能が低下するため、少しの刺激にも敏感に反応するようになります。
また、肌内部の水分蒸発も加速するため、肌の乾燥もますますひどくなり、バリア機能がさらに低下するという悪循環に陥ります。
前述のとおり、肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外的刺激が直接肌に触れやすくなります。すると、肌は異物が侵入したと認識し、免疫反応としてかゆみを発生させます。
かゆみは掻くことで一時的に抑えられますが、掻くと肌表面が傷つき、さらにバリア機能が低下するため、ますますかゆみが強くなっていきます。
また、掻くとヒスタミンといわれる物質が体内で発生し、知覚神経を刺激してかゆみを強めることもあります。
かゆみは、適切に対処して抑え、掻かないようにすることが大切です。
肌の乾燥によるかゆみの解消法は、「患部を冷やす」「スキンケアで保湿する」「肌を強化する生活習慣を行う」の3つあります。
保冷剤や濡れたタオルで患部を冷やすと、刺激によって興奮した知覚神経を抑えられ、かゆみを止められます。
簡単にでき、即効性があるため、かゆみが強く我慢できない時の対処法として活用しましょう。
スキンケアで保湿をすると、肌表面を保護し、刺激が直接触れないため、かゆみを抑えられます。
とくに、セラミドやヒアルロン酸など高保湿成分が配合された化粧水を使うと、うるおいが肌に浸透し、高い保湿力を実感できます。また、化粧水の後、乳液やクリームなど油性成分の多い化粧品を重ねることも、水分の蒸発を防ぎ、肌表面の保護に有効です。
保湿に特化したスキンケアを継続することは、肌の生まれ変わりを正常化することにも繋がります。肌の生まれ変わりによって新しい細胞が量産されると、バリア機能が修復されていくため、刺激に強くなり、自然とかゆみを感じにくい肌になります。
バリア機能を高め、かゆみを感じにくい肌にするには、生活習慣も大切です。肌を強化する生活習慣は次のとおりです。
ビタミンの豊富な食べ物は、肌の調子を整える働きに優れており、かゆみの予防に有効です。
例えば、ビタミンB群は、肌の生まれ変わりを促進して新しい細胞を量産し、バリア機能を高めてかゆみの発生を予防します。また、ビタミンAは、皮膚の修復力が高く、かゆみを感じる部分の回復を促します。抗酸化作用もあるため、紫外線から肌を守り、かゆみの発生を予防することにも繋がります。
ビタミンは、毎日食事から継続して摂ることが理想です。しかし、食事での摂取が難しい場合は、ビタミン剤やサプリメントを活用することをおすすめします。
睡眠は、成長ホルモンを分泌して肌の細胞の回復を促します。バリア機能も修復され、かゆみの発生を予防できます。しかし、睡眠不足や眠りが浅いと、細胞の回復が妨げられてバリア機能が回復できず、かゆみが起こりやすくなります。
バリア機能を高めるには、毎日22時~翌2時までに熟睡する習慣をつけることをおすすめします。こちらの時間帯に寝ることが難しい場合は、最低でも午前0時までには就寝し、6時間以上の睡眠時間を確保するようにしましょう。
適度な運動は、健康な肌づくりに有効です。運動をすると、全身の血流がよくなり新陳代謝が高まって、細胞が活性化します。
細胞が活性化すると、肌の生まれ変わりがスムーズになり、バリア機能が高まります。その結果、刺激に過敏に反応しなくなり、かゆみが起こりにくくなります。
肌が乾燥すると、皮脂膜が減少しバリア機能が低下します。乾燥によって肌のバリア機能が低下すると、外的刺激に敏感に反応してかゆみが起こります。
肌の乾燥によるかゆみの解消法は「患部を冷やす」「スキンケアで保湿する」「肌を強化する生活習慣を行う」の3つあります。乾燥によるかゆみは、スキンケアと生活習慣の両面から適切に解消しましょう。