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「ストレッチ」とは、筋肉を伸ばす運動のことを言います。筋肉の伸ばし方には、大きく2つの種類があります。
1つは、関節を曲げ伸ばししたり回したりといった動きを伴って筋肉を伸ばす方法で、これを「動的ストレッチ」と言います。もう一つは静止した状態で筋肉を伸ばし続けるストレッチで、これを「静的ストレッチ」と言います。
では、疲労回復を促すためには、どちらのストレッチを行うべきでしょうか?
動的ストレッチは筋肉の伸縮動作を繰り返すことにより血流が促進され、筋温を高める効果が期待できます。また、筋温が上がると筋肉の粘性が低下し、神経伝達速度を高めることができるので、パフォーマンス(能力)アップ効果が得られます。そのため、動的ストレッチは、ウォーミングアップに適したストレッチと言えます。
一方、静的ストレッチは筋肉を伸ばし続けることで副交感神経が優位になり、リラックス効果を得ることができます。また、筋肉の緊張を緩めることで血液やリンパの流れが促進されるので、疲労回復促進効果も期待できます。そのため、静的ストレッチは運動後のクールダウンとして用いられます。
以上のことから、疲労回復を促進させるために行うべきストレッチは、静的ストレッチということになります。
静的ストレッチは筋肉の緊張を緩め、リラックス効果と疲労回復効果をもたらします。
その静的ストレッチによる疲労回復効果も、これからお伝えする「3つのポイント」を踏まえて行うことで、更に高めることができます!
1つは入浴後に静的ストレッチを行うようにしましょう。カラダが温まっているため、普通にストレッチをするよりも、筋肉を伸ばしやすい状態になっているからです。
しかし、ここで重要なことは「カラダが芯から温まっていること」です。「カラスの行水」ではカラダが温められていないため、ストレッチを行っても十分な効果が期待できません。
また、熱いお湯に浸かっても、表面しか温めることができないので、カラダを芯から温めるには至りません。カラダを芯から温めるには、38~40度程度のぬるめのお湯に10分程度浸かる必要があると言われています。
お風呂でカラダを温めたらストレッチを行うのですが、ストレッチを行う環境も非常に大切です。
疲労回復を目的でストレッチを行う場合、薄暗くて、なるべく静かなお部屋で行うようにしましょう。それだけで副交感神経が優位に働き、リラックス効果を得ることができます。
また、カラダを冷やさないように、必要であればお部屋を暖かくしておくとよいでしょう。もちろんアロマなどお好きな香りを楽しみながら行うのもアリだと思います!
ストレッチを行う際、呼吸を意識して行っていますか?あまり意識していない人が多いのではないでしょうか。ストレッチを、ゆったりとした呼吸を心がけながら行ってみましょう。
具体的には、鼻から大きくゆっくりと息を吸い、口から細く長く息を吐くようにします。ゆったりとした深い呼吸を心がけることで副交感神経が優位になり、より高いリラックス効果を得ることができます。
以上の3つのポイントを踏まえた上で、実際にストレッチを行ってみましょう!
ここでは是非行っておきたい、「疲れた脚に効くストレッチ」と「十分なリラックス効果が得られる深呼吸」の2つをご紹介します。
両膝を立てて仰向けになり、片方の脚を上に上げてふくらはぎに両手を回して、膝を伸ばすことで太もも裏側の筋肉がストレッチされます(写真上)。
そこから更に足首を曲げていくと、ふくらはぎの筋肉がストレッチされるようになります(写真下)。
余裕があれば、もう一方の立てている膝を床に伸ばしてみましょう。
両手をふくらはぎに回すのが難しい場合は、タオルで引っ掛けて手前に引きつけるようにしてみましょう。左右それぞれ、筋肉が心地良く伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
仰向けに寝て「大の字」になり、軽く目を閉じて深呼吸を10回程度繰り返します。ゆっくりと大きく深く深呼吸を行うようにしましょう。
この深呼吸は、ストレッチの最後に行うとよいでしょう。十分なリラックス効果を得ることができ、疲れた心身に効きます!
今回は、ストレッチで疲労回復効果を高めるポイントについてお伝えしました。
疲れた心身をできるだけ早くリセットさせたい場合は、ただお布団に入ってカラダを休めるよりは、ストレッチを行ってからお布団に入るのがお勧めです。その方がぐっすり眠れ、翌朝スッキリ目覚めることができるハズです!
早速お試しください!