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エクササイズをご紹介する前に、まずはご自身の背中の左右差をチェックしてみましょう!
足幅を肩幅程度に広げて立ち、両腕は体の横に下ろします(写真右)。骨盤から下は動かさないようにして、上体を真横に倒していきます(写真左)。動きが制限されるところまで、ゆっくり倒していきましょう。
左右それぞれチェックを行います。
上体を倒す際、上の写真のように捻れが生じないように注意しましょう。動作中は、胸を正面に向けたままにします。また、足が床から離れないようにしましょう。
左右それぞれチェックを行ってみて、どちらかが「倒しにくい」と感じる場合、骨盤と背骨に歪みが生じていることが考えられます。例えば、右に倒しにくい場合、骨盤が右に傾いていて背骨は「逆Cの字」を描いている可能性があります。
背中の筋肉に左右差が生じていると、骨盤や頭が常に傾いた状態になってしまっているので、腰痛や肩こりを起こしやすくなります。
それではエクササイズを…と言いたいところですが、左右差のあるままエクササイズを行ってしまうと、筋力が強い箇所は益々強くなり弱い箇所は刺激がうまく伝わらないので、左右差を益々大きくしてしまうことになります。
そのため、エクササイズを行うにあたり、まず緊張の強い筋肉を静的ストレッチで緩めておきます。
また、一方の筋肉の緊張が強いと、その反対方向への動きが制限されてしまい、もう一方の筋肉が十分に収縮できなくなってしまいます。そのため、もう一方の筋肉が十分に収縮できるように、動的ストレッチで動きを高めておきます。
例えば先程のチェックで「左に倒しにくい」と感じた場合、右の体側部の筋肉である体幹側筋群への静的ストレッチを行い、次いで左方向への側屈動作を高める動的ストレッチを行っていきます。
体側部が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間ストレッチを行います。
ストレッチ中は自然な呼吸を心がけ、呼吸を止めないようにしましょう。ストレッチは、反動や弾みをつけず、心地よく伸ばされた状態で静止するようにしましょう。
動作は、必ず動きを高めたい方向で終わるようにしましょう。この場合では、右方向に倒してから左方向へ倒すようにします。
動きはゆっくりと、丁寧に行うようにします。少しずつ左に倒していく動きを大きくしていくことが、可動域を広げるコツです。
2つのストレッチを行ったら、もう一度先程行ったチェックを行ってみましょう。左右差がなくなっていることが確認できたら、エクササイズを行いましょう!
お待たせしました!それでは筋力を高めて左右差を整えるエクササイズをご紹介しましょう!
今回ご紹介するエクササイズは、「サイドブリッジ・アブダクション」というものです。フローリングの床の上で行う場合は、ヨガマットもしくは大きめのバスタオルを敷いた上でエクササイズを行いましょう。
左右それぞれ20~30秒を3セット行いましょう。
骨盤を引き上げることで下になっている体幹側筋群が、上になっている股関節を開くことで「中殿筋」という骨盤外側にある筋肉に効かせることができます。
中殿筋に効かせるには、膝の位置がポイントになります。エクササイズ中は、膝が股関節よりも後ろに位置し、股関節よりも上の高さにキープすることで、中殿筋に効かせることができます。
エクササイズ中は、上体は正面に向けるようにしましょう。また、呼吸が止まらないように注意しましょう。
右(左)の体幹側筋群の筋力が弱いと、骨盤が右(左)に傾くので、左(右)の中殿筋が弱くなる傾向にあると言えます。そこでこのエクササイズを行うことで、背中の左右差をもたらしている筋肉を強化することができます。
今回は背中の左右差を整えるエクササイズをご紹介しました。
普段、あまり気づきにくい左右差の問題ですが、これを見逃したままエクササイズを行うと、筋肉のつき方もアンバランスなものとなってしまいます。
例えば、背中の左右差があるまま「スクワット」を行ってしまうと、お尻と太ももの筋肉のつき方も左右で違ったものとなってしまい、腰や膝などへの負担を大きくしてしまう原因となります。
エクササイズを効果的に行うためにも、日頃から左右差を意識し、それを整えることも必要と言えます。