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それではなぜ肩甲骨がダイエット効果のカギと言えるのでしょうか。その理由として3つ挙げることができます。
それは、
という3つの理由です。
脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2つの種類があります。一般的に「体脂肪」と呼ばれているものは、前者の白色脂肪細胞のことを言い、これは脂肪を蓄える働きがあります。
それに対して褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞とは対照的で、脂肪を燃やして熱を作り出す働きがあります。
白色脂肪細胞は皮下組織や内臓周りなど体内の広範囲に見られるのに対して、褐色脂肪細胞は腋の下や肩甲骨周りなどごくわずかしか存在しないと言われています。しかも加齢ととも減少するため、褐色脂肪細胞を増やすには刺激を与えることが必要となります。
褐色脂肪細胞は肩甲骨周りに多く存在すると言われているので、肩甲骨周りを動かすストレッチを行うことが褐色脂肪細胞の活性化につながり、脂肪燃焼効率を高めることができると考えられます。
また肩甲骨を整えることで猫背の姿勢も改善されます。
すると心臓や肺などを取り囲んでいる胸郭が広がるので、換気量がアップします。換気量がアップすると、より多くの酸素を体内に取り込むことができるので、その分より多くの脂肪を燃焼させることができるようになります。
猫背の姿勢が改善されると、脂肪燃焼効率がアップするだけではありません。腹筋が機能しやすくなるので、お腹痩せ効果も期待できます。
試しに上の写真のように、背中を丸めた体勢と肩甲骨を内側に寄せて胸を張った体勢の両方でお腹を凹ませてみてください。おそらくほとんどの方が、胸を張った体勢の方がお腹を凹ませやすかったのではないでしょうか。
猫背になると胸郭が落ち込み、骨盤が開いた状態となるため、腹筋の力が入りにくい状態となります。そのため肩甲骨を整えることは、腹筋の力が入りやすい状態となるので、お腹痩せ効果が現れやすくなると言えます。
肩甲骨を整えるストレッチを行っていきましょう。
具体的には猫背の姿勢をリセットするストレッチと、褐色脂肪細胞を刺激するために肩甲骨周りを動かすストレッチを行っていきます。
猫背は、大胸筋や小胸筋といった胸の筋肉が強く緊張し、肩甲骨が外に開いて胸椎の後弯が強くなった状態です。そのため猫背の姿勢をリセットするには、「胸の筋肉へのストレッチ」を行います。そして肩甲骨周りに存在する褐色脂肪細胞を刺激するために、「肩回しストレッチ」を行います。
胸の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
動きはゆっくりと、少しずつ肩甲骨を寄せる動きを大きくしていくようにしましょう。肩甲骨内転(内側に寄せる)動作を繰り返すことで、胸の筋肉の緊張を緩めることができます。
「肩回しストレッチ」は、上の写真のように、仰向け、横向き、四つん這い、そして座位の4つの体勢で行っていきます。
肩回しストレッチ一つでも、体勢を変えて行うことで使われる筋肉が変わってきます。仰向けでは肩前面が、横向きでは肩の外側が、四つん這いでは肩後面が使われて、そして座位では肩の上方が使われます。
5本指をまとめて肩に添えて前回しを5回行ったら、後ろ回しを5回行います。必ず前回しを先に行って、後ろ回しで終わるようにしましょう。そうすることで胸を張った状態でストレッチを終えることができるからです。
肘で円を描くイメージで肩回し動作を行い、少しずつ円を大きくしていくように心がけましょう。
今回は肩甲骨がダイエット効果のカギと言える理由と、ダイエット効果を高めるために行っておきたい3つのストレッチをお伝えしました。
肩甲骨を整えることで脂肪燃焼効率がアップし、ダイエット効果を高めることができると言えます。そういう意味で、肩甲骨は「ダイエットの要」と言っても過言ではありません。
「トレーニングに取り組んでいてもなかなかダイエット効果が現れない…」という方、早速今日から肩甲骨を整えてみてください!