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下半身太りの原因は「血液とリンパの流れの不良」であり、その背景として「筋肉のポンプ作用の低下」ともう一つ「開きっぱなしの骨盤」が考えられます。
骨盤が開きっぱなしの状態というのは、本来「逆三角形」の形をした骨盤が「台形」のような形をした状態になっていることです。
骨盤が開きっぱなしになると血管や鼠径リンパ節が圧迫されてしまい、脚から流れてくる血液やリンパ液が滞ってしまうからです。すると老廃物や不要な水分が滞留してしまい、「むくみ」が生じるのです。
骨盤の開きの原因の1つに「腹筋の筋力低下」が挙げられます。また、坐骨や恥骨などが外に開いた状態であるので、内ももやお尻の筋肉の筋力も低下している状態とも言えます。
腹筋エクササイズの中に、腹筋と内ももの筋肉を同時に刺激することができるエクササイズがあります。それは「リバースクランチ」というエクササイズです。この腹筋エクササイズこそが、骨盤の開き改善に有効と考えられます。
リバースクランチは以前にもご紹介したことがあるエクササイズですが、とても重要なエクササイズですので改めてお伝えしておきましょう。
15~20回を1分間の休憩を挟みながら3セット行いましょう。
腹直筋下部に効かせるポイントは2つあります。1つは下腹部を軸に骨盤を起こすように心がけることです。
もう一つの重要なポイントは、膝と足をしっかりくっつけて離さないようにすることです。そうすることで腹直筋下部に効きやすくなる上、内ももの筋肉である股関節内転筋群に効かせることができるからです。
リバースクランチをすると「下腹部ではなく太ももの付け根に効いてしまう…」という場合、骨盤ではなく股関節の動きで行ってしまっていることが考えられます。すると腹直筋下部ではなく股関節を曲げる働きをする「腸腰筋」に効いてしまうのです。
腸腰筋には「骨盤を前傾させる」という働きもあるため、この筋肉の働きが強くなり過ぎると骨盤の前傾が強くなり、腹筋がますます機能しにくい状態になってしまう可能性があります。
そこで、リバースクランチで腹直筋下部への効果が感じられない場合は、次にご紹介する2つのストレッチを行ってみましょう。
後ろ脚の太もも付け根前面の部分が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けます。
ストレッチの強度は後ろ脚の膝の位置で変えることができます。膝の位置は股関節よりも後ろにあることが基本ですが、股関節から後ろに遠ざけていくほどストレッチの強度は高いものになります。
このストレッチの決め手は「骨盤」にあります。骨盤を後傾させることと、正面に向けるようにすることで腸腰筋がストレッチされます。目線をお腹に向けるようにすると、骨盤を後傾させやすくなります。
腰を丸めていく動きをゆっくりと少しずつ大きくしていくようにすることで、骨盤後傾方向の動きを高めることができます。
このストレッチを行う際、顔も一緒に動かしていませんか?ストレッチ中、顔は床に向けたままにします。顔が動いてしまうと、骨盤というよりも背骨全体の動きを高めるストレッチになってしまうからです。
ストレッチを行ったら、改めてリバースクランチを行ってみましょう。すると、骨盤が後傾方向にしっかりと動くようになっているため、腹直筋下部に効いている感じが得られるかと思います!
エクササイズは、ターゲットとする筋肉にしっかり効いているかどうか、確かめながら行うようにしましょう。それが、エクササイズを効果のあるものにするコツです。
このようにリバースクランチは腹直筋下部と股関節内転筋群を強化することができるので、「ポッコリお腹」や「下半身太り」をもたらす骨盤の開きの改善に有効と言えるのです。
お腹痩せしたい方も下半身痩せしたい方も、是非リバースクランチをトレーニングメニューに加えてみてください!