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完全栄養食とは、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に基づき、人が生きていく上で必要な栄養素を過不足なく摂取することができる食品・食事のことです。
よく“卵は完全食だ”など見かけることがありますが、卵もほぼ必要な栄養素を含んでいるため、そのように言われています。後述しますが、卵は“準完全食”という分類になります。
多くの場合、準完全栄養食と完全栄養食とあわせて「完全栄養食」「完全食」と呼ぶことが多いようです。
そして最近では、パウダータイプのものや、ドリンクタイプのもの、グミやパスタなど、さまざまな完全栄養食が販売されるようになりました。
1日に必要な栄養素の1/3(1食分ということ)を摂取できる、というものが多いです。食事を摂る時間がない人などに人気ですが、それだけでなく、ダイエットにも利用されることも多いようです。
手軽さや栄養素の過不足が起こりにくいのは嬉しいですよね。健康上のメリット・デメリットについてもご紹介していきます!
など、さまざまな完全栄養食の商品が売られています。これから更に種類も増えるのではないでしょうか。
水などに溶かして飲むタイプ。作る手間や、食器の準備が不要なことがメリット。
栄養が不足していると感じたときに、間食に手軽に食べられる。咀嚼力が低下しにくいのは嬉しいポイント。
1日に必要な栄養素の1/3を補えると謳っている商品が多い。毎食食べなくても良いですし、飽きたら他の主食に変えるも良し。
食事を楽しみながら、炭水化物からの栄養素にも気を配りたいという人にはおすすめ。
栄養素の過不足はあるものの、完全栄養食に近い食品は「準完全栄養食」と呼ばれています。
そういった食品も、不足している栄養素だけ補えばOKなので、優れた栄養価をもつ食品として、美容や健康・ダイエットをする上で注目されている食品です。
などの食品があります。
例えば卵では、たんぱく質や脂質をバランスよく含んでいますが、食物繊維とビタミンCが含まれていないため、準完全栄養食という分類になります。
準完全栄養食でも、不足している栄養素さえ補えば充分ですね。
そもそも、私たちが食事に求めることとは、何なのでしょうか?
食事(食品)には、以下の3つの機能があるといわれています。
栄養素としての機能。エネルギー源となる・体をつくるなどの機能。
「嗜好」に関わる機能。見た目・臭い・歯ごたえ…など、感覚機能によって嗜好に影響を及ぼす機能。いくら栄養満点でも、美味しくなければ、その食品を受け付けることができません。
食品の好き嫌いを決める重要な機能です。
「生体調節」に関わる機能。生活リズムを整える・疾病の予防などに関わる機能。
例えば、大豆に含まれるイソフラボン。女性ホルモン類似の作用や抗酸化作用など、さまざまなはたらきが分かっています。そのような、食品のもつ機能のことをいいます。
近年、流行している完全栄養食は、食品の一次機能に特化しており、二次機能の嗜好についてはあまり求めていません。
特にパウダータイプやドリンクタイプの完全栄養食などは、一次機能のみに特化していて、「美味しさ」を感じるかどうかは個人差が大きいものが多いのではないでしょうか。
食事に何を求めるかは人それぞれですよね。より食事を効率良く、一次機能に特化したものを摂取したいという場合は、完全栄養食を利用してみるのも良いでしょう。
パンやパスタなど炭水化物をよく摂取する人は、パスタなどの完全食に置き換えてみるのも良いかもしれません。また、食べる時間が勿体ないと思う人は良いかもしれません。
ただ、基本的にはきちんと食事から栄養を摂取することが一番だと思います。
時間がなくて欠食してしまう、食事の代わりにスナック菓子を食べてしまう、などという場合に比べると完全食を利用するのも一つの方法でしょう。
ドリンクタイプの完全食の場合、咀嚼することがないため、咀嚼機能が落ちるのではないか、といわれています。
また、商品によっては浸透圧が高いものがあるため、下痢しやすいこともあるようです。体調に合わせて、無理なく利用するようにしましょう。
卵などの準完全栄養食を用意できる人は、そのような食材から栄養素を摂取するほうが好ましいでしょう。
料理や栄養のことを考える暇がないという人は、粉末タイプやグミ、パスタなどの完全食を試してみても良いかもしれません。
すべての食事を完全食にするのではなく、1食置き換えることから始め、自分に合う方法を見つけるのがおすすめです。
完全食のデメリットがメリットを上回る、という人は試してみてくださいね!