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イソフラボンは女性ホルモンに似たはたらきをもち、骨粗鬆症予防などの効果があるといわれています。
しかし近年、「摂り過ぎはNG」と見かけることが増えました。一体、何があったのでしょうか?
2006年、大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の認可について、安全性が問われたことがきっかけと考えられています。それまでイソフラボンの上限値は明確にされていませんでしたが、上限値が設定されたのです。
上限値が設定されたということで、「摂り過ぎたらダメ」という認識になったと考えられます。
1日の摂取量の上限は、70~75mgとされています。(※胎児・乳幼児・小児・妊婦は除く)
また、特定保健用食品を食事にプラスする場合、+30mgまで、とされ、閉経後の男女についてはデータがないため30mgとされています。
上限値については、毎日摂取する量の平均値とし、上限値を超えたからといって直ちに健康被害が起こるわけではない、とのこと。
イタリアの研究で、閉経後の女性に5日間イソフラボン150mgを投与したところ、子宮内膜増殖が6例あったと報告されています。
また、日本人のイソフラボン摂取量は1日70mg以下という調査があるため、
ことから、1日の上限を「70~75mg」と設定したようです。
結論からいうと、「上限値をこえて摂取しても、直ちに健康被害が発生するわけではない」とのこと。
日本には、昔から納豆や豆腐など、大豆製品を食べる文化があります。日本人の平均寿命も、大豆をよく摂っていることが要因であると言われているほどです。しかし、大豆製品を食べすぎたことによる健康被害は報告されていません。
もちろん、健康に良いといわれているものでも食べすぎにはリスクがありますが、イソフラボンの上限値に過剰に反応することのほうが、デメリットが大きいと考えられます。
イソフラボンとは、大豆に0.2~0.3mgしか含まれていない、貴重な成分です。ポリフェノールの一種で、健康や美容に効果があるといわれています。
実はイソフラボンには2種類あることを知っていますか?「グリコシド型イソフラボン」と「アグリコン型イソフラボン」ですが、吸収率が異なります。
分子が大きく、体内には2割ほどしか吸収されません。摂取してから6~8時間後に吸収率はピークとなります。
グリコシド型イソフラボンよりも分子が小さいため、吸収率はその3倍!吸収率も、摂取後2時間でピークとなります。
これらの特徴から、イソフラボンを摂取する際は、アグリコン型になっているサプリメントなどがおすすめです。
豆腐や納豆、豆乳にもイソフラボンは含まれています。しかし、実は大豆や大豆食品に含まれているイソフラボンは、グリコシド型がほとんど。
アグリコン型が多いのは、味噌や醤油だけ。なかなか摂取量を増やしにくいですよね。そのため、イソフラボンのサプリメントを摂取することが多いようです。
更年期には、顔のほてりや肌のかさつき、高血圧など、さまざまなトラブルが起こる人も多いですよね。イソフラボンは、そのような不調を緩和するといわれています。
イソフラボンは、女性ホルモンと似たはたらきをします。加齢とともに肌のハリがなくなったり、シミができるのは、女性ホルモンが減少するためです。
イソフラボンを摂取することで、肌を美しく保ちます。
イソフラボンには「ゲニステイン」という物質が含まれていますが、強い抗酸化作用があります。
活性酸素の発生は老化をすすめるといわれていますが、抗酸化作用で活性酸素のはたらきを抑えることができます。
納豆だけ食べるなら:2パック(約71mg)
豆乳だけ飲むなら:1パック200g×2(約82mg)
豆腐だけ食べるなら:1丁(約80mg)
煮豆30g(小鉢に1杯) 約11mg
納豆45g(1パック) 約36mg
豆乳(調整豆乳1本200g) 約41mg
厚揚げ(1/2枚100g) 約37mg
絹ごし豆腐(1/2丁150g) 約38mg
もめん豆腐(1/2丁150g) 約42mg
みそ(20g、味噌汁一杯分) 約6mg
食事から摂取する分には、まず過剰摂取することは少ないと考えられます。
大豆イソフラボンには女性に嬉しい効果もあるため、上限値を確認しつつ摂取することが好ましいといえます。