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※太陽礼拝にもいろいろなタイプがありますが、ここでは筆者が実践・勉強している伝統的なハタヨガを参考にお伝えします。
複数のアーサナ(ヨガのポーズ)を組み合わせて作られた決められた流れ(シークエンス)の、基本のひとつ。前屈と後屈を繰り返して、背骨まわりの血行を促進させます。また、腹部への圧迫と弛緩を繰り返すことで内臓を温めるとされています。筆者は毎朝6回(左右で1セット)太陽礼拝をしていますが、終わるころには体は熱くなっていますよ。
朝一番に行い、太陽のエネルギーを取り込んで、一日元気に過ごせるように体を起こす!というイメージです。
→同様の流れで足を反対に
ヨガと関係の深いアーユルヴェーダ(インドの伝統医学)の考え方に基づいて、太陽礼拝をするのは朝の4時から6時までの間が一番効果的と言われています。
その時に意識したいのは「呼吸」。流れるようなフローとともに力強く吐いて、吸う。そして繰り返される前屈と後屈によって、酸素をどんどん体中へと行きわたらせましょう。基本的には前屈で吐いて、プランクでは息を止め、後屈で吸います。日の出と共に太陽のエネルギーを体内に取り込むイメージで行います。
ちなみに他の時間帯、とりわけ午後に太陽礼拝をする場合には、朝とは違うペースが勧められます。ひとつひとつのポーズに時間をかけて、じっくりと行います。朝はフローの流れに合わせた呼吸でしたが、午後は各ポーズをキープする中で、深い呼吸を繰り返します。これは朝のような力強い勢いの太陽礼拝を午後にすると、夜寝付きにくくなるというのが理由です。
太陽礼拝は、骨盤の前傾・後傾を繰り返して骨盤の動きを深め、安定させるものとも言えます。骨盤が自由に動かないと背骨に負担となってしまう為、ポーズに入る際は骨盤を動かしてから背骨を動かすことを意識してみてください。
前述したように、呼吸と動作が合うことでポーズは深まります。逆に体に負担を感じたり、呼吸が苦しいときはそのタイミングがずれているかもしれません。教室の先生や、本などを参考にして、呼吸のタイミングをしっかり意識してみましょう。
手に意識がいっている時、足のことは忘れがちですよね。一つのポーズをとるにしても、全身を使っているわけですから、意識は常に全身へ。
大切なのは、はじめは一つのポーズに、じっくり時間をかけて体の使い方を覚えること。そして、頭・首・肩・肘・手・背中・腹・骨盤・膝・足、と順番に一通り意識をしてみること。ポーズに慣れることで、全身への意識も自然とできるようになってきます。
ヨガにはたくさんのポーズがあります。日々様々なポーズを練習していくのも面白いですが、何かひとつでも毎日行うポーズやシークエンスがあると、日々の身体の変化に気づきやすいという利点がうまれます。そして繰り返し行うことで、それが身体へのヨガスイッチとなり、日常からヨガへと心身を切り替え、集中させてくれるコツとなるでしょう。
そんな習慣として、古くから太陽礼拝は続けれらてきました。繰り返すことで無心になれ、また毎日同じことをするからこそ以前との違いに気づく。まずは、体を意識し「なんとなく」を「なぜ?」に変えて、理由までたどり着こうとすることが大切だと思います。
筆者は師から、ヨガは「知る」ことだと教わりました。日々実践する中で、その通りだなあと実感しています。まずはアーサナで自分の身体を知ってみる。そんな心持ちで太陽礼拝を続けてみると面白いですよ。