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NOとは、「一酸化窒素」のことで、血管を柔らかくしなやかにするはたらきがあり、美容だけでなく生活習慣病対策にも近年注目されています。
一酸化窒素というと、大気汚染の原因物質のイメージがあり、悪い印象があるかもしれませんが、血管内で発生するNOは血管を柔らかくすることが報告されています。そのことについて米国の研究者がノーベル賞を受賞しています。
血管内でNOは発生します。加齢とともに血管は硬くなり、しなやかさが失われていきます。後述しますが、そうした血管の老化は、生活習慣病だけでなく肌のシワやたるみの原因にもなってしまいます。柔らかくしなやかな血管を保つために「血管の力」を高めることが大切です。
「血液をサラサラにしましょう」という言葉はよく見聞きしますよね。しかし、血液がサラサラでも、血管がもろくなっていたり、血管が硬くなってしまっていては血液をスムーズに流すことができません。
血管が元気な状態だと、血管の細胞からNOが沢山出るといわれており、それにより、血管の力も高まっていきます。
血行が悪いと、肌に栄養素や酸素を運ばれにくくなり、肌の新陳代謝が遅くなります。肌の色もくすんでしまうことも。
また、肌からの老廃物や汚れを運び出すことができないため、古い角質が残ってしまうなど、肌の老化をすすめてしまいます。血管を強く若々しく保つことで、栄養素や酸素がたっぷりの血液をスムーズに肌の細胞に送ることができます。
肌のスキンケアも大事ですが、アンチエイジングは体の内側から見直すことが大切ですね。
一般的に、血管年齢が若い人は、見た目の年齢も若いといわれています。
また、最近の研究では、血管の若々しさは、シミと関係していることが分かってきています。血管の老化が進んだ人は、シミが大きく出る、という報告です。また、見た目年齢が、実年齢よりも歳をとって見えた、という報告もあります。
シミの面積が小さいほど、若々しく見えますよね。
顔の皮膚の下には沢山の血管が巡っており、細胞は血管で養われています。血管の力を高めて、肌細胞の新陳代謝を活発にしましょう!
では、NOを増やす方法について、ご紹介します。
運動は、血管を拡張させるため、一酸化窒素の分泌を増やします。
水泳やウォーキング、ランニングも良いですが、特にふくらはぎを使った運動を意識すると良いといわれています。ふくらはぎは、第二の心臓といわれていて、下半身の血流が良くなります。
水泳やウォーキングなどの時間がとれない人は、以下の方法でふくらはぎを動かしてみましょう!
立ったままではなく、座った状態で両足を伸ばし、足の甲をゆっくりと伸ばして元にもどす、という方法でも良いとのこと。
簡単に、どこでも出来るのは嬉しいポイントですよね。
NOは、「L-アルギニン」というアミノ酸から作られるため、L-アルギニンを含む食品を摂取しましょう。
赤身肉、魚、鶏肉、大豆、えんどう豆、ナッツなどに豊富に含まれています。その他、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)や、ブルーチーズに含まれるLTP(ラクトトリペプチド)も一酸化窒素の分泌を増やすといわれています。
L-アルギニンはアミノ酸の一種であるため、たんぱく質を積極的に摂るようにしましょう。
しっかり睡眠をとると、成長ホルモンが分泌されます。若返りホルモンともいわれる成長ホルモン。子どもだけでなく、大人にも美肌効果をもたらします。
血管についても、内皮細胞を修復し、血管から一酸化窒素を出す力を高めるため、睡眠時間をしっかりとるよう心がけましょう。
いかがでしたでしょうか。NOは血管から作られ、血管を柔らかくする物質です。
近年、肌のシワと血流に関連があると報告されており、血管をしなやかに柔らかく保つことは美容には欠かせません。運動や食事などを見直して、NOを増やして血管の力を高めましょう!