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全粒粉とは、「小麦をまるごと粉にしたもの」で、グラハム粉とも呼ばれます。
皮や胚芽も含まれるため、粉の色はやや黒く、手で触った感じはざらつきがあります。小麦の成分をすべて含んでいるため、ビタミンやミネラル、食物繊維が小麦粉よりも豊富です。パンやビスケット、クラッカーなどに使用されています。
食物繊維が豊富な分、GI値が低いため、血糖値の上昇がしにくく、ダイエットに向いています。また、噛みごたえもあり、体内では水分を吸収し、かさまし効果があるため、満腹感が得られ、ダイエット効果が期待できます。
食物繊維が多いため、腸内環境を改善する効果も期待できます。
腸内細菌は食物繊維をエサにしているため、全粒粉で腸内細菌が活発になり、その結果酪酸が作られます。酪酸には腸の上皮細胞の新陳代謝を促すはたらきや、抗炎症作用もあるため、「腸を鍛える」といわれており、腸活にも注目されています。
全粒粉は小麦粉と比較して、エネルギー量は大差ありませんが、ビタミンやミネラルが豊富であることが分かりますね。
玄米は栄養価が高いといわれていますよね。食物繊維やビタミンB群が豊富であるため、ダイエット中や美容に関心のある人は玄米を食べていることも多いですよね。
全粒粉と、玄米粒100gあたりの栄養素を比較すると、
このように、全粒粉は、食物繊維は玄米の約3.7倍、カルシウムは約3倍多く含まれていることが分かります。
食物繊維が豊富であると、食後に血糖値が急激に上がることを防ぐため、分泌されるインスリンの量も節約でき、ダイエットにつながります。
炭水化物の中でも、「パンは太りやすい」と思われがちですが、全粒粉パンはおすすめです。
では、全粒粉を食べる時の注意点はあるのでしょうか?
食物繊維やカルシウムなど栄養素が豊富ですが、糖質の量に関しては小麦粉と大して差はありません。したがって、食べすぎると太る原因になります。
あくまで、「小麦粉よりも豊富な栄養素を含む」という認識を持っておくと良いかもしれません。
全粒粉というと、体に良いというイメージがありますよね。最近は、グルテンフリーが健康に良いといわれているため、全粒粉はグルテンが少ないと思う人も少なくありません。しかし、全粒粉にもグルテンは含まれているため要注意です。
小麦粉や強力粉は、小麦の表皮を取り除いた胚乳で作れられていますが、この胚乳にグルテンが含まれています。全粒粉は、小麦の表皮もつけたまま、胚乳も一緒に加工されたものです。したがって、グルテンは含まれています。
グルテンフリーが良い場合は、「ふすま」がおすすめです。ふすまは、小麦粉の胚乳部分以外で作られる小麦粉です。
小麦粉料理の代用として使えそうですが、全粒粉は「まとまりにくい」「水分を吸収しにくい」という特徴があるため、代用は難しいことが多いです。
したがって、口当たりが良いケーキやパンの場合、薄力粉:全粒粉=1:1にして使うことが多いです。このように、小麦粉のレシピを全粒粉で置き換えるのではなく、「全粒粉を使った」レシピの参考にすると良いでしょう。
ざくざくとした食感のクッキーを作るのには向いており、初心者にも使いやすいと言われています。ダイエット中、不足しがちなビタミンやミネラルを補いたい人は、強力粉のみでできたパンよりも全粒粉パン、薄力粉のみでできたパンより全粒粉入りクッキーのほうが良いですよね。
気になる人はぜひ全粒粉を使ってみてくださいね!