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ここでは、なぜ骨の強さの指標である骨密度がエイジングサインと関係しているのかといった点や、骨密度をキープしてシワやたるみを防ぐ方法について詳しく説明していきます。
骨を構成しているカルシウムなどのミネラル類が、どのくらい骨のなかに存在しているかの割合を示す数値が骨密度です。骨密度が低いと骨の内部がスカスカの状態になり、骨粗しょう症や骨折が起こるリスクが高まると言われています。
骨密度の高さは20歳ぐらいがピーク。年齢とともに緩やかに減少し、女性の場合閉経を境に急激に低下することが分かっています。
年齢とともに骨密度が低下すると、骨は縮んで小さくなります。よく高齢者の方が「身長が縮んだ」と言っていますが、これも骨が縮んだことによるもの。
お顔の場合、骨が小さくなると、その上にある皮膚があまった状態になり、骨との間にすき間ができます。これがシワやたるみの原因となるのです。
もともと顔の骨である頭がい骨は、脳や筋肉といった重要な器官を支えているため、体の中でも骨密度が高いパーツ。頬骨の骨密度は40代から低下しはじめ、目元のしわなどを引き起こします。
また、下あご部分の骨密度は低下するのが特に早く、骨が縮みやすいのだそう。ほうれい線やブルドックライン、マリオネットライン、二重アゴといったエイジングサインが比較的若い年齢でも現れやすい理由はここにあるのかもしれません。
実際に見た目年齢が若い女性の骨密度を図ると、同じ年齢の平均値よりもはるかに高い数値を維持している人が多いという報告もあるのだそうです。
「骨密度の低下は50歳過ぎに起こるもの。20代、30代には関係のないことでは?」と思っていませんか?
でも、最近では無理なダイエットや偏った食事などによって、若いうちから骨密度が低い人が増えているのだそう。そのせいか、若いうちからたるみやシワに悩まされる人も増えているのです。
20代で迎える骨密度のピークを高くしておけば、その後、徐々に骨密度が低下しても、その後も比較的、高い数値をキープできます。
成長期に無理なダイエットをするのがNGであるのはもちろんですが、20代、30代でもカルシウムやたんぱく質、ビタミンなどを含むバランスのとれた食事と運動を習慣にして、骨密度を高く維持することが大切と言えるでしょう。
丈夫な新しい骨が作られるのに大切な成分はカルシウムだけではありません。骨の代謝にはビタミンやたんぱく質なども重要。美容や健康にいいバランスのとれた食事は、骨のためにもいいと言えるのです。
また、年齢と共に減少する女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンも、骨の代謝をサポートしてくれる成分。大豆イソフラボンは豆乳や納豆などから摂ることができます。こうした豆製品からは良質のたんぱく質を摂ることができるので、女性には特にオススメ。
カルシウムは牛乳やチーズ、ヨーグルトといった乳製品に含まれていますが、乳製品が苦手な方は小松菜やチンゲン菜、ひじきや切り干し大根などからカルシウムを摂るようにしてみてはいかがでしょうか。
お肌と同じように、骨も時間をかけて生まれ変わっています。骨には骨を作る細胞と壊す細胞があり、この2つが常に活動しながら骨を作り変えているのです。
骨に適度な衝撃が加わると、細胞は「骨を新しく作って!」という指令を出します。そのため、カルシウムやミネラルを摂るだけではなく、骨に適度な衝撃を与える必要もあるのです。
適度な衝撃を与えるために有効なのが、「かかとの上げ下げ運動」です。かかとを上げてつま先立ちになってから、ストン!とかかとを下げる運動を繰り返してみてください。骨にほどよい衝撃が加わり、骨の生成を促してくれます。この動作を1日30回×2~3セットを習慣にできればベスト。階段を降りる動作を繰り返してもいいでしょう。
また、下あごの骨密度低下を防ぐためには、1日10分程度ガムをかむのが有効なのだそう。こんなちょっとした努力で骨密度をキープできるなら、試さない手はありませんね!
骨の生成に必要なビタミンDは、日光に当たることで体内で生成されます。10~20分日に当たるだけでもOK。顔や体の肌は紫外線対策が必要なので、手のひらを日にかざして日光浴するのがおすすめです。
日が差している時間帯にあまり外に出ないという方は、通勤の際、手の甲だけ日焼け止めを塗って、手袋をしないで出かけてみましょう!
たるみやシワのない若々しい肌を保つのに重要なポイントとなる骨密度。女性の場合、閉経後、骨密度が急激に低下するため、若いうちから高めの骨密度をキープしておくことが健康と美しさの基本になります。
これからは、お肌のハリを保つケアだけではなく、お肌を支える土台となる骨の健康を考えたケアも習慣にしてみましょう!