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人の数だけ食事スタイルも違いますが、ベジタリアンやヴィーガンのような食を選択する食事法もある中、マクロビは一度は聞いた事があっても、どう違うのかどうストイックなのかとふと疑問に思った事はありませんか。何を食べてはいけない食事法でどう体にいいのかなど説明出来る人はまだまだ少ないのかもしれません。
マクロビの正式名は「マクロビオティック」と呼ばれ、意味はマクロ(MACRO=長い)ビオ(BIO=生命)ティック(TIQUE=術)の3つの言葉から成り立っています。自然と調和をしながら食生活を見直し、健康的な暮らしで自然の流れや秩序に沿って生き、平和的に過ごせるようにするという考えがマクロビの食事法なのです。
自然のままどれだけバランスの良い食生活を実現できるのか、季節や環境そして体調に合わせ素材そのものを美味しく頂く事の大切さをマクロビから学んでみましょう。
ベジタリアンやヴィーガンのように、どこか違う国のモデルや女優がマクロビを始めたように感じますが、実は日本発祥の食事スタイルなのです。始まりは日本の思想家、桜沢如一が明治時代の食医である石塚左玄に感銘を受け、玄米菜食を基本とする正食を確立したと言われております。
このように古くから伝わる伝統的な食事法ですが、先に海外で浸透し、その食事法がマクロビオティックと呼ばれるようになりました。そして逆輸入のような形で日本にもそのマクロビが浸透し始めたのです。
このように普段からの身体的悩み精神的落ち込みに加え、綺麗も手に入れられる食事法と言えるでしょう。
この他にも食材をそのまま丸ごと食べる為、環境的そして社会的にも良い食事法なのかもしれません。
言葉どおり身体と土地は一体となっているという思想であり、自分が生まれ育った土地で取れる食べ物は、一番身体にいいと考えられています。出来るだけ近くで収穫されている食材を選ぶという事は自然環境にも良く、環境保全にも適していると言えるでしょう。
身体と環境は深く結びついているので、日本人ならば日本のものを食べ、その旬の食材を頂くようにしましょう。
食材1つにまとまりがあると考えられています。なので捨てる事なく食材を丸ごと食べ、葉、皮、魚の頭、骨、内臓、種、根っこ全てを調理し、食材を残す事なく丸ごと食べる事を意識します。
このように何でもまるごと頂く事は、カロリー重視ではなく生命を意識する事が出来ます。食材全てを頂き、バランスの取れたそのエネルギーを、自分の身体に生かすようにしましょう。
マクロビでは食材を陰と陽に分けます。陰のように暗く寒いイメージのある食材は“陰性”と呼ばれ、陽のように明るく暖かいイメージのある食材を“陽性”と呼びます。この陰と陽の食材をバランスよく食べる事を意識し、どちらも偏らないようにしましょう。
これらの違いは、体を温めてくれる食材か、冷やしてくれる食材かに分けられます。寒い季節などで地中の中で育つ食材の陰性は体を温める働きがあり、暑い季節などで土の上で育つ陽性は体を冷やしてくれる働きがあります。ちなみにマクロビは体を温める加熱調理が多い為、陰性の食材が好まれていると言われています。
ストイックなイメージがあるかと思いますが、基本的には何かを食べてはいけないという決まりはありません。マクロビは穀物を中心とした食事法を行い、人や動物、環境に配慮し、バランス良く旬の食材をそのまま頂く事を意識する事が大切なのです。
例えば、砂糖などの刺激物や添加物や農薬などが含まれている調味料や食材は基本選ぶ事はありません。そしてお肉や乳製品を一切食べないのではなく、週に数回程度にし、基本は和食中心とした食事で発芽玄米や胚芽米や雑穀米などの全粒穀物を6割ほど食べ、その他4割は旬の採れた野菜などをおかずにします。
玄米を中心とした食事法なので、噛む回数が自然と多くなります。その為無理なく食べる量を減らす事ができ、ダイエットにも期待できるでしょう。
玄米は食物繊維も多く含まれている食材であり、腸内環境も整えてくれ、便秘などに悩まされている人にも嬉しい効果が見られる事でしょう。腸内環境を整えてくれる事は、自然と美肌を目指すことができ、肌荒れなどの肌トラブルの改善にもつながる事でしょう。
他にも生活習慣病などの予防効果も期待が出来る為、現代人が取り入れたい優れた食事法と言えるでしょう。
メディアに流され新しい食材や単品食べを行い、本来の食事の意味を見失い、心と身体のバランスが取れない現代人には、一番簡単で続けやすい食事法と言えるのかもしれません。
マクロビのお店も増えている為、調理法などを見にカフェなどに足を運んでみるのもいいですね。