- 週間ランキング
私たちの体には、ツボと呼ばれる経穴が361もあるといわれています。少し前に耳つぼダイエットが流行りましたが、まさしくこれはツボを刺激することによって食欲を抑えるダイエット方法です。
ダイエットに効くツボは、耳以外にも手のひらや足の裏、お腹などあらゆる箇所に存在します。今回は、そのなかでも仕事中や家事の合間にすぐに押せる位置にあるツボをご紹介します。
手のひらの親指の付け根の盛り上がった部分が、胃・脾・大腸区(い・ひ・だいちょうく)です。胃・脾・大腸区を刺激すると、胃腸の働きを抑えることができるため食欲を抑えることができます。
手の甲の親指と人差し指の間にあるツボが合谷(ごうこく)です。合谷を刺激すると、腸の働きが活発になるため便秘解消に効果が期待できます。
耳の穴に最も近いくぼみの中心にあるツボが肺(はい)です。肺を押すことで、食欲抑制と脂肪の溜め込みを防止する効果があります。
耳の付け根から1cmほど下にあるツボが頬車(きょうしゃ)です。頬車を刺激することで顔のたるみや二重あごを解消することができます。
上を向いて顎を上げたときに、顎の下にへこみができます。このへこみが上廉泉(かみれんせん)です。上廉泉を押すと、頬車と同じく顔のたるみや二重あごを解消することができます。さらに、口臭予防にも効果が期待できます。
足裏の人差し指の付け根からかかとに下がっていく途中に、少しくぼみがあります。そのくぼみが湧泉(ゆうせん)です。湧泉を刺激することで老廃物の排出を促し、脂肪燃焼効果を高めることができます。
おへそから指幅2本分下がったところにあるツボが気海(きかい)です。気海を押すと、お腹周りの引き締め効果が得られます。さらに、脂肪燃焼効果も高まるといわれています。
おへそから左右に指幅3本分外側に進んだ位置にあるツボが天枢(てんすう)です。天枢は大腸に関係しているツボのため、押すことによって腸の働きが活発になるといわれています。便秘解消に効果的なツボです。
ツボ押しは、ただグリグリとツボを刺激するだけではいけません。基本は親指の腹を使って、優しくツボを押し込むようにします。痛みや赤みが出るようであれば、力を緩める必要があります。ツボ押しダイエットは、強く押すことによって効果が高まるということはありません。
ツボを押す秒数は、ツボ一押しに対して3~5秒で十分です。同じツボを長時間押し続けても、得られる効果は変わりません。正しい方法としては、3秒経った時点でツボから指を離し、再度3秒押す方が高い効果を得られるでしょう。
さらに、ツボを押すときだけでなく、指を離すときにもポイントがあります。ツボから指を離すときは、できるだけ”ゆっくり”離すことを意識しましょう。素早くパッと離してしまうと、かえって筋緊張が起こることもあるので注意してください。
耳つぼダイエットが流行ったときに、今いち効果を感じられないという意見をしばしば耳にしました。確かに、ツボを押しただけで痩せるなんて夢のような話があれば、苦労しませんものね…。
ダイエットは、食事改善や適度な運動など、様々な要素を必要とします。その中のたった1つでも欠けてしまったら、健康的なダイエットは成功しないでしょう。そのためツボ押しダイエットを行う際は、食生活を見直したり、適度な運動を取り入れたりしつつ、ツボ押しをダイエットの手助けとして取り入れることをおすすめします。
本来、ツボは国家資格を持った専門医に治療してもらうべきです。その理由は、素人がツボを押しても効果を得ることが難しいからというだけでなく、間違ったツボ押しはかえって症状を悪化させる危険性があるからです。
特に、妊娠中の方や体調が優れない方は、むやみにツボを押す行為は控えましょう。