化粧品の成分表示って?


出典:GODMake.

化粧品には、配合されているすべての成分の表示義務があります。これは、2001年厚生労働省によって定められました。


以前は、旧厚生省が指定した103種類の成分のみ表示されていました。アレルギーや接触刺激などの症例が報告された成分で、現在は「旧表示指定成分」と呼ばれています。


肌との相性次第で肌荒れを起こしたりする場合があり、旧表示指定成分は肌に良くない!という情報を、ネットや口コミで見たことがある人もいるのではないでしょうか?


ですが、本当に危険で絶対に使用しないほうが良いのか……というと答えはNoです。旧表示指定成分かどうかにかかわらず、大切なのは自分の肌に合うかという点です。


日本の化粧品基準は非常に厳しく、配合量の限度など厳密に定められています。よほど悪質業者でもない限り、基本的に肌に重大なトラブルを生じないように処方されています。


合成成分は良くない・界面活性剤の入った化粧品はバリア機能にダメージを与える・防腐剤は肌荒れを起こすなど、マイナスイメージに惑わされないのが大切です。


化粧品成分表示の基本を理解して、自分にぴったりのアイテムを選べるようになりましょう。


全成分表示のルールと読み方


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化粧品の全成分表示ルールは以下のようになっています。



  • 配合量が多い成分から記載する

  • 1%以下の成分は順不同で良い

  • 香料の表示は最後でOK

  • キャリーオーバー成分は表示義務がない


キャリーオーバー成分とは、原料から成分を抽出する際に使われる成分のこと。原料を育てる際に使用した農薬も含まれます。


したがって「キャリーオーバー成分もすべて表示しています!」というメーカーは、本当に顧客のことを考えているのだなといった判断基準になりますよ。


全成分表示を確認する習慣をつけておけば、肌トラブルを起こしてしまった化粧品の成分を避けたり、自分に合わない成分を見つけるのに役立ちます。


化粧品と医薬部外品の違いを知ろう


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薬機法(旧薬事法)によって医薬品・医薬部外品・化粧品それぞれの目的などが定められています。ここでは医薬部外品と化粧品について確認しましょう。


医薬部外品の目的は、予防や防止です。厚生労働省に効果が認められた有効成分を一定濃度で配合できます。有効成分に関しては、効果効能をパッケージで訴求可能。成分表示は、有効成分とその他の成分を分けて記載します。


化粧品は、肌をすこやかに保つ・美しくするのが目的です。医薬部外品と比べて効果は弱く、効果効能をパッケージで宣伝するのは禁じられています。また、「最高・絶対」など最大級の表現や「すぐに○○に」など即効性の表現もNG。


つまり、化粧品なのに「美白効果ですぐにシミが消える!」とうたうのはNG。そのような美白化粧品を見かけたら、買わないほうが賢明かもしれませんね。


表示の場所


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化粧品の容器や外箱に記載されています。メーカーによっては、HPでも全成分表示を掲載している場合も。インターネット通販で商品を買う際は、メーカーHPをチェックしましょう。


悩み別!おすすめ成分


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化粧品の成分は種類が多く、すべてを覚えるのは無理があります。肌悩みごとの代表的な成分だけ押さえておきましょう。


少しでも成分名を理解していると、化粧品のパッケージに書かれている内容が本当かを確認するのに役立ちます。


「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」と書かれているのに、該当成分が後ろのほうに記載されていたら「思っていたアイテムと違うかも」と購入候補からはずせますよ。


スキンケアの基本!乾燥対策


乾燥は肌荒れ・大人ニキビ・小じわ・肌弾力低下など、さまざまな肌トラブルの原因に!脱・砂漠肌でうるうるお肌をキープしましょう。


セラミド


水分を挟み込んで、しっかり肌をうるおします。最強の保湿成分とも呼ばれています。


選ぶならヒト型セラミドがおすすめ!セラミド+英数字で表示されます。肌にあるセラミドに近い構造で、肌なじみも抜群です。他に、動物由来の天然セラミドや植物由来の植物性セラミドなどがあります。


表示名:セラミド+英数字(セラミド1、セラミドAPなど)、ウマスフィンゴ脂質、加水分解コンニャク根、コメヌカスフィンゴ糖物質など


ヒアルロン酸


1gに対して約1lの水分をキープできると言われています。乾燥小じわが気になる人にぴったりです。また、通常のヒアルロン酸の1.2倍の保水力がある「スーパーヒアルロン酸(表示名:アセチルヒアルロン酸Na)」は、もちもち肌がキープできると話題になっています。


表示名:ヒアルロン酸ナトリウム、加水分解ヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸Na


プロテオグリカン


ヒアルロン酸の1.3倍の保水力と言われています。肌なじみが良く、肌のうるおいをキープしてすこやかな肌をサポートしてくれます。


表示名:水溶性プロテオグリカン


 天然保湿因子(NMF)


天然保湿因子のおよそ半分はアミノ酸で出来ています。角質層の中の水分を捉え、保湿する役割をもっています。


表示名:グリシン、アラニン、セリン、アルギニン、リシン、グルタミン酸など


紫外線ダメージに負けない!シミ・くすみ対策


シミの原因となるメラニンの生成を抑える成分を選びましょう。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などが有名です。よりケア実感を得たい人は、医薬部外品の美白アイテムを選ぶと○。


主な美白成分表示名:リン酸L-アスコルビルナトリウム、3-O-エチルアスコルビン酸、トラネキサム酸、m-トラネキサム酸、プラセンタエキス-1、アルブチン、カモミラET、カミツレエキス、4MSKなど


いつまでも若々しく!エイジングサインにアプローチ


エイジングサインが気になったら、チェックしておきたい成分はこれ!


フラーレン


肌に有害な活性酵素を除去する働きが期待できるほか、肌バリア機能を高めてくれます。


成分表示:フラーレン


プラセンタ


ターンオーバーを活性化。ビタミン・ミネラル・アミノ酸などが豊富に含まれているのも魅力です。


成分表示:プラセンタエキス


ビタミンA誘導体


しわに有効な成分といわれ、エイジング化粧品やアイクリームに配合される代表的な成分です。


成分表示:レチノール、パルミチン酸レチノール、レチノイン酸トコフェリルなど


オーガニックや無添加だから安心とは限らない


出典:GODMake.

おしゃれなパッケージに植物エキス配合、○○フリーなど、人気の熱が冷める気配のないオーガニックコスメ。合成成分・ケミカル成分は良くないという風潮も、オーガニックブームを加速しているようです。


ですが、「オーガニックだから安心」というわけではありません。


草木の名前がついた植物エキスは「なんだか肌に良さそう」と感じますが、敏感肌の人や肌がゆらいでいるときには、刺激になる場合もあります。


また、無添加をうたうアイテムは、旧表示指定成分のいずれかが無添加であるということ。旧表示指定成分以外でも、肌刺激が強い成分は存在し、それらの成分が配合されていても無添加・自然派と表示されている場合もあります。


聞こえの良いワードに惑わされずに、自分にとって必要・不要を見極める目を持つようにしましょう。


自分にぴったりのアイテムを見つけよう


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化粧品の成分表示は、そのすべてを理解しようとするとキリがありません。基本的なことだけ押さえて、化粧品選びに役立てましょう。


また、成分表示オタクにならないようにご注意を!自分の希望に100%合うアイテムを見つけるのは難しいですし、成分とにらめっこばかりしていては疲れてしまいます。


成分表示はあくまで目安ととらえて、実際の使用感や肌実感も大切にしてくださいね。


情報提供元: GODMake
記事名:「 知って損なし!コスメ選びが楽しくなる“化粧品成分表示”の読み方