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同メディアによると、Googleはかつてリリースされたグラス型デバイス「Google Glass」をアップデートしたうえで、再びそのエンタープライズ版をリリースした。
同社における同デバイスの位置づけは、同社の親会社にあたるAlphabetが直轄する困難なプロジェクトに挑む部署「ムーンショット」に所属している。この位置づけから、同デバイスは短期的に利益を出すことは期待されておらず、長期的な取り組みによってイノベーションを実現することが求められていることがうかがえる。
同デバイスの仕様も改善された。具体的には、装着感がより快適になりながらも、同時にタフな業務にも対応できるように耐久性が増した。さらにバッテリー連続駆動時間も長くなった。
同デバイスは「エンタープライズ版」と銘打っているだけあって、当初は企業向けに販売する。購入方法は、同デバイスに関するパートナー企業と導入計画を検討したうえで、その計画に合わせて仕様をカスタイマイズされたものを購入することになる。それゆえ、導入計画ごとに仕様と価格が異なってくる。
同デバイスの購入窓口の役割を担うパートナー企業は、公式サイトによると、現在12社ある。以下にその企業をまとめる。
Augmedix社は、医療向けに同デバイスをカスタイマイズすることを提供している。具体的には、患者のカルテを同デバイスで閲覧するシステムを構築するのだ。このシステムにより、業務効率は30%向上することが期待される。
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Aira社は、弱視あるいは盲目のユーザーに対して、ナビゲーションサービスを提供する。ユーザーが装着したGoogle Glassのカメラから周囲の状況を確認して、リモートアイスタントがユーザーをリアルタイムでナビゲートするのだ。
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EyeSucceed社は、食品の調理手順を同デバイスを使ってAR表示するサービスを提供する。このサービスによって、調理手順を習得する時間的コストを削減できる。
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Hodei Technology社は、遠隔医療システムを提供している。具体的には、専門家の少ない地域で勤務している医療従事者と、都市部の専門家を同デバイスを通じて診療情報を共有して、治療を進めるサービスだ。
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Picavi GmbH社は、同デバイスを用いてロジスティクス(物流)を効率化するサービスを提供している。物品の運搬時には、ハンズフリーで各種情報を閲覧・確認できることで、ミスを減らすことと業務を効率化することを同時に実現する。
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Proceedix社は、同デバイスを装着することで、ハンズフリーで業務用車両を点検・修理するサービスを提供している。車両点検時には、問題のある個所を同デバイスのカメラを使って記録する。
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Streye社は、業務ごとに必要な情報を同デバイスに表示することで、業務を効率化するソリューションを提供している。同社が公開しているデモ動画では、歯科医院の業務を効率化している。
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Ubimax社は、ロジスティクスの効率化を提供している。同社が構築したGoogle Glassを活用したソリューションは、海外メディアFortuneが選ぶトップ500企業のうち10%の企業が採用している。
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Upskill社は、主に製造業の現場におけるスマート・アシスタントシステムを提供している。同社提供のシステムを採用している企業には、GE、ボーイング、コカ・コーラといった有名企業がある。
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Wizzan社は、自動販売機の物品補充のようなフィールド業務の効率化を提案している。Google Glassを導入することで情報を確認しながら業務を実行でき、音声入力にも対応することでさらに業務効率が上がる。
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swyMed社は、山岳救助のような電波の弱い地帯での救助活動を支援するシステムを提供している。同システムは、Google Glassと同社が特許を取得しているバックサック型の電波発生装置を用いて、弱電波地域での遠隔医療を実現する。
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Brain Power社は、自閉症の子供や心的外傷を負ったヒトのコミュニケーションを支援するシステムを提供している。同システムを使うと、表情から相手の感情を理解したり、ユーザーがどのような表情をすべきか教えてくれる。
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以上のようなパートナー企業の提供するサービスを見ると、Google Glassはグラフィック能力はHoloLensには劣るものも、高精細なグラフィック情報が不要な業務への導入に関しては十分通用することがわかる。Google Galssが息を吹き返すチャンスはまだあるのだ。
Google Glass公式サイト
http://www.x.company/glass/
Google Glassの新エンタープライズ版のリリースを報じたUploadVRの記事
https://uploadvr.com/google-glass-resurrected-new-enterprise-edition/
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