NECは2025年2月28日、三井住友信託銀行の働き方DXを加速する大規模オフィスオートメーション基盤環境(OA基盤)を構築しました。セキュリティ対策を備えた新たな働き方の推進を目的に、マイクロソフト社との戦略的連携の枠組みを活用しました。

新たに構築したOA基盤では、Microsoft 365やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスを利用。全拠点のファイルサーバをクラウド上に集約するなど、経営環境の変化に柔軟に対応できる体制を整えています。さらに約2万台のVDI端末も導入。シンクライアント端末を活用し、社員の柔軟な働き方と業務効率の向上を実現しています。

背景として、リモートワークを含む多様な働き方が求められる中、金融機関に必要な情報統制やセキュリティ対策の整備が急務となっています。社員が最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、最新のIT・IoT技術を活用した柔軟なOA基盤は不可欠です。これを受け、NECはこれまでに蓄積した働き方改革の実績やノウハウを活かし、三井住友信託銀行向けに最適なOA基盤を構築しました。

新OA基盤の特徴は、まずクラウドサービスをベースにファイルサーバを集約し、経営環境の変化に合わせて柔軟にITリソースを拡充できる点です。さらに、社内外で利用可能なシンクライアント端末を採用し、業務の効率化を図っています。また、Microsoft 365 E5を活用したゼロトラストベースのセキュリティ対策を実施し、強力な認証や認可制御、リアルタイムな監視によってリスクを最小限に抑えています。さらに、システムの監視、端末のキッティング、ソフトウェアのバージョンアップ、ヘルプデスクなどの運用・保守業務をアウトソーシングすることで、運用負荷の軽減を実現する体制を構築しました。

システムの全体像

NECは、価値創造モデル「BluStellar」のもと、業種横断の知見と最先端テクノロジーを駆使してビジネスモデルの変革を進めています。「BluStellar Modernization 金融機関向けモダナイゼーションプログラム」では、本プロジェクトを参考に最適なOAシステムのモダナイゼーションをシナリオとして提供する予定です。今後もクラウドやAIなど先進のデジタル技術を活用し、金融機関のDXをさらに加速させる取り組みを推進していきます。

レポート/DXマガジン編集部折川

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 三井住友信託銀行がオフィスオートメーション環境構築、クラウドやVDI活用で柔軟な働き方を支援