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ダイビングインストラクターとして活動しているtakuyaさんがツイッターに投稿した一本の動画。海中を漂うスーパーの買い物カゴが映っています。不法投棄か、はたまた風に吹かれて偶然海に落ちてしまったのかは分かりませんが、いずれにせよ心が痛みますね……。
と、よく見るとカゴには店名と思しき文字が書かれています。「ニシムタ」……って、ちょっと待て。鹿児島県民にはお馴染みの、あのニシムタ!?
ニシムタとは鹿児島県内に34店舗、宮崎、熊本に2店舗を構えるホームセンター。昭和33年の創業から地域に密着した経営を行っており、60年以上も地元民に愛され続ける企業として知られています。
当時、takuyaさんが潜っていたのは、静岡県伊豆半島の海中。水中ガイドの業務中に偶然発見したものとのことですが……それにしても、南九州にあったはずのものが遠く離れた場所で見つかるとは、何とも驚きです。
その理由について「おそらく黒潮にのって流れ着いたのでは」と、takuyaさん。伊豆半島には毎年夏から秋にかけて「季節来遊魚」と呼ばれる、本来南方にいる魚の幼魚達が台風や黒潮にのり流れ着くのだそうです。
そのルートが九州など南方から来ているのは知っていましたが、生物にはもちろんどこが産地か、という明記はありません。そのため、ニシムタが南九州のホームセンターだと分かった際は、「やはり南方の生き物は黒潮にのって流れ着くんだ!というイメージが明確になり、感動しました」と、takuyaさんにとっても学びのある出来事となったようです。
衝撃の光景を収めた動画には、およそ6万件もの「いいね」が付き、「ぎゃーー!鹿児島から失礼しました!」「すごく申し訳なく感じる……」と、主に鹿児島県民からの謝罪のリプライが続々。かくいう筆者も実は鹿児島出身鹿児島在住者。ニシムタは何も悪くないのですが、なんだか……すみません。
しかしながら、「海洋漂着ゴミは多岐にわたり本当に様々で珍しいものではありません。海への流入についても様々な可能性があります。風に飛ばされて、など防ぎにくい偶然もあります!どうか謝らないでください」と、優しく返答したtakuyaさん。
どのように海に落下したのかは断定できませんが、不法投棄は海洋汚染の原因となるほか、魚類を始めとした生物にも甚大な影響を及ぼします。犯罪行為として、懲役や罰金刑が課せられることもありますので、当たり前ですが絶対に行わないようにしましょう。
<記事化協力>
takuya@城ヶ崎インディーズさん(@takuya_sea)
(山口弘剛)