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6月19日、東京ドームで開催される立ち技格闘技大会「THE MATCH 2022」。最前列の観戦チケットが300万円と発表され、話題を呼んでいます。
日本で行われた格闘技イベントのチケット高額例は、1976年6月26日に行われたアントニオ猪木VSモハメッド・アリの30万円。46年前の30万円も相当な金額ですが、300万円には及びません。4月9日に死闘を終えたばかりのゲンナジー・ゴロフキンVS村田諒太でも22万円です。
最前列以外の席も超高額が付けられました。2列の席で200万円、3列目でも100万円もします。最前列から3列目まで各50席が用意される予定なので、合計150席で3億円。メインで行われる世紀の一戦、那須川天心vs武尊は高額設定する価値があると主催者が判断したのでしょう。
大会を主催するTHE MATCH製作実行委員会の榊原信行大会実行委員は、先日の発表記者会見で、高額チケットの理由を含めた意気込みを以下のように述べました。
「せっかくこの二人が戦うんだから、それで格闘技界が一つになってやるんだから、過去で東京ドームでやったいろんなエンターテインメントの記録を全部抜いてやる、そんなつもりでいこうと。興行のチケット単価もそうだし、会場に入るキャパも、東京ドーム過去こんなに入ったドーム見たことないよってぐらい、いろいろ工夫をしてお客さんに入ってもらうことを考えたいし、当日の演出も含めて、この二人が人生賭けて戦うにふさわしい舞台、演出、最高の総合的なエンターテインメントとして評価してもらえるものを、みんなで作れたらいいなと思っています」
あらゆるエンターテインメントの歴史を塗り変える手段のひとつが、300万円のチケットだったのです。
この金額についての感想を、「いや、ちっと高いなと思いましたけど。でも、この試合をそういう価値としてつけてくれたのは嬉しいことだし、それに見合った最高の試合をして勝つと決めました。値段も値段なので、知り合いとか友達とかは前の方で見れないのは悲しいなと思いましたけど。でも、この試合につけてもらった価値と思うので、それに見合った試合をしたいと思います」と語ったのは武尊選手。
対する那須川天心選手は「ちょっと、子どもに優しくないなと思いましたね。僕はやっぱ、小っちゃい子とかに、スゲー来てほしいなというのは一番あったんですけど。でも、この試合にこういった価値があるというのをみんなに知ってもらえれば嬉しいなと。最終的にはこの試合で歴史の教科書に載りたいなと思いましたね」とコメント。
両者の言い方は異なりますが、自分たちの試合のチケットに300万円の評価がついたことへの感謝がくみ取れます。
決戦まであと約2か月。エキサイティングな戦いに期待したいものですね。
※初出時、主催の紹介に誤りがありました。訂正しお詫びいたします。
(取材・撮影:シン上田)