『酸化したキャットフード』が危険な3つの理由 劣化具合をチェックする方法は?
そもそもフードの「酸化」とはなに?
キャットフードの酸化とは、フードに含まれる脂質や油分が空気中の酸素と結合することで起こる化学反応です。ドライフードとウェットフードの両方で発生しますが、特に油分の多いドライフードで顕著にあらわれます。ウェットフードが酸化しないというわけではありませんが、ウェットフードでは酸化より腐敗のしやすさが問題となります。
酸化の進行は主に3つの段階に分けられます。第一段階では、フードの表面から徐々に酸化が始まり、この時点では見た目や匂いにはほとんど変化があらわれません。
第二段階になると、フードの色味が若干変化し始め、油っぽい匂いが強くなってきます。そして第三段階では、明らかに腐敗臭が発生し、フードの質感も変化してきます。
酸化を促進する要因としては、空気(酸素)への接触時間が重要で、他にも温度、湿度、光が酸化要因として挙げられます。
とくに高温多湿の環境下では酸化速度が大幅に加速されるため、夏場の管理には細心の注意が必要です。
たとえば開封後のキャットフードを放置したり、直射日光の当たる場所に保管したりすることで、酸化が急激に進行してしまうでしょう。
『酸化したキャットフード』が危険な3つの理由
1.味やにおいの劣化で食欲を低下させる
猫は非常に嗅覚が優れている動物で、わずかな臭いの違いでも食べるかどうかの判断に影響します。
酸化が進んだキャットフードは、いわゆる「油の臭い」や「酸っぱさ」を含んだ独特な匂いを放つことがあり、猫がフードを拒絶する原因になります。
なかでもグルメな猫は、酸化臭が混ざることでフードへの興味を完全に失ってしまうケースも珍しくありません。
厄介なのは、一度嫌悪感を抱いたフードを猫が記憶してしまうこともあって、たとえ新鮮な同製品を与えても再び食べてくれなくなるパターンです。
猫の食欲低下は、健康状態の悪化を招く大きな要因の一つとなります。フードの劣化には十分注意しましょう。
2.栄養価の低下で栄養不足になる
キャットフードが酸化すると問題になるのが、栄養価の低下です。とくに脂質、ビタミンE、ビタミンAなどの脂溶性ビタミンは酸化の影響を受けやすく、フード本来の栄養価が大きく損なわれます。
たとえば猫にとってビタミンEは、細胞膜を守るために不可欠な栄養素であり、不足すると免疫力の低下や筋肉弱化などを引き起こしかねません。また、ビタミンEは抗酸化物質としても働くため、そもそもビタミンE自体が不足していると、その他の成分の酸化にも影響を及ぼす可能性があります。
このようにフードの栄養価が酸化により下がってしまえば、健康維持に必要な栄養素が不足し、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まってしまうのです。
3.劣化に伴い健康に悪影響をもたらす
酸化によってフードが劣化すると、猫の健康にも悪影響を与えます。たとえば酸化によって生成される「過酸化脂質」は、体内に多量に取り込まれると、細胞膜を傷つけ、下痢や嘔吐など消化器官に負担をかけたりします。
とくにシニア猫や子猫、持病を抱えている猫にとっては致命的な影響を与える可能性があるため、酸化のリスクを軽視するのは危険だといえるでしょう。
まとめ
キャットフードの酸化は、愛猫の健康に深刻な影響を与えかねない、注意すべき問題です。
今回紹介した危険性は、いずれも猫の生活の質を大きく低下させ、場合によっては生命に関わる可能性があります。そのため色の変化、異臭、質感の変化などのサインを見逃さないよう、日々のフード管理に注意を払いましょう。
予防策としては、適切な保存環境の確保、密閉保存の徹底、小分け保存の活用などが効果的です。
これらの対策を組み合わせることで、キャットフードの品質を長期間維持し、愛猫の健康を守りやすくなるでしょう。
またフードの状態に少しでも疑問を感じた場合は、躊躇せずに新しいものに交換してください。もったいないかもしれませんが、愛猫の健康は何物にも代えがたい価値があります。
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