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この毛色は「フォーン」と呼ばれます。
他には、赤茶色の「アプリコット」、グレーがかった「シルバー」と呼ばれる毛色のパグもいます。
黒パグと普通のパグの違いは、その毛色です。
黒パグの毛色は「ブラック」と呼ばれ、美しい黒い毛が特徴です。
この毛色は品種改良によって生み出されたもので、数が少なくとても珍しいのです。
パグは、その愛嬌のある表情や、癒し系の姿が人気です。
その中でも、フォーンの毛色のパグとは違った落ち着いた雰囲気や、光沢のある被毛ゆえの高級感をもつ黒パグは人気が高まってきています。
パグの大きな魅力の一つは、やはりあの愛嬌たっぷりの鼻ぺちゃのお顔ですよね。
鼻が短くて、顔にシワが入っていて、なんだか困っているかのような顔をしています。
よく「ブサカワ」なんて言われますよね。
くしゃくしゃのお顔には、大きなくりっとした目があり、うるうるしています。
目は離れ気味で、突き出しています。
あの瞳で見つめられたら、だれでも笑みがこぼれることでしょう。
黒パグは目で語る事が多く、絆の深い飼い主は、黒パグが何を言いたいのかだいたい分かる、なんてもいわれますね。
それくらい、とても表情豊かです。
首をかしげる姿もとても愛らしいんですよね。
体は小さく、小型犬に分類されますが、全体としてはガッチリとしていて、むっちりとしています。
パグの耳は、前にたれているタイプと、巻いているタイプがあります。
尻尾がクルンと巻いているのもかわいいポイントです。
パグは、体高が25~28cmほどになります。
体重は6~9kgほどになり、小型犬に分類されてます。
スクエア型の体型をしていて、筋肉質です。
胸が深くて足がまっすぐです。
パグの平均的な寿命は12~15才と言われています。
黒パグは、他の毛色のパグと寿命の長さが違うのかというと、同じだそうです。
なぜなら、黒パグと他のパグとの違いは、ただ単に毛色だけだからです。
しかし、品種改良をされた犬種というのは体質が弱いのでは!?と心配される方もいるかもしれません。
確かに、黒パグは品種改良をしてきれいなツヤツヤの黒い毛色を持つ個体が生まれました。
しかし、その黒い毛色の遺伝子を持つからといって、体質が弱いというマイナスはないようです。
黒パグばかりを産ませるために、黒パグ同士を意図的に交配させることはタブーのようですが、毛色として劣勢遺伝ということではありません。
それで、黒パグが特別、他の毛色のパグよりも寿命が短いとか、体が弱いということは心配しなくていいみたいですよ。
Eric Isselee/shutterstock.com
もともと、パグという犬種は世界の中でも最も古い犬種の一つとして知られています。
とても古い犬種で、その起源についてははっきりとしたことがわかっていないのですが、原産国は中国とされています。
その祖先となっている犬は紀元前2000年頃の古代アジアにいた大型犬だと考えられています。
その大型犬に、チベタン・スパニエル、ペキニーズといった犬種が掛け合わされて小型犬になったようです。
チベット僧院で飼育されていたパグですが、その後中国にも渡って、中国の皇室では”魔除け”として大切にされていました。
パグの額にあるシワは「皇の印」と呼ばれ、寵愛されていたようです。
紀元前600年ごろの中国の文献にもパグが登場します。
その後、15世紀に入って今度はヨーロッパでその人気が高まります。
世界初の株式会社として知られるオランダ東インド会社が中国との交易を進める中で、パグは中国からヨーロッパへと渡ったそうです。
オランダでもパグは、王室のシンボル犬として寵愛されることとなります。
そのきっかけとなったのは、オランダのウィリアム王子がスペインの兵士に暗殺されそうになったとき、その暗殺を知らせ防いだのが、パグだったからです。
そんなオランダ王子を救ったパグは、王家の犬として大切にされることとなります。
あのナポレオンの妻の愛犬もパグだったそうですよ。
その後も、貴族たちや資産家、軍人などが飼育している犬種としてオランダ国内で高い人気を誇るようになっていきました。
17世紀に入りますと、パグはヨーロッパに広く知られるようになります。
イギリスに渡った際には、イギリス王室や貴族、富裕層などが飼っていた、キング・チャールズ・スパニエルと肩を並べて人気の犬種ともなりました。
パグという名前の由来ですが、ラテン語で「パグ」というのは「斧」を意味し、頭の形が斧に似ているから、この名前がついたという説もあります。
別の説では、「パグ」と呼ばれたキヌザルに顔が似ていたから、ということも言われています。
「パグ」という名前が知られるようになったいきさつは、明確にはわかりませんけど、アジアからヨーロッパに至るまで、世界中で広く愛され、絶大な人気を持つ犬種となっていることはわかりますね。
日本においては、明治時代の書物にパグに関する記述があるようです。
大正時代になると、パグの写真が残されています。
では、いつ頃から黒パグが登場したのかというと、それは今から100年前程だそうです。
比較的新しいですね!
黒パグは、パグという犬種が認定されたのちに作り出されて認定された毛色ということになります。
全身が黒い毛色ということなのですが、完全な黒のみということは難しいようで、白の差し色が入ることも多いです。