愛犬にいつまでも健康で長生きしてもらいたいと思って快適な生活習慣を整えてあげられるように努力しておられることでしょう。いつまでも元気で過ごすためには食事はとても大切な栄養素で、健康的で若々しい身体を作るためにはしっかり考えてあげることが必要と言えるでしょう。

実は市販されていある安価なドッグフードには危険がいっぱい潜んでいるのです。お店で見かけるドッグフードの劣悪な質についての飼い主さんの認識が広まるにつれて、与えているドッグフードが病気の原因や体調不良の原因になっている可能性が高いという認識も広まっています。

ドッグフードが愛犬に与える影響

gorillaimages/shutterstock.com

毎日の食事は身体を作る大切な栄養素です。身体に合わないドッグフードを食べることによって、愛犬の体や体調にどのような症状が見られるようになるのかご紹介したいと思います。

1.涙やけ・目やに

体に合わないドッグフードを食べることによって、涙やけを起こして目の周囲に着色が見られたり、目やにが出るようになることがあります。目頭付近に鼻涙管という管がありますが通常この管を通って涙は鼻の奥へと流れて行きます。ところが、この管が詰まってしまうと涙は鼻の奥へと行かなくなって溢れてしまい、涙がたくさん出るようになります。

涙が常に流れるようになって、常に被毛に涙が流れて乾くといった状態が繰り返され、涙が流れる部分が茶色く変化してしまいます。これはタンパク質が変色することによって生じるようです。他にも涙が常に流れることによって、皮膚がただれてしまうこともあるでしょう。

涙やけや目やには遺伝的なものが関係していることもありますが、ドッグフードに含まれている添加物や粗悪なタンパク質が原因となって起こることもあるので、食事を見直すことも症状の緩和につながると言えるかもしれません。

2.体臭

体に合わないドッグフードを食べることによって、体臭が強くなることがあります。体にある皮脂腺から分泌物が排出されますが、それが臭いの原因になると考えられています。原因はタンパク質、脂質、糖の3つを上げることができますが、その中で特に体臭の原因と言われているのは「タンパク質」です。

この臭いはタンパク質が分解されるときにアンモニアやアミンなどに分解されることによって体臭の原因になるとされているのです。ですから臭いの元になりかねないタンパク質を控えることによって体臭が落ち着くということもあるようです。愛犬のドッグフードのタンパク質の量を見直してみることができるかもしれませんね。

さらに脂質が原因となって皮膚のターンオーバーがうまくいかず、毛穴が詰まって皮脂が酸化し、これが臭いの原因となってしまうこともあります。おやつにも注意してタンパク質や脂質の取り過ぎには気をつける必要があるかもしれませんね。

3.口臭・歯周病

Igor Chus/shutterstock.com

体に合わないドッグフードを食べることによって、口臭が強くなったり、歯周病になることがあります。まず口臭の原因の一つに歯周病を上げることができるでしょう。歯周病は私たち人間だけの病気ではなく、犬がかかることがあります。なんと全体の8割の犬が歯周病ではないかと言われているほどです。

ドッグフードの残りかすが歯に付着し、そこに菌が繁殖して歯垢になります。やがて歯垢はカルシウムと反応して、3~5日であっという間に固い歯石になります。この歯石になるとブラッシングではきれいになりませんので、この歯石にさらにドッグフードの残りかすが付着して細菌が繁殖し、このようにして歯周病が重症化していってしまいます。

この細菌から出る毒素によって口臭が強くなると言われています。

4.アレルギー

体に合わないドッグフードを食べることによって、アレルギーを引き起こしてしまうことがあります。犬のアレルギーは近年増加傾向にあると言われています。花粉やハウスダストなどの環境アレルギーや食物アレルギーがあります。自分の周りにいる人たちの中にもアレルギーを発症する人が増えていると感じられることがあるのではないでしょうか。

私たち人間の間でも年々アレルギーを持っている人が増えていますが、犬も例外ではないのです。特に多いのが食物アレルギーを持っている犬ですが、食物の中でも穀物や添加物に対してのアレルギーが多いことが知られています。

症状としては耳が赤くなったりかゆくなったり、口の周りや目のふちが赤くなったり、抜け毛やフケが多くなったり、身体がかゆくなって床にこすりつけたり、足でかくようになります。他にも下痢や嘔吐といった症状が見られることがありますので、このような症状が見られるなら獣医さんに相談してアレルギーを発症していないか見てもらいましょう。

5.皮膚炎・かゆみ

Bogachyova Arina/shutterstock.com

体に合わないドッグフードを食べることによって、皮膚炎やかゆみが見られることがあります。皮膚に細菌や真菌が繁殖して皮膚が炎症を起こし、皮膚炎やかゆみを引き起こしてしまうのです。通常皮膚のバリア機能が正常に働いているときは、多少の細菌や真菌にも抵抗できるようになっています。

そもそも皮膚には常在菌と言われる菌が存在しているのです。ところが何かの原因によってバリア機能が弱ってしまうことによってかゆみや皮膚炎を起こしてしまいます。その原因の一つがドッグフードの添加物や体に合わない食材によるアレルギーが考えられています。

特にドッグフードに含まれているタンパク質の質や、穀物などの炭水化物が原因となって、アレルギーを引き起こしたり皮膚炎が起こったりして、かゆみも引き起こすことがあると言えるでしょう。愛犬に与える食事の品質が関係していることが分かりますね。

6.毛並み・毛艶が悪い

体に合わないドッグフードを食べることによって、毛並みが悪くなったり毛艶がなくなったりすることがあります。健康的な犬の毛並みは犬種にもよりますが、シルクのようにツヤツヤしてスムーズな肌触りをしていて、飼い主さんも触っていて気持ちが良いですよね。

しかし毛並みが悪くなると触った時に硬い感じになったり、毛が束になったりします。パサパサ、ゴワゴワした被毛になることがあるのです。この被毛が悪くなる原因もドッグフードに含まれているタンパク質の質が悪いことが関係していることがあるそうです。健康な毛並みや毛艶にするには、健康な皮膚であることが大切です。

毛根がある皮膚を真皮層と言いますが、ここに血管や神経が集まっていて毛根へと栄養を送ってくれています。ですからこの部分が健康でないと健康的なツヤツヤした被毛を維持することが難しくなってしまうのです。健康的な皮膚を維持するためには、質の良いタンパク質が必要と言えるでしょう。

皮膚はケラチンと呼ばれるタンパク質から作られるからです。質の良くないタンパク質を摂取していては質の良い皮膚は作ることができず、被毛にも栄養が行き届かないため徐々に毛並みや毛艶が悪くなっていってしまうことにつながってしまうのです。

7.下痢・便秘

体に合わないドッグフードを食べることによって、下痢や便秘を引き起こすことがあります。一時的な下痢でしたら下痢止めの服用や整腸剤の服用によって症状は改善するでしょう。しかし、長期間にわたって続く下痢の場合はドッグフードに含まれている何かの食材が関係していることも原因になっているかもしれません。ドッグフードに含まれている穀物や質の良くないタンパク質、添加物が原因として考えられるでしょう。

犬はトウモロコシや小麦などの穀物に含まれている植物性タンパク質が苦手で、消化不良を引き起こすことによって便秘になってしまうこともあります。人工添加物や品質の悪いフードも要注意ですので、成分表示を確認して愛犬にあったフードに切り替えることも検討してみるのはいかがでしょうか。乳酸菌や酵素を含んだサプリメントを使用して腸内環境を整えてあげることもできるかもしれませんね。

また、カルシウムの過剰摂取も便秘になりやすく、特におやつの骨やカルシウムの成分が多く含まれているフードにも注意をしてあげると良いでしょう。

8.肥満

Ezzolo/shutterstock.com

体に合わないドッグフードを食べることによって、肥満になることがあります。コロコロしてたりぽっちゃりしている犬は可愛く、触り心地が好きという飼い主さんもおられるかもしれませんが、肥満はあらゆる病気の原因になりますので、愛犬のことを考えるなら肥満は気をつけなければなりません。

まずドッグフードの給与量が多ければ、カロリーオーバーとなるため必然的に肥満になりやすくなります。また脂肪が多く含まれているドッグフードもカロリーが高くなるので肥満につながると言えるでしょう。また穀物には炭水化物が多く含まれているため体内に入ると糖質へと変化するので、食べ過ぎには注意が必要です。バランスが大切ということを忘れないようにしましょう。

ダイエットのために摂取カロリーを抑えることに注意し過ぎて、体の健康を維持するための必要な栄養分までも減らしてしまうことがないように気をつけましょう。健康的な体は必要な栄養を摂取してはじめて作られるのです。

カロリーを抑えたいのであれば、ダイエット用のフードを試してみることもできますが、タンパク質などの原材料の質を確認して、質の良いものを選ぶようにしましょう。副産物や穀物が多く含まれている粗悪な原材料がメインとなっているフードは避けるようにしましょう。


情報提供元: mofmo
記事名:「 悪質ドッグフードがもたらす体調変化を見極めよう