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「ナナ」にはいくつかのこだわりや特徴があります。紹介したいと思います。
・食物アレルギー対策
食物アレルギーを持っている犬は意外に多いもの。そこで「ナナ」ではアレルゲンになりにくいとされているラムとライスを原材料に使用しています。
・お口ケア
歯の健康を守るために「ナナ」は水分量を少なくし、硬めの粒になっています。硬めの粒を噛むことで歯垢がつくことを抑え、歯石の形成を防ぐことができます。
・ダイエット
愛犬の筋肉や健康維持に欠かすことのできない厳選されたたんぱく質、油を使用しています。これによって栄養価をそのまま摂取できるのでカロリーを抑えることができ、結果的にダイエットができるということになります。太り気味が気になっている犬におすすめです。
・ビタミン&ミネラル
良質なビタミン、ミネラルの配合で健康維持、骨の健康をサポートしています。
・おなかの健康
消化吸収性に優れたオリゴ糖を使用しているため、おなかの健康もサポートしてくれます。おなかが敏感な犬におすすめです。
・うんちの臭いを軽減
ウンチの臭いを軽減させるために「ユッカフォーム抽出物」が配合されています。室内飼いしている犬におすすめです。
「ナナ」にはこれらの特徴があります。こうして見てみると犬の体のことがよく考えられているドッグフードに思えます。特に愛犬の悩みをサポートしてくれる点で、多くの方に選ばれているのもうなずけますね。
では実際のところはどんなドッグフードなのでしょうか?原材料や成分を分析してみてみましょう。
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早速モッピー&ナナの「ナナ」の原材料を見てみたいと思います。今回は「ナナレギュラー」の原材料を分析してみたいと思います。原材料は以下の通りです。
米、ラム、家畜(チキン、ターキー等)、動物性油脂、コーングルテンミール、エン麦ふすま、菜種油、ひまわり油、魚油、亜麻仁油、フラクトオリゴ糖、ビタミン類(レチノール(A)、チアミン(B1)、リボフラビン(B2)、ピリドキシン(B6)、シアノコバラミン(B12)、パントテン酸(B群)、コレカルシフェロール(D3)、ビオチン(B7)、コリン、イノシトール(B群)、葉酸、ナイアシン(B3))、ミネラル類(鉄、銅、亜鉛、ヨウ化カリウム、セレン、マンガン、カルシウム、リン)、メタリン酸ナトリウム、ユッカフォーム抽出物、家禽ダイジェスト、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)となっています。
では気になる原材料を見ていきましょう。
「ナナ」の第一原材料を見てみると「米」となっています。つまり第一原材料(メイン)は米になっているということになります。さらに「コーングルテンミール、エン麦ふすま」といった穀物も使用されていることがわかります。
犬は肉食動物ですので、一番必要な栄養素「動物性たんぱく質」である肉や魚がメインになっているフードが理想的です。ですから「ナナ」は肉よりも穀物の配合が多い点が気になります。
穀物は犬にとって良くない原材料なのでしょうか?
犬は穀物を消化するために必要なアミラーゼという酵素を持っていません。ですから穀物を食べても消化吸収ができず消化器官に負担をかけてしまうのです。その結果消化不良を起こしたり、アレルギーを発症することもあります。穀物は犬がアレルギーを起こしやすい食材といわれており、「トウモロコシ、小麦、大豆」は特にアレルゲンとなりやすい穀物といわれています。
「ナナ」でメイン原材料になっている米はアレルギーを起こしにくく、消化もしやすい原材料といわれているのでそこまで心配しなくても良いかもしれませんが、穀物であることには変わりありません。
さらに使用されている「コーングルテンミール」はトウモロコシのことです。コーンスターチなどの製造の際に出てくる絞りかすで、かさ増し目的で使用されています。
カスということは栄養素がないうえに、トウモロコシは犬がアレルギーを起こしやすい食材といわれているので、ドッグフードにはふさわしくない食材ということになります。
そして「エン麦ふすま」ですが、エン麦とはオーツ麦のことで、グラノーラなどにも使われている食物繊維やミネラルが豊富な食品です。エン麦ふすまはそんなオーツ麦の外皮を粉にしたもののことです。人間には栄養のある食材に思えますが、こちらもやはり犬にとっては消化吸収が難しい食材ですので、ドッグフードにはあまりふさわしい食材とは言えません。
「ナナ」の特徴のところで「ナナ」はアレルギー対策されたドッグフードといっていましたが、実際にはアレルギーになりやすい穀物を使用しているので残念です。使用されている穀物の量も多いので消化不良を起こす可能性も高くなります。
続いて記載されている原材料は「ラム、チキン、ターキー等」です。犬にとって必要な栄養素である動物性たんぱく質が上質な肉から摂取できるようになっています。どの肉も犬が喜ぶ肉です。
気になる表記は「等」です。ラム、チキン、ターキーとどんな肉を使用しているかはっきりしている点は高く評価できるのですが、「等」とあるとすべての原材料が明らかではないため品質の保証がありません。原材料にはこだわっているということですので、使用している肉の品質や鮮度に関しても安心したいところですが、不安が残ります。
どんな肉かはっきりしていない場合、もしかしたら粗悪な原材料を使用している可能性もぬぐい切れません。中には人間が食べない本来なら破棄にするような鶏の頭や骨、血液、あしなどを粉砕して使用していたり、腐りかけの家畜の肉を使用している可能性もあります。
ですからどんな肉を使用しているかはっきりしてもらいたいものですね。
「ナナ」には複数の油が使用されています。「動物性油脂、菜種油、ひまわり油、魚油、亜麻仁油」です。脂肪は犬の健康な皮膚、毛並み、毛艶維持に欠かすことのできない大事な栄養素です。特に「ナナ」で使用している亜麻仁油は必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸を含んであり、菜種油やひまわり油にはオメガ6脂肪酸が含まれているため、健康維持をサポートしてくれます。
このように良い点もあるのですが、気になる点が2つあります。
一つは「動物性油脂」の使用です。動物性油脂というのはどんな動物の脂を使用しているのかはっきりしていな脂、つまり事故や病気で亡くなった家畜からとった脂を使用している可能性があります。死んだ家畜は腐敗が進みますので、腐らないように防腐剤等の添加物が大量に使われます。当然すでに死んだ家畜から摂取した脂も酸化が早いので、大量に酸化防止剤が使用されることでしょう。
ですから動物性油脂というあいまいな表記ではなく、どんな脂を使用しているのか明らかにしているものが望ましいでしょう。
もう一つの気になる点は使用されている油が多いことです。それぞれの油がどの程度使用されているか明らかにしてはいませんが、5種類の油が使用されているのは多いといえます。あまり多くの油を摂取してしまうと胃腸に負担をかけてしまいますし、体調を崩す場合もあるので注意が必要です。
「ナナ」で高く評価できる点は余計な合成添加物を一切使用していない点です。
原材料から製法までこだわっているだけあり、合成の保存料、着色料、香料などは使用していません。これら合成添加物はドッグフードを長持ちさせたり、嗜好性を高めたり、カラフルにすることでおいしそうに見せたり、購買意欲を高めるために使用されています。しかし中には発がん性やアレルギー、内臓疾患、けいれんといったリスクの高い添加物もあり、外国では使用が禁止されているものもあります。日本でも使用が認められたことのない添加物もあります。
しかし安いドッグフードを見るとこういった危険な合成添加物が大量に使用されているものも見かけます。
添加物の一つである酸化防止剤はドッグフードを日持ちさせるために欠かすことのできない添加物です。しかし「BHA、BHT、エトキシキン」といった人工的な酸化防止剤は発がん性、アレルギーなどのリスクが高く大変危険な添加物といわれています。
「ナナ」で使用している酸化防止剤は天然由来の安全性の高い「ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物」ですので、安心して愛犬に与えることができます。
では「ナナ」の成分を見てみましょう。以下の通りです。
たんぱく質24%以上、脂質10%以上、粗繊維3%以下、灰分7.5%以下、水分8%以下、エネルギー320Kcal/100gとなっています。
たんぱく質、脂質とともにバランスの取れたフードになっています。カロリーも抑え気味なのでダイエット中の犬にもおすすめといえます。