米大統領が「バンプ・ストック」禁止を指示、相次ぐ銃乱射事件受け

　アメリカで相次ぐ銃乱射事件を受けて、トランプ大統領は、銃の高速の連射を可能にし殺傷能力を高める「バンプ・ストック」という装置の販売と所持を禁止する銃規制案を作るよう司法長官に指示しました。
　「ほんの少し前に司法長官に対し、合法な武器を自動小銃に換える全ての装置を禁止する規制案を作るよう指示する大統領令に署名した」（アメリカ トランプ大統領）

　トランプ大統領は２０日、セッションズ司法長官に対し、１発ずつしか発射できない半自動小銃に取り付けることで、自動小銃のような高速の連射を可能にする「バンプ・ストック」などの装置の販売と所持を禁止する銃規制案を作るよう指示しました。

　バンプ・ストックは、去年、５８人が死亡したラスベガスの銃乱射事件で使用され、その直後にトランプ大統領が規制を検討する考えを示していました。

　アメリカでは大きな銃撃事件が起きるたびに、議会で銃の規制を強化する法案が提出されてきましたが、共和党などに影響力を持つロビー団体ＮＲＡ＝全米ライフル協会の反対で規制が進んでいません。

　今月１４日にフロリダの高校で起きた１７人が死亡する銃撃事件の後、高校生らを中心に、銃規制に消極的なトランプ大統領と全米ライフル協会を非難し、銃規制の強化を求める動きが出ています。（21日08:21）