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 26日、インターネット上の仮想通貨の取引所を運営する「コインチェック」から、取り扱っている通貨の一つである「NEM」およそ580億円相当が不正なアクセスによって外部に流出しました。コインチェックに預けた資産は引き出せなくなり、現在も再開の見通しは立っていません。
 「大変申し訳ございませんでした」(コインチェック 和田晃一良社長)

 27日朝も「コインチェック」の本社前には自分の資産を心配する個人投資家が訪れました。

 「出金もできないし、全ての取引ができない」(50万円相当を預けた投資家)

 「どうなるか分からない。先が分からないから、みんなが不安」(400万円相当を預けた投資家)

 仮想通貨をめぐっては4年前に取引所の「マウントゴックス」からおよそ470億円が流出、破綻に追い込まれました。その額を大きく超える過去最大規模の流出。会見では安全面に対する不備を指摘する声が相次ぎました。

Q.セキュリティーは高いという安心感はあった?

 「セキュリティーは高めていかなければいけないという認識はあった」(コインチェック 大塚雄介取締役COO)

 通常、取引所では投資家の資産の安全を保つためインターネットから切り離された場所で保管されますが、コインチェックでは「NEM」はネットを通じてアクセス可能な場所にあったということです。

 「(保管の)技術的な難しさと、それを行う人材が不足していることが原因」(コインチェック 和田晃一良社長)

 コインチェックの和田社長は投資家の資産の補償については「最悪の場合、返せない可能性もある」としています。仮想通貨の取り引きでは派手な値動きから大金を得る投資家もいるなど注目を集めていますが、安全性などのリスクについて専門家は警鐘をならします。

 「(仮想通貨は)攻撃者が取引所を攻撃してしまったら、どんな人が預けている資産でも取引所から不正に抜き出されるリスクは排除できない」(京都大学 公共政策大学院 岩下直行教授)

 急激に取引量が増えている仮想通貨ですが、一方で、法律などの整備が追いついていないのが現状です。金融庁は去年、取引所を登録制にするなど規制を始めましたが、コインチェックはまだ、登録を認められていませんでした。また、銀行の預金などのように、投資家の資産を保護する仕組みもありません。

 「こういう被害が起こった場合は、その被害を受けた個人や、取引所で取り引きしている全ての人に被害が及んでしまうことが過去の事例で起こっている」(京都大学 公共政策大学院 岩下直行教授)

 この問題を受けNEMの価格だけでなく、主要な仮想通貨であるビットコインも値を下げていて、今後、影響が拡大する可能性もあります。(27日16:06)