はじめに

「人口 220 人、牛 3,000 頭」との情報を耳にはさんでから興味津々、 黒島に行ってきました。石垣島からほど近い小さな島だから、石垣島からの日帰りで。 予想をはるかに超える何にもなさ、それゆえの景色の綺麗さ、朗らかな暮らしぶりに、上陸3秒で心がほどけました。海が超絶青い黒島の魅力をたっぷりご紹介します。
※金額は2018年2月現在のものです。

Text&Photo:とまこ

行き方は石垣島からフェリーで30分と簡単。気軽にどうぞ。

黒島への船は、石垣島の町の中心にある離島ターミナルから一日6本出ています。チケットは大人片道1,150円。石垣発の始発は8時、黒島発の最終便は18時10分です。黒島は小さな島なので、タイトな時間しかとれなくても、たんと満足できますよ。

島内の移動はどうする?

おすすめはレンタルバイク(1時間ガソリン込み800円)を使うこと。レンタサイクル(1時間200円)もあるけれど、特に夏なら声を大にして言いたい、もしあなたが運転免許を持っているならバイクですよ! 島の最高標高15mの驚くほど平らな土地で、まっすぐな道が続くから、自転車向きの地形ではあります。のどかな平原を駆け抜けるの、気持ち良さそうですね〜。でも、日が差したら焼け焦げますよ(笑)。バイクなら汗をかかずに風を切れるから、もっと気持ちがいいのです。

港の周りには、レンタルショップが2軒あります。すぐ近くなのでお店まで迷うことはないでしょう。 島自慢の観光施設、展望台の高さに驚いた!

島自慢の観光施設、展望台の高さに驚いた!

バイクで走り始めると、アッと言う間にこんな感じです。画像右の白い丸が展望台、高さは10m! 平らな島で背の高い建物なんぞ皆無なので、これでよーく見渡せてしまうのですよ。 左の写真で、堤防の見えるあたりが港です。何にもないでしょう(笑)。牛はこの周りでハムハムと草を食べていました。

港と反対が、島で一番大きな集落。自然の方が圧倒的な面積を占めるこの情景、完璧なのどかさです。

ランチには黒島名物入りの沖縄そばをどうぞ。食感最高!

集落を通るなら、たとえお腹が空いていなくても、腹ごしらえをしないといけません。だって、ほかの場所でお店に出会えるチャンスなんてなさそうでしょ(笑)。そんな理由で寄った「うんどうや」さんの「アーサーそば」(800円)が大当たりだったんです!  黒島名物アーサー(=アオサ)と、ゆし豆腐がたっぷり入っています。コシのしっかりした麺に、たっぷりのアーサーが絡みついて食感最高。またこれ、出汁の効いたあっさり風味のおつゆがいいんです。汗を流して火照った体に染みこみます。沖縄そば No.1となりました! こんなのどかな島で出合えるなんて。

◆うんどうや
住所:沖縄県八重山郡竹富町黒島1552
電話:0980-85-4308
定休日:第1・3火曜(12月~3月のみ) 果て感抜群! ギッザギザの岩場に佇むかわいい灯台

果て感抜群! ギッザギザの岩場に佇むかわいい灯台

集落から南へ伸びる道を走るのはとっても気持ちがいいですよ。ここは他より舗装が甘く日本の原風景を感じるような道。ただただ風を切って走っていると、タイムスリップしてしまいそう……。 そうして到着するのがここ。果て感抜群! 手前にポツンとある灯台の高さは11m。展望台と同じく、だいぶミニマムです(笑)。見事に平らな大地の向こうには、海を介して石垣島が。 灯台側の海を見るとこう。この時は干潮で、珊瑚礁が橋のように見えていました。向こうは西表島です。

ここには観光客はそんなに訪れないようです。島の端だし、岩がゴツゴツすぎて泳げないからでしょうか。実際誰にも会いませんでした。パワーと美に溢れる風景を、独り占めできるのは幸せそのものですね。
シュノーケリングなら、仲本海岸へ

シュノーケリングなら、仲本海岸へ

仲本海岸は一番多くの人が海水浴に訪れるビーチです。トイレやちょっとした休憩スペースもあるので、安心して遊べますよ。ここにもやっぱり広大な珊瑚礁。シュノーケリングをする人たちでそれなりに賑わっています。あぁ海がキレイ。 ここだけはぜひ! 八重山の島々に囲まれた、超絶キレイな浜

ここだけはぜひ! 八重山の島々に囲まれた、超絶キレイな浜

ぜひとも行っていただきたいビーチがあるんです。そこは「西の浜」。海はびっくりするほど水色で、砂は白く、透明感抜群で穏やかな海面には、バッチリ雲が映り込みます。小さな島の淵に立っているのに、なんとも言えない安心感を抱くのは、周囲を八重山の島々が取り囲んでいるからでしょうか。西表島がどーんと包み込むようにそこにいて、小浜島もちょこんといてくれる。少々遠くから見守ってくれているのは石垣島で……この種類の安堵感、ここに来るまで知りませんでした。

さらにいいのは、ひと気がまるでないんです。港のすぐ近くなのに、ビーチまで藪や森を数分歩くからでしょうか。ここでも嬉しい独り占め。流れが強く、遊泳禁止ではありますが、いるだけで幸せ。スーッと心に爽やかな風が通りすぎ、満ち足りていくのをひしひし感じ……。感動的な要素がギュギュッと詰まったワンシーンを、心ゆくまでご堪能ください。

おわりに

黒島中に漂う、のんきな空気感と自然の美しさは抜群! 少しでも心に窮屈を感じたらぜひどうぞ。一瞬でゆるみますよ。

◆とまこ
明治大学在学中からバックパッカーとしてデビューし、卒業後は秘境ツアーコンダクターに。現在は旅作家&おしゃれパッカーとして本の執筆や講演、TV出演など多方面で活躍中。著書に『離婚して、インド」(幻冬舎文庫)、『世界の国で美しくなる!」(幻冬舎)など既刊12冊。2017年9月20日には新刊『台湾で朝食を 日常よ、さようなら!』(メディアパル)発売。


情報提供元:旅色プラス
記事名:「元秘境ツアー添乗員・とまこが黒島へ日帰りトリップ 究極ののんびり島で海の絶景に埋もれる【連載21回目】