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世界一周航空券が8万円? 14日間の“クレイジー”な世界旅行の全貌【レポート】


世界一周旅行

世界一周航空券が8万円で買える──。



そんな話が一部の“航空券マニア”たちを中心に噂になっている。



一般的に「世界一周航空券」といえばワンワールド、スターアライアンス、スカイチームなどの航空連合がそれぞれ提供している、大陸数や飛行距離、搭乗回数の制限内で乗り降りが自由になる周遊航空券のことを指す。



値段はエコノミークラスの比較的安いタイプの航空券でも35万円程するのが普通だ。値段もさることながら、まとまった旅行日数を確保しなければならないため、実際に行くにはなかなかの一大決心が必要になる。



そんな世界一周航空券が、8万円で買え、かつ日数も最短3泊4日から1年間まで自由に選べる、となるとかなり魅力的だろう。



「そんなうまい話があるわけない」と思いつつも、検索してみると驚きの航空券を見つけてしまった。


ソウル発、欧州・南米・オセアニア経由東京行きが約8.3万円


実際に見つけた旅程はこうだ。



10月18日 KE913 ソウル/仁川(11:40)〜マドリード(18:00)


10月18日 LA8065 マドリード(23:35)〜サンパウロ(5:15)


10月19日 LA8068 サンパウロ(9:15)〜サンティアゴ(13:34)


10月27日 LA801 サンティアゴ(0:10)〜オークランド(5:05)


10月30日 QF152 オークランド(6:00)〜メルボルン(8:10)


10月30日 QF79 メルボルン(9:20)〜東京/成田(17:40)



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この航空券は米国版のエクスペディアで表示され、合計金額は738USD(約8.3万円)。もちろん諸税や燃油代等も込みの最終料金である。



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旅程を可視化してみると上の画像のようになる。



世界一周に詳しい「世界一周堂」による定義では、「世界一周とは、太平洋と大西洋を各々1回のみ渡って出発地に戻ること。」とある。この定義だと今回見つけた航空券は、ソウル〜東京間を別で用意しなければならないし、太平洋を複数回通っているので、厳密には世界一周とはいえない。



ただ定義にそこまでこだわらなければ、ソウルから地球をぐるっと回って東京に戻ってくるという旅になり、それはそれで面白い体験ができる。



筆者はこの航空券を実際に購入し、2週間に渡って各地を巡ってきた。本レポートでは各フライトの搭乗記と現地での旅の様子をお届けする。



また記事の最後には、実際にどのようにすればこのような航空券が探せるのか解説している。2018年11月現在では、8万円とまではいかないものの、11万円台から同じような航空券をいくつか見つけることができた。


始まりはティーウェイ航空(東京〜ソウル)


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10月17日 TW9208 東京/成田(16:55)〜ソウル/仁川(19:40)



前述の通り、今回買った航空券はソウル発。したがってソウルまでは自力で移動しなければならない。



片道8110円という運賃の安さとフライト時間の良さから韓国のLCC、ティーウェイ航空を選んだ。ティーウェイ航空の国際線は、今回の旅の中で唯一オンラインチェックインができないため、チェックインカウンターで受付をする必要がある。搭乗率は高く、この路線を利用する乗客は多いようだ。



この中でこれから南米に向かう、という人はたぶんいないだろうなと思いつつ、窓から雲を眺めていたらあっという間にソウルに到着した。



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機内で特に機内食等のサービスはなかったが、途中ティーウェイ航空のマスコットキャラクター、プートくんのコップでお水をもらえた。このキャラクター、どう見てもミッ○ィーに激似なのだが採用される前に誰か指摘しなかったのかと考えてしまう。


カジノと肉。ソウル滞在を堪能。


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仁川空港に着いてまず向かったのは、空港から5分ほどの無料シャトルバスでアクセスできる「パラダイスカジノ」。日本人限定でLINE@の登録をすれば、7万ウォン(約7000円)のクーポンがもらえるキャンペーンを利用した。元手ゼロで遊べるのでソウルに行く機会があれば、おすすめだ。



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次のフライトは翌日なので、市内に宿泊し、夜はレストラン「Myth Jakbol Hongdae」にて韓国の豚足料理であるチョッパルを食べた。迫力のある皿いっぱいの豚足の上に乗っているのは、大量のニンニクである。



これから10時間超えのフライトを2本控えているのに、こんなに非日常的なものを食べて大丈夫かと心配だったが、心配通り翌日若干お腹の調子が悪くなった。多少お腹はびっくりしてしまったものの、極めて韓国感のある料理を食べられて満足である。一緒に飲んだ「Fitz」ビールもスッキリしてとても飲みやすかった。


世界一周スタート(ソウル〜マドリード)


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10月18日 KE913 ソウル/仁川(11:40)〜マドリード(18:00)



ソウルからマドリードまで、約13時間ほど大韓航空に搭乗する。エコノミーでも、搭乗した時点でクッション、ブランケット、スリッパ、歯ブラシ、水がもらえた。個人的にはスリッパや歯ブラシがもらえるのは長時間フライトには大変有難い。座席幅は今回の旅で一番広かったように感じる。



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大韓航空の機内食といえば、やはりビビンバということになるだろう。大韓航空のビビンバは1998年に国際機内食協会のマーキュリー大賞を受賞しており、機上でもハイクオリティなビビンバが楽しめる。



大きめのボウルに具が入っており、そこにご飯を入れて、チューブに入った辛子などの調味料を加えて自分で作る形式だ。ビールとの相性ももちろん抜群。フライトを通して合計2食の機内食と軽食が出たが、どれも美味しかった。


マドリード滞在時間5時間半で何をするか


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マドリードでの滞在時間は5時間半。これだけ時間があれば十分市内に出て観光できる。到着が夜だったので、夕食を食べに市内へ向かった。



スペインといえばパエリア!という短絡的な思考により、夕食はパエリアに決定。トリップアドバイザーで安くて美味いパエリアが食えるとの口コミを見つけた、「H10-Bar」へ。シーフードパエリアにレモンがよく合う。ダイナミックに殻付きで入れられた海老はインスタでも話題のようだ。



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その後はマヨール広場のカフェへ。夜でも人通りは多く、賑やかだ。



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ふらっと市場に入ってみるだけでも、完全に日本とは違う景色が広がっており、見ているだけで楽しい。


いざ南米へ(マドリード〜サンパウロ〜サンティアゴ)


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10月18日 LA8065 マドリード(23:35)〜サンパウロ(5:15)



あっという間のマドリード滞在を終え、向かう先は南米のチリ。サンパウロを経由してチリの首都サンティアゴまで合計14時間半のフライトだ。短時間にこれほど移動すると、もはや時差は気にならなくなってくる。



ここからはラタム航空というチリの航空会社に乗る。後述するが、世界一周航空券のルートの肝となるのがラタム航空で、どのルートをとってもこの航空会社に乗ることになる。



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機内はグラデーションで統一されており、デザインセンスが良い。搭乗率はほぼ100%で、意外にもこの路線を使う乗客は多いようだ。



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機内食は南米の航空会社らしく、「肉」。普通はパンやライスが付いてくるものだが、ワンプレートで肉とポテトと付け合せの野菜だけ!としてしまうところがイサギが良くて好きだ。お肉は非常に柔らかく、赤ワインでも飲みたいところだが、大韓航空でもマドリードでもがぶがぶとアルコールを飲みすぎているのでオレンジジュースをチョイスした。



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10月19日 LA8068 サンパウロ(9:15)〜サンティアゴ(13:34)



サンパウロでは4時間ほど時間があったが、ブラジルは南米で唯一ビザ必須の国。早朝で体力的にも消耗しているので、おとなしく制限エリア内で過ごした。



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サンティアゴまでは再びラタム航空に搭乗する。機体はエアバスA320、座席は3-3配列で今までの飛行機に比べれば狭め。機内食は簡単にサンドイッチとフルーツが出た。



軽食も入れるとこれで6食目の機内食である。この時点で自分が食べているのは、朝食なのか昼食なのか、あるいは夕食、はたまた夜食か、と時間感覚が分からなくなってくる。10時間越えエコノミーの連続パンチを終え、最終目的地サンティアゴについた。


チリ滞在8日間、世界遺産バルパライソを訪れる


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サンティアゴでの宿はAirbnbで、2LDKの物件を貸切で予約した。市内から若干距離はあるのだが、バルコニーからの景色に一目惚れして決めた。目下にはサンティアゴの街が広がり、その後ろには山々が連なる。



ここで朝コーヒーでも飲みながら太陽が昇ってくるのを待てば、旅の満足度は爆上がりである。2人で泊まって1泊1人1800円。オーナーも優しく、本当に良い宿だったと思う。



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サンティアゴから長距離バスで3時間程行くと、バルパライソという海辺の街に着く。街全体が世界遺産に認定されているこの場所では、道を歩けばはっとするように鮮やかで、色とりどりの風景に出会う。町中の壁や階段の至るところに様々な絵が描かれており、どれも見ごたえがある。



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街角で演奏している3人組など、この雰囲気を出すために観光局と契約でもしているのかと考えてしまうほど、見事にバルパライソの風景にハマっている。標高の高い場所にあるので、眺めの良いお洒落なカフェが至るとこにあり、この街に数ヶ月埋没してしまいたい衝動にかられる。


番外編 パタゴニアへの小旅行 (サンティアゴ〜プンタアーレナス)


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10月22日 JA337 サンティアゴ(5:00)〜プンタアーレナス(8:25)



チリ8日間のうち4日間は、パタゴニアに小旅行に出かけた。まずはジェットスマートというチリのLCCで、プンタアーレナスへ向かう。料金は1人3500円ほどで安いが、サイトは英語に対応しておらず全てスペイン語。オンラインチェックインはgoogleで翻訳しながら進めて、なんとか完了できた。



辛いのが手荷物制限。今回は手荷物の追加を一切しなかったので、無料で持ち込める45cm×35cm×25cm(長さ、幅、高さ)、8Kg以下に全荷物をまとめなくてはならなかった。



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早朝便ということもあってか、機内はガラガラ。機内の安全マニュアルが無駄に横長で、読もうとすると隣の人にぶつかるのが少し気になったが、全体的に快適なフライトだった。


パタゴニアで絶景トレッキング


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パタゴニアのパイネ公園には日帰りで行けるトレッキングコースがある。スタート地点から頂上まで往復9時間、迫力のある壮大な景色の中を登っていく。岩、森、崖、雪、川の道を歩いていくので、このコースだけで様々なトレッキングを体験できる。



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途中の休憩ポイントでは、サンドイッチを手作りしてオレンジと一緒に食べた。



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川に木の棒が置いてあるだけのあまりにも簡易な「橋」を、この道を行く全ての人が通っていく。パタゴニアの水は飲むことができるので、道中の水分には困らなかった。



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頂上にあるのはパイネの塔と呼ばれる、3本の塔のような岩。この岩は「地球の角」とも言われていて、確かに他の岩とは違う何らかのパワーを秘めていそうな気がする。



「角」の前には湖がある。最初にこの場所を見つけた人は、こんなところに水が溜まっているなんて全く思わなかっただろう。突然目の前に現れた湖は、10月ではまだ氷が張っていたが、綺麗なエメラルドグリーンをしていた。



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パタゴニアといえば羊が連想されるほど、この地では昔から羊を食べてきた。チリ側のパタゴニアでは、アジの開きのように開いた羊を串刺しにして丸焼きにする。



地元のレストラン「La Picada de Carlitos」で注文すると、プレートに羊の肉片が豪快に乗ってきた。全く臭みもなく、肉汁たっぷりですごく柔らかい。付け合せのポテトもうまかった。


南米脱出、次はオセアニア(サンティアゴ〜オークランド)


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10月27日 LA801 サンティアゴ(0:10)〜オークランド(5:05)



サンティアゴを出て、次に向かうのはニュージーランドのオークランド。機内食や機内の様子は、マドリード〜サンティアゴ区間と同じなので割愛するが、この便はオークランドで乗客をいったん降ろして、同じ飛行機でシドニーまで向かう。



筆者達はオークランドで降りるが、そのままシドニーまで行く乗客もいる。そのせいか搭乗率は非常に高く、長距離フライトだったのでなかなか疲弊してしまった。


オークランドで最新シェアリングサービス「Lime」を体験


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オークランドは今までのチリとは打って変わって、街がかなり発展している。特に驚いたのは、自転車のシェアリングサービスが多く、地元の人の移動手段になっているということ。



ポート型の「nextbike」、乗り捨て自由な「onzo」など、複数の自転車シェアサービスが乱立する中で、一際目立つのが「Lime」という電動キックボードのシェアサービスである。



Limeはアメリカ発のサービスで、オークランドでも筆者が訪れた約2週間前にスタートしたようだ。ちょうど筆者がソウルにいた頃に始まったばかりということになるが、普及ペースが異常で、街を歩けば使っている人を見かける。



利用はアプリでQRコードを読み込むだけで、乗り捨ても自由。筆者も実際に使ってみたがスイスイ進んで快感だった。



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昼食はフィッシュアンドチップス。魚だけでなく、ムール貝やイカリングを揚げたものも食べらる。特にムール貝が外側はサクッと、中はプリプリで美味しかった。


カンタス航空で東京へ(オークランド〜メルボルン〜東京)


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10月30日 QF152 オークランド(6:00)〜メルボルン(8:10)



オークランドからはカンタス航空に搭乗する。ラタム航空が長く、そろそろ同じ機内食にも飽きてきたので助かった。



メルボルンでの乗り換え時間が1時間ほどしかないので、早く乗り換えができるように座席は一番前を指定した。横に人はおらず、3席をのびのび使うことができた。機内食は朝食なのでオムレツとハムのシンプルなものだが、マフィンがしっかり温かくレベルが高かった。



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10月30日 QF79 メルボルン(9:20)〜東京/成田(17:40)



旅もいよいよ最後の区間。飛行機は2-4-2配列で比較的空いており、2人で真ん中の4席を使えた。機内食は鶏の照り焼きとコシヒカリを選んだ。2週間ぶりに日本食を見かけて頼まずにはいられなかったのだ。



久々に日本食を食べて、やっぱりこの味付けが一番だとしみじみと感じる。食後に飲んだブラッディ・メアリーも、実は人生で初めて飲んだのだが、上空で眠っている味覚を起こしてくれるような刺激的な味だった。


激安世界一周航空券はこう探す!


今回のような航空券を探すポイントは大きく分けて3つある。



1. ソウル発


2. 南米行き


3. 南米の前後でラタム航空を使う



この3つを全て満たす航空券を根気よく探せば、10万円前後で世界一周ルートを取る航空券が出てくる。検索にはGoogle Flightを使うのがおすすめだ。



旅慣れた人なら複数の予約サイトを横断的に検索できるSkyscannerを使う人が多いと思うが、Google Flightの強みは検索速度。1〜3を満たす航空券のルートは無数に存在し、日付という変数もある。掲載数はSkyscannerに劣るのだが、今回はより多くの条件を速く比較することの方が重要になる。



効率的に検索するには、「ざっくり調べて」「掘っていく」という順序が良いと思う。どういうことか、以下でより具体的に解説してみる。


ざっくり調べて当たりをつける


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まずは1と2の「ソウル発」で「南米行き」の条件だけだと、いつどこに行くのが安いのか見当をつけていく。



Google Flightで出発地を「ソウル」、目的地を空欄、日付を適当に指定して、地図上で南米の各目的地への値段を表示してみよう。検索結果を見て、比較的運賃が安い目的地を選択する。ここではブエノスアイレスを選んだ。



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目的地を決めたら、次は日付を固めていく。カレンダー表示にするとソウル発ブエノスアイレス行きの料金が日付ごとに出てくる。この中で安い料金が出ている日付を選択しよう。


目的地と日付が決まれば、そこを掘っていく


南米のどこに、いつ行くと安い傾向にあるのか大体イメージできただろう。次はそれをベースにして世界一周ルートを作ってく。簡単に言うとソウルからブエノスアイレスまでの間に経由地を追加していく作業だ。作りたいルートは以下のようなものになる。



1.ソウル〜経由地A


2.経由地A〜ブエノスアイレス


3.ブエノスアイレス〜経由地B


4.経由地B〜ソウル(または東京でも可)



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まずGoogle Flightで「複数都市」を選択する。経由地A、Bを選ぶ際には、3の条件「南米の前後でラタム航空を使う」というのが鍵だ。



つまり経由地A、Bはラタム航空の就航都市である必要がある。何故ラタム航空なのかははっきり分からないが、おそらく同社の発券システムは様々なルートが許容されてしまう仕組みになっているからだと思われる。



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就航都市を調べるとき、一番正確なのは公式サイトの情報を参照することだろう。2018年11月現在、ラタム航空のサイトには上のような就航都市マップが載っている。



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ここに載っている都市を片っ端から経由地A、Bに当てはめていく。ラタム航空グループは世界26カ国、140都市に就航しており、全パターンを調べるのは不可能に近い。そのため行きたい場所を中心に適当に調べていき、良いプランを見つけたらそこで手を打つのが効率的だと思う。



筆者が検索した中で安かったのは、経由地Aにマドリード、経由地Bにオークランドを選んだプランで、料金は119,728円と表示された。



ルートが固まれば日付をずらしてみて微調整し、経由地に長く滞在できる旅程を探すと良いだろう。予約はGoogle Flightで表示された代理店で行うことができる。


マイルはどれくらい貯まるか


うまく世界一周航空券を探せた場合、飛行距離はだいたい25,000マイルを超えてくる。マイレージプログラムにもよるが、一発で国際線航空券に交換できるほどのインパクトだ。



長くなってしまったのでここでは割愛するが、トライシーでの最近のトレンドは「アラスカ航空」にマイルを加算することである。以下の記事が詳しいので、余力のある人は参照して欲しい。



■関連記事


最安8万円台 ソウル発世界一周航空券を検証する【橋賀秀紀のフカボリ 】

「14日間世界一周」を終えて


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写真はパタゴニアのふもとの街、プエルトナタレスの港に立つチリの国旗。



「ソウルから東京まで、約25,000マイルを全てエコノミーで移動する。」



最初にこの航空券を見つけたときは過酷な旅になることを覚悟したが、実際行ってみるとかなり楽しかった。場所が変わるごとに国だけでなく、大陸が変わるので毎回全く違う文化や人に出会う。西に進み続けて日本に戻ってこれたのは、地球が丸いので当たり前だが不思議な感覚でもあった。



この航空券の有効期間は3日から1年間。つまり3泊4日の週末弾丸世界一周も可能だし、1年間かけてじっくり各地を回ることもできる。また前述した通り、ラタム航空の就航都市は140もあるので、数十万通りのルートが存在する。



筆者が観測した中で最初にこの航空券が話題になったのは昨年10月。1998年開設の米国の老舗旅行コミュニティ「Flyertalk」に書き込まれたスレッドには600件近いコメントが寄せられている。



万人に魅力的な内容ではないだろうが、間違いなくこの航空券は旅の可能性を広げてくれた。世界にはまだまだ誰も知らないような驚きの航空券が眠っていそうだ。

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