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内燃機関超基礎講座 | ロングストローク型エンジン トルク重視型エンジンの定番 熱損失低減にもメリット


エンジンの話でよく登場する「ロングストローク」と「ショートストローク」。ロングストロークはトルク重視型、ショートストロークが高回転型、などとよく言われるか、そもそもロングストローク型とはなんなのか?

同じ排気量でも…… 上のイラストは、同じ排気量(気筒容積)でS / B比=1(スクエア)と2(ロングストローク)を比べた図。単にストロークが違うだけでなく表面積(シリンダー内側の行程部分)が違う。S / B=1のほうが表面積は大きい。これは、シリンダー表面に奪われる熱が多いことを示す。

 トルク重視型エンジンはロングストロークだと言われる。右の図はS(ストローク)/B(ボア)比が2、つまりストロークがボアの2倍というエンジンを示す。コンロッドがシリンダーライナーと干渉するギリギリのところで設計されたエンジンだが、ピストンが上死点から下死点まで移動する距離が長いぶんだけ受け取る仕事量が増えると考えていい。当然、エンジン高も高くなり車両搭載性の点で実現が難しい。

ピストン下死点位置 |
ピストン上死点位置 | 左のピストン位置から上昇(圧縮行程)が始まり、右が上昇終了(圧縮端)。ロングストロークになるとピストンの移動距離は長くなり、そのぶんだけ時間がかかるが、クランクシャフト中心からより遠い位置にコンロッドが取り付けるため取り出せるトルクは大きい。


 一般的にはS / B比が1.0を超えればロングストロークと呼ばれ、1.0を下回るとショートストロークと呼ばれる。最近の傾向では、燃費(つまりCO2排出抑制)に降ったロングストロークエンジンは1.3程度である。なぜそういうエンジンが燃費型なのかといえば、冷却損失の小ささが理由だ。シリンダー内壁と燃焼室部分の表面積を計算すると、ロングストロークエンジンはショートストロークエンジンよりも小さい。これは、シリンダー壁面から冷却水に奪われる熱量が小さい、つまり熱損失が少ないことを意味する。

かつてのホンダF1エンジン。超ショートストロークの設計で回転限界を重視している。F1のような短距離フィールドモータースポーツ用のエンジンは総じてショートストローク設計である。

 ロングストロークエンジンは「トルク型」であると同時に燃費の点でも優位である。近年、市販車エンジンがロングストローク方向を指向している理由はここにある。計算上で冷却損失が最小になるS / Bはどれくらいなのかというと、それは6を超える実現不可能なロングストロークであり、車両搭載性などの落としどころを考えると1.3程度に落ちつく。ロングストローク化はシリンダーブロックを高さ方向に引っ張るため、実用上のロングストローク限界はS / B比2よりもずっと低いところにある。これは将来も変わることはないだろう。




 現在、国産メーカーのエンジンでもっともロングストローク型なのは、ホンダのS07B型だ。軽自動車用エンジンである。


排気量 658cc


内径×行程 60.0mm×77.6mm


 だから、S/B比は1.293にもなる。




 名機で言われて惜しまれつつ生産中止となるスバルの2.0ℓ水平対向4気筒DOHCターボのEJ20型は屈指のショートストローク型で


総排気量(cc):1994


ボア×ストローク(mm):92.0×75.0


 だから、S/B比は0.815だった。

スバルEJ20型エンジンは、S/B比は0.815で「ショートストローク型」だ

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