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約50%軽量化しつつ生産プロセスを大幅に合理化


東京ビッグサイトで1月15~17日に開催された、業界関係者を対象とするクルマの先端技術展「オートモーティブワールド2020」(注:業界関係者向け商談展のため一般の入場不可)。




同展示会は「第12回国際カーエレクトロニクス技術展」「第11回EV・HEV駆動システム技術展」「第10回クルマの軽量化技術展」「第8回コネクティッド・カーEXPO」「第6回自動車部品&加工EXPO」「第3回自動運転EXPO」の6種類で構成されている。




このうち「第10回クルマの軽量化技術展」には、航空宇宙関連資材商社のサンワトレーディングが出展。同社が取り扱うドイツ・ボンドラミネーツ社の連続繊維熱可塑性コンポジットシート「テペックス」および、その親会社であるドイツ・ランクセス社のハイブリッド成形用樹脂「デュレタン」を採用した、ホンダ・クラリティフューエルセルの「GFRPハイブリッド成形リアバンパービーム」出品した。




REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)


PHOTO●遠藤正賢、本田技研工業

ホンダ・クラリティフューエルセルのボディ構造図

ホンダ・クラリティフューエルセル

 FCVであるクラリティフューエルセルでは燃料電池パワートレインによる重量増を少しでも相殺するため、軽量素材が積極的に採用されているが、「GFRPハイブリッド成形リアバンパービーム」もその一つだ。

ホンダ・クラリティフューエルセルの「GFRPハイブリッド成形リアバンパービーム」

 この「GFRPハイブリッド成形リアバンパービーム」に採用されているもののうち、「テペックス」は、炭素繊維やガラス繊維に熱可塑性樹脂を完全含浸させた、軽量かつ高強度なCFRTPまたはGFRTPのコンポジットシート。クラリティフューエルセルに採用されているのは、連続長繊維を用いたGFRTP「ダイナライト」に、同じく「テペックス」シリーズの不連続長繊維をランダム配置した複合材「フローコア」を積層したものになる。




 また、ハイブリッド成形用に用いられている樹脂「デュレタン」は、ガラス繊維で強化したポリアミド(PA)樹脂がその主材料。剛性と強度に優れることから、主に鋼板、アルミニウム、ガラス長繊維マット強化熱可塑性樹脂複合材料(GMT)の代替品として採用されている。




 この「GFRPハイブリッド成形リアバンパービーム」を採用することで、従来の鋼製ビームに対し約50%軽量化。同時に生産プロセスの大幅な合理化も図られているという。

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