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優れた運転技術で先進技術を使いこなす


スカイラインに乗るたびに実感するのは、運転席まわりがインターフェイスとして優れたデザインであることだ。ふたつのタッチパネルディスプレイは高機能を直感的に扱え、さらに空調など頻繁に動かす操作は物理スイッチも組み合わせているのが秀逸だ。




REPORT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)


ASSISTANT●石原あつ美(ISHIHARA Atsumi)(身長160㎝)


PHOTO●森 信英(MORI Nobuhide)/平野 陽(HIRANO Akio)




※本稿は2019年8月発売の「新型スカイラインのすべて」に掲載されたものを転載したものです。

プロパイロット2.0を初採用

高精度な地図データと連携して高速道路の手放し運転(ハンズオフ)を実現する機構を世界初採用。前方に遅いクルマがいる場合は車線変更も車両が行なうため、ハンドルにはこれまで見たことがない「車線変更の許可を出すボタン」も組み込まれる。

電動パーキングブレーキ

新型のハイブリッド車は、歴代スカイラインで初めての電動パーキングブレーキを採用。駐車時などは自動作動/解除するため基本的には操作の必要がなく、信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停止を保つオートホールドも搭載。

〈運転席まわり〉操作系は手の届きやすい範囲に配置

特徴的なのは、センターに縦に組み込んだタッチパネルディスプレイ(8インチ&7インチ)。ナビ、空調、車両設定と幅広く活用するが、ポイントはすべてを液晶に任せず物理スイッチを組み合わせて操作性を高めている点だ。

左右のアナログメーターでマルチディスプレイを挟むデザイン。ハイブリッドモデルでも立派なタコメーターを備え、その下にシステムの出力/回生計を組み合わせる。



オートライトは全車に標準装備で、ワイパー作動時や薄暮時にも積極的にヘッドライトを点灯させる設定。もちろんオートワイパーもすべてのグレードに組み込む。



ステアリングデザインの刷新とともに、スイッチも新形状に。左側はオーディオ関係、右は注目の「プロパイロット2.0」を含めたクルーズコントロール関係のコントローラーとなる。ボタンはすべて形状が違う。

シフトレバーはブーツを備えたMT風。前進の走行レンジは「D」のみで、任意のギヤを選ぶ際はマニュアルモードもしくはパドル操作で。

アクセルペダルは支点を下にしたオルガン式。前を走るクルマに近づき過ぎると踏力が重くなる仕掛けも搭載。

電動パーキングブレーキを採用(ハイブリッド車のみ)。写真中央下のツマミは走行モード切り替えで、右はナビ操作ダイヤル。

車速やクルコン、ナビの情報などをフロントガラスに投影するヘッドアップディスプレイも新たに採用している。

「Type SP」の専用装備となるパドルシフト。従来モデルに比べて小型化され、スポーク裏に固定するタイプとなった。

スターターボタン(エンジンが掛からないハイブリッド車ではシステム起動ボタン)はメーターの左下に配置。左手で押す。

トリップメーターのリセットボタンとメーターの明るさ調整スイッチはメーター右下にレイアウト。

インパネ右端はトランクオープナー、低速走行時に音を出す仕掛け、ヘッドアップディスプレイのスイッチも設置。

シート調整は2パターンを保存できる。ステアリングやドアミラーの位置、ナビやオーディオの設定も保存される。

〈走行支援表示〉プロパイロット2.0の作動情報や車線変更の提案、360度センシングの情報などをビジュアルで表示。
〈エネルギーモニター〉エンジンやモーター、さらにバッテリー間のエネルギーの流れとバッテリー残量を可視化。


〈燃費情報〉平均燃費を数字で、瞬間燃費をバーグラフで表示する。バーグラフの「▼」は平均燃費の目安。
〈タイヤ空気圧〉ホイールにセンサーが組み込まれていて、空気圧が確認できる。空気圧異常時は警告メッセージを表示。


〈EVオドメーター〉EVの積算走行距離を表示。そのほか、水温、車速(デジタル速度計)、航続可能距離なども表示可。

右側ステアリングスイッチに、メーター画面表示切り替えスイッチと追い越し許可スイッチがない。
アクセルやブレーキペダルは共通だが、左端に足踏み式パーキングブレーキのペダルが備わる。


〈ナビ・AV・空調〉機能が詰まったふたつの液晶画面

全車ナビは標準装備。Android AutoやApple CarPlayにも対応。通信モジュールも備え、地図の自動更新も可能。地図の縮小/拡大や項目選択、現在地表示などはタッチパネルやシフトレバー脇のダイヤル&スイッチで可能だ。

カメラシステムの機能のひとつとして、目視できない助手席側前輪付近を拡大可能。狭いところを通る際や路肩に寄せる際などに便利だ。
プロパイロット2.0のハンドル支援やルート走行支援はナビと連動しているため、そのON/OFFも含めてナビ側から設定する。


フロント、もしくはリヤを大きく表示。ステアリング操作に連動した進路予測線やソナーで検知した障害物の注意喚起も表示される。
ドライブモードを切り替えた際は、画面に変更後のモードが表示される。そのモードに合わせたグラフィックが気分を盛り上げる。


フロント、もしくはリヤを大きく表示。ステアリング操作に連動した進路予測線やソナーで検知した障害物の注意喚起も表示される。

下段はタッチ操作を前提とした7インチ画面。操作対象のひとつであるエアコンは左右独立温度調整式で、プラズマクラスター付だ。詳細設定は画面を使って行なうが、基本的な操作は画面左右の物理スイッチだけで対応。「頻繁に使うものは瞬時に動かせるように」という意図。

「Nissan Connect 」はナビメニューからも呼び出し可能。渋滞情報はVICS WIDEに対応するほか、日産独自の情報も活用する。
Docomoが新たに設けた車載通信ユニット向けのプランを契約すれば、車内Wi-Fiにより手元の端末がネットつなぎ放題になる。


画面は多くの機能がアイコンで表示され、横スライドして画面を切り替えられるなど操作はスマホ感覚。大きなアイコンで扱いやすい。
スカイラインは様々な運転支援機能を備えるが、それらをわかりやすくオン/オフできるのもタッチパネル式コントローラーの長所。


ホームメニューには「Nissan Connect」「ドライブモードセレクター」などのほか、車両操作方法を調べられる「クイックガイド」も用意。
スタッフが遠隔でナビの目的地設定などを行なうオペレーターサービスをはじめとする「NissanConnectサービス」が利用可能。


ハイブリッド車は「エネルギーモ ニター」としてエンジンやモーター &バッテリーのエネルギーの流れと バッテリー残量を確認できる。
車両と連携しているため、燃費関係のデータも大きなディスプレイに 映して確認できる。表示内容は基本 的にメーター内と同じだ。


オーディオ操作用の物理スイッチが残されているのも、操作性を高めているポイント。上にある「CLIMATE」「MENU」 「AUDIO」は7インチの液晶にそれぞれの画面を呼び出すボタンだ。下にあるのはシートヒータースイッチ。

後席の環境を整えるため、センターコンソールの後方に後席用のエアコン吹き出し口を備える。風向きと風量を操作できる。
従来は灰皿だったスペースが、 リッド付きの小物入れに変更されている。ここに12V120Wのシガーソケットも用意される。


センターコンソール内にはAUX入力端子とふたつのUSB端子を用意するが、注目はそのうちひとつがType-Cであることだ。
センターコンソール内にもDC12Vアウトレットを用意。車載用のカーアクセサリーに電源を供給するのに役立つ。


フロントドアに25㎝もの大口径ウーファーを組み込んだのが特徴の、16スピーカーシステムを設定。

〈室内の収納スペース〉プレミアムカーらしく収納スペースもスタイリッシュに

①サングラスや運転用メガネを収めるのに便利なオーバーヘッドコンソール。比較的大きめだが、厚みはないので湾曲したサングラスは苦手。

②サンバイザーに組み込まれたカードホルダーはクリップ式で、見た目もシンプル。駐車チケットなどをサッと挟むのに向いている。

③グローブボックスはリッドをキーで施錠可能。植毛処理を施した内部は幅広で、取扱説明書一式や薄型ボックスティッシュが収まる厚み。

④リッドを開けるとシガーソケットと小物入れが現れる。小銭やタブレットケースなどの小物を収納するのに重宝する。

⑤ドリンクホルダーはアジャスターのバネの反力をチューニングしてあり、通常の日産車(0.5G)よりも強い約1Gの横Gにも対応する設計だ。

⑥センターコンソールボックスはCDケースを収納できる幅を持つ大容量。後方にはトレーも備えている。内部は起毛処理で高級感を醸す。

⑦ドアのプルハンドルは“底”があるため小物入れとしても利用可能。ただしサイズは、「ガラケーなら置ける」といった程度で小さめだ。

⑧ドアに大きなスピーカーを組み込んだ影響もあり、ドアポケットは小型。1ℓまでのペットボトルホルダーとB6サイズの冊子が入る。

⑨後席センターアームレストの前端にはドリンクホルダーが組み込まれている。座った姿勢を変えずに手を伸ばすだけで飲み物に手が届く。

⑩フロントシート背中のシートバックポケットはA4サイズの冊子も余裕で挟める幅広サイズ。写真は運転席だが助手席にも同様に備わる。

⑪後席アシストグリップには洋服を吊るためのフックも組み込まれている。側面エアバッグ展開時の安全のためにハンガーの使用は控えたい。

⑫リヤドアアームレストのプルハンドルも小物置き場として利用可能。フロント同様にサイズ自体は小さめだ。

〈ラゲッジルーム〉ガソリン車とハイブリッド車では広さが異なる

トランクリッドのヒンジは閉じた際に荷室内に張り出さないのが長所の4リンク式。荷室が広くないハイブリッドだけに、少しでも積載量を多くしようという配慮だ。ウィークポイントは荷室開口幅が狭くなりがちなことだが、スカイラインの場合は車幅があるので気にならない。

説明を受けないと収まらないためやや強引ではあるが、9インチのゴルフバッグは4セット積載可能。トランク内には4セットを収めるための「置き方」をイラストで紹介するラベルが貼られている。

高さ:510㎜ 最小幅:1170㎜ 奥行き:720㎜

ハイブリッドモデルは後席の後ろに走行用バッテリーを積む影響で奥行きに制約があるものの、数値でいえば400ℓとかなりの広さ。内張に凹凸が多いことからも伝わってくるように、可能な限り内張を外へ広げて空間を稼いでいるのだ。スーツケースなら、特AサイズとAサイズをひとつずつ飲み込む。

床下には車載工具が収まるほか、三角表示板などを収めるスペースも用意されている。ちなみに、全車ともパンクしても一定距離を走れるランフラットタイヤを履くためスペアタイヤやパンク修理キットなどは搭載していない。

開口部脇にもフックがあり、ここを利用してネットを張るなどしてトランク内の荷物をホールドできる。

高さ:435㎜ 通常奥行き:890㎜

後席後ろにバッテリーを搭載しない分だけ、ハイブリッド車よりも奥行きがあるのがガソリン車の荷室のポイント。容量は500ℓまで拡大。

最小幅:1170㎜ 奥行き1940㎜

後席を倒し室内と貫通できるトランクスルー機構を備えるのも、ハイブリッド車との大きな違い。トランク内に収まらない長尺物を積める。

トランクスルーは6対4の左右独立分割で可能。ただし、床面には13㎝ほどの段差が生じ、後席のシートベルトも残る。「400R」に標準、それ以外はオプション。

ハイブリッド車とは若干形状が異なる床下収納スペース。ウエスなどを入れて自由に使えるトレーの面積が増している。

防犯上の理由から、貫通部分をキーで施錠できる構造なのも北米輸出を前提にした車両らしい部分。
センターアームレスト部分だけを貫通させることも可能。4人乗車でもスキー板や釣竿などを積める。


シートを倒す操作はトランク内にあるストラップで行なう。これを引くとロックが外れ、シートを前に押すと倒れる。
見慣れないこのレバーは、トランク内からリッドを開けるオ ープナー。閉じ込められた際に使うもので、暗くても光る蓄光式。


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