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稀代のチューナースピリットが息づくスポーツカーブランド“ABARTH” (アバルト)


150台限定で、11月9日より販売を開始した「ABARTH 695 Rivale/695C Rivale」。世界的なラグジュアリーボートメーカー「Riva(リーヴァ)社」とコラボレーションしていることでも注目されている。アバルトは1949年に設立され、65年以上の歴史を持つ。そこで、同社のこれまでを振り返ってみる。

カルロ・アバルトの限界を知らないスピードへの情熱

“アバルト新記録達成の陰に、リンゴあり”。1965年10月20日、モンツァ・サーキットで行われたFIA世界スピード記録チャレンジで新記録を達成したのは、57歳を迎えたカルロ・アバルトだった。カルロ・アバルトは、レコードカーの狭いコックピットに乗るため、リンゴダイエットで30kg減量したという。

 ABARTH&C.は1949年に設立される。だが、ABARTH&C.のストーリーは、カルロ・アバルトが生まれた08年からスタートしたともいわれている。




 カルロ・アバルトは、オーストリア・ウイーンに生まれる。子供の頃から非凡な才能を発揮。メカニズムに興味を持ち、錠前の分解・組み立てから電気製品のチューンナップまでやっていた。




 自転車に興味を持ち始めると、競技で勝つことに熱中し始める。そして、自転車競技で優勝の味を体験。その後、自転車からモーターサイクルへ興味は移り、15歳で初めてエンジン付き二輪車を体験したことを機に、エンジニアリングとスピードの世界に魅了されていくこととなる。




 エンジニアリングだけではなく、トップライダーとしても頭角を現すも、何度か見舞われたアクシデントによりライダーを引退。技術の世界に身を置くことを決心する。そして、第二次世界大戦後の49年、自らの名前を冠した小さな工場を構える。




 ABARTH&C.は、10人ほどでスタート。だが、カルロ・アバルトの仕事ぶりと人柄に惚れ込んだ仲間たちが多数集り、その中には歴史に名を残す一流のレーシングドライバーもたくさんいた。レース活動では、アバルトの名を冠したマシンが勝ち星を並べていき、ヨーロッパの強豪チームの一員へとなっていく。




 莫大な予算が必要となるレース活動のため、ABARTH&C.は、エンジンの吸気システムやエキゾーストシステム、シフトレバー改造キットといった一般車向けチューニングパーツを次々と開発・販売。さらに、自社製パーツを組み込んだクルマでレースに出場し勝利を収めることで、クルマ好きたちを刺激していった。




 また、フィアット600やフィアット500をチューニングしたコンプリートカーを販売。格上のスポーツカーと堂々と張り合えるパフォーマンスもさることながら、ドライバーにスピードとスポーツドライビングの楽しさを提供。50年代終わりには、“チューンナップ”というカテゴリーを完全に確立する。




 79年、カルロ・アバルトが逝去。その後、ABARTH&C.はフィアットに統合され、アバルトの名称は表にでることはなくなる。だが、カルロ・アバルトの薫酔を受けたスタッフたちは、強力なマシンを開発し続けていく。




 80年代、世界ラリー選手権でランチアによる計7回のシリーズ制覇などは、アバルトならではの、スピードへの情熱と確固たるテクノロジーがあればこそ成し遂げられたものだった。




 そして、2007年。カルロ・アバルトのスピードの情熱を伝えるためにか、アバルトは表舞台に戻ってくる。

五感に訴えかける極上の楽しみをもたらしてくれるチューンナップ

世界的なラグジュアリーボートメーカーのRiva(リーヴァ)社とのコラボレーションによって生まれた「ABARTH 695 Rivale/695C Rivale」。アバルトが共有する“情熱”“クラフトマンシップ”“飽くなき挑戦”などいった強い想いから生まれたモデル。Riva社を象徴するリーバブルー(上部)とグレンカラーの2トーン配色。その2色の間には、アクアマリーンがアクセントラインとして配色されている。

 モータースポーツファクトリーとして立ち上げられたABARTH&C.は、そんな輝かしい戦歴によってメジャーブランドとして認知されたわけではなかった。イタリアやヨーロッパだけでなく世界中のクルマ好きに名を知らしめてくれたのは、卓越したチューニングパーツの数々だった。




 レース活動のための予算確保のために販売を始めたストリート用チューニングパーツは、レーシングテクノロジーが注ぎ込まれており、その効果は抜群だった。




 だが、アバルトのチューニングパーツが支持されたのは、パフォーマンスアップだけではなかった。ドライバーの五感に語りかけ、そしてハートをくすぐるアバルトの“フィロソフィー”が、多くドライバーの魂に火を灯したのだ。




 また、機能だけではなく、美意識にあふれたデザインによって、装着することそのものがファッショナブルとなる強烈なブランディング力も多くのファンの心を掴んで離さなかった要因だった。




 世界中のクルマ好きたちに、自分好みのクルマに仕立て上げていくチューンナップという“極上”の楽しみを教えていったアバルト。そのフィロソフィーは現代にも受け継がれており、“なんでも許された”時代とは違い、法整備が進み要件が厳しくなった現代においても伝統として息づいている。




 ABARTH BRABD BOOK には、“シティドライビング、ツーリング、ワインディング。アバルトの走りは、すべてのシーンで乗る人の五感を魅了する”というキャッチコピーが記されている。




 現在、日本でラインナップされる「ABARTH 595」「ABARTH 595 TURISMO」「ABARTH 595C TURISMO」「ABARTH 595 COMPETIZIONE」「ABARTH 124 spider」の各モデルで、その醍醐味と、カルロ・アバルトのスピリッツは味わってみてはいかがだろうか。

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