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【ホンダN-VAN】トランポ性能検証! ビッグバイクも詰めるけど、原付二種のCB125Rは意外と手強い!?


2018年7月に発売開始となったホンダN-VANは、バイクを運搬するトランポとしての実力もなかなかのものを秘めているという。そこで、CB1300SF、CB125R、CRF250ラリー、クロスカブなど主だった車両を積んでみた。




PHOTO●岩島浩樹(IWASHIMA Hiroki)/山田俊輔(YAMADA Shunsuke)


REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)

ホンダN-VAN……126万7920円〜

N-BOX譲りの快適な走りと安全性、N-BOXを上回る積載性とタフネスを兼ね備え、2018年7月に発売。商業用としてはもちろん、バイクを運搬するトランポとしての評価も高い。

運転席を除き全てのシートを畳むとご覧のとおり、運転席左脇のスペースまでフラットなカーゴスペースが造れる。ビールケースなら40個を積載可能。荷室高も1365mmと余裕たっぷりだ。
ダイブダウンできる3座の各シートは、オレンジのレバーやプルベルト操作で簡単に畳める。完全にフラット化できるのがとても有り難い。畳んだ時に助手席と後席間に生じる凹みは専用ボードで埋められる。


N-VANにクロスカブ 、CB125R、CB1300SFを積んでみる

 噂には聞いていたが、N-VAN恐るべし。人気のN-BOXをベースにした軽貨物車だが、これまでに無かった大きな特徴がふたつある。ひとつは、助手席を含めて3座を畳むことで室内に広大でフラットなカーゴスペースを作り出せる事。もうひとつは左側のセンターピラーを廃して前ドアと後部スライドドアを開けるとやはり広大な開口スペースが生み出されること。このふたつが組み合わされた貨物(商用)車の登場はまさに初めての快挙である。




 センターピラーレスは、ダイハツの軽乗用車等で既にある。またかつてあったボンネットタイプのハイルーフバンには助手席が前倒しできる物もあったが、ボックス系のバンにこの二つの機能が組み合わされたのはまさに始めてである。冒頭に記したとおり、実際に試乗車を目の当たりにすると、それはもう驚きのカーゴスペースが展開される。余談ながら試乗車でアチコチ出かけると、それはもう注目の的。これほど多くの人の興味を集められる人気ぶりには改めて驚かされた。

CB1300SFが積めるなんてまさに驚異的。積む位置は左に寄せ過ぎないことが肝心。ハンドルのグリップエンドとドアの内側との干渉を避けたい。写真のような「フロントタイヤ固定スタンド」があると便利。

 まずこのN-VANにはCB1300スーパーフォアも楽に積めてしまった。特に荷台最大長はそれを凌駕する2635mm。フロアまでの地上高は525mmと低く、荷室高はハイルーフで1365mm(ロールーフは1260mm)。バイクの積載としては十分なレベルで、背の高いCRF250RALLY(全高1425mm)の場合でもスクリーンを取り外し、フロントサスペンションを沈める前作業を行えば積めてしまう。




 逆に問題となるのはバイクの幅。CB1300SF(全幅795mm)やCB125R(全幅820mm)で幅はぎりぎり。ハンドルバーエンドが助手席側の壁面(場合によってがガラス)に接触するかしないかのレベルなので、このあたりが積める限界の目安となるだろう。




 またメリットで言えば、N-VANは左側ドアの開口幅が1580mmあるので、積載後バイクの固定作業もアクセスしやすい点。固定用に使える荷掛けフックも標準装備されている点も実にありがたかった。

床面の地上高は525mmと言う低さ。ラダーの傾斜が緩くなり一人での積み下ろしも楽に行えた。これがバイク積み下ろしの作業性をどれよりも快適にしてくれている。

バイク積載専用ではないゆえに、見えてきた弱点

フロントタイヤ固定スタンドを使わずに積載すると、ハンドル右側のバーエンドがドライバーの頭の直ぐ脇に来る。サイドインパクト等の危険性を考慮すると、バイクは少し後方で固定するのが正解だ。

 ただし、断っておくがN-VANはバイク搬送用に特化して開発されたものではない。あくまで多彩な使い勝手を誇る350kg(4WDは300㎏)積みカーゴバンとして開発されている。なので、実際にバイクを積み込んでみるといくつか気になるところも見えてきた。


 バイクは車体の何処かシッカリした所に前輪を押し当てて固定するのが一般的なセオリー。N-VANの場合前輪を受け止めてくれる上手い場所がない。助手席側インパネの棚板部分がその代用にはなるが、重量車に耐えられるかどうかは少々不安。つまり臨時運搬の場合ならともかく、頻繁にバイクを積むとなるとフロントタイヤ固定スタンドの設置が必要だ。






 CB1300SFやCB125Rで、フロントタイヤ固定スタンドを使わずにバイクを車内前端に真っ直ぐ固定するとハンドルの右端が運転者の頭の直ぐ脇にくる場合もある。通常は干渉していないが衝突時の事を考えると、このポジションでの車両固定は避けたいとも思えたのである。

CB1300SF搭載時の後方からの写真。ご覧の通り荷室長にはまだ余裕がある。マフラーの張り出し等、幅の大きなバイクだと、運転席側の後席を出すことはできず、一人乗りとなってしまう。固定用のフックは8箇所に標準装備されている。
フロントタイヤ固定スタンド無しでCB1300SFを搭載した所の運転席。厚手のアームレストは、水平に出すとギリギリ干渉を避けることができた。それにしてもこの写真の景色、とても新鮮!


スリムなバイクは大得意

クロスカブ程度のバイクなら積み方にも自由度が大きい。少し後退させれば、このままサイドから下ろすことも可能。ホイールクランプを使用しなくても3本のタイダウンベルトで固定できる。

 また運転席以外の3座は簡単な操作でダイブダウンしてフラットなカーゴスペースを作り出せるが、シート背(床)面を傷つけないようにカバーが敷かれている。助手席と後席の間にできる凹みを平らにする板も付属するが、重量車には強度不足。カバーもバイクの適切な位置決めで前後左右に動かしている内によれてきてしまう弱点があった。もっともV-VANをマイカーにしたなら、搭載バイクも決まってくるので、自分好みにごく簡単な改造を施せば済むこととは思う。

 クロスカブ やCB125Rを積む場合では運転席側後席を出して2名乗車も可能だった。バックドアを開けた入り口のフロア面左右幅は905mmあり、バイクの積み下ろしに欠かせないラダーレールも折り畳み式なら横置き可能。


 


 これまでバイクの運搬には軽トラかハイエース系(バン)しか選択肢がほぼないと思われており、ヘビーユーザーの多くはハイエース等を選択。しかしN-VANの登場は市場を変える力がある事は間違いない。小さな軽自動車でも大きく使える多彩な機能を発揮。しかも使い勝手がとても良いからだ。バイク好きにとっても、まさに待望のニューカマーと思えた。

タンデムツインの2名乗車モード。スマートなバイクなら仲間と連れ立ってのドライブも可能(写真はCB 125Rの積載例)。後席座面下にも大きなスペースがあいている。
写真はCB125Rを搭載。カーゴールーム後部にはまだまだ余裕がある。ちなみに標準装備のフック位置は、後部荷室の四隅と助手席周囲に4箇所だ。


●今回の積み込みテストで気付いたこと




・バイク固定用の荷掛けフックは標準装備されている分でほぼ十分。


・バイクのハンドルのバーエンドがドライバーの側頭部に位置しないよう工夫が必要


・CB1300SFを積むと一人しか乗車できない。


・クロスカブ 、CB125Rを積む場合、運転席とその後席で二人乗車が可能。


・荷室に収まりきった車両(CB1000RR、CB1000R、VFR800F、CRF450R、CRF250R、CRF250L、CRF250ラリー※、CB250R、CB125R、クロスカブ )




※CRF250ラリーはスクリーンを外す、フロントフォークをベルトで縮めるなど準備が必要となる。

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