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スズキ・ジムニーシエラの欧州仕様。最高速度は145km/h!


新型スズキ・ジムニーは国内では660cc直3ターボのジムニーと1.5ℓエンジン搭載のジムニーシエラの2系統存在するが、ワールドワイドでは、日本のジムニーシエラが、「世界のジムニー」なのだ。欧州仕様のスペックを読み解いてみよう。

 軽自動車規格は日本独自のもの。したがって、基本的に660ccのR06A型直3ターボエンジンを積む日本の「ジムニー」は日本だけのモデルだ。世界的標準は1.5ℓのK15B型直4NAエンジンを搭載する「ジムニーシエラ」がジムニーだ。そのスペックを見つけたので下記に記す。

全長×全幅×全高:3480※×1645×1725mm


(※ スペアタイヤカバー含む3645mm)


ホイールベース:2250mm


車両重量:1090kg(5MT) 1110kg(4AT)


トレッド:F1395mm R1405mm


最小回転半径:4.9m


最低地上高:210mm


アプローチアングル:37度


ランプブレークオーバーアングル:28度


デパーチャーアングル:49度


燃料タンク容量:40ℓ




エンジン


形式:直列4気筒DOHC


型式:K15B


排気量:1462cc


ボア×ストローク:74.0×85.0mm


圧縮比:10.0


最高出力:75kW(102ps)/6000rpm


最大トルク:130Nm/4000rpm


燃料供給:PFI


最高速度:145km/h(5MT) 140km/h(4AT)


エミッション:Euro6


NEDCモード燃費


 Urban 7 12.99km/ℓ(5MT) 11.90km/ℓ(4AT)


 Extra-Urban 16.13km/ℓ(5MT) 14.49km/ℓ(4AT)


 Combined 14.70km/ℓ(5MT) 13.33km/ℓ(4AT)




CO2排出量


 NEDCモード:154g/km(5MT) 170g/km(4AT)


 WLTCモード:179g/km(5MT) 198g/km(4AT)

 エンジンのスペックは日本仕様のジムニーシエラとまったく一緒。最高速が国内自主規制よりもちょっとだけ高い145km/hなのはさすがアウトバーンのある国、というところだ。だが、このジムニーのスペックをよく比べてみると、欧州仕様と日本仕様では燃費が違うのである。最近、従来のJC08に代わってWLTCという国際標準化されたモード燃費が採用されているが、欧州仕様はひどく燃費が悪い。




 ちなみにジムニーシエラの日本仕様の燃費は

WLTCモード


 総合:15.0km/ℓ(5MT)13.6km/ℓ(4AT)


 市街地モード:12.8km/ℓ(5MT) 11.2km/ℓ(4AT)


 郊外モード:15.8km/ℓ(5MT) 14.7km/ℓ(4AT)


 高速道路モード:15.9km/ℓ(5MT) 14.6km/ℓ(4AT)




CO2排出量


 WLTCモード:143.3g/km(5MT) 175.9g/km(4AT)

 その差は基準の一致するWLTCモードでCO2排出量が欧州仕様179gと日本仕様143.3gである。たしかに欧州仕様はわずかに重いがその差は20kg。こんなに差が付くはずがない……。




 これはつまり欧州と日本におけるWLTCモードの中身の違いなのではないか? と推測される。欧州における運転サイクルが日本とは異なるのだ。具体的にはエクストラハイと呼ばれる130km/hの高速域は日本におけるWLTCモードでは走らない。つまり平均速度が低いのである。これはアウトバーンのある国と最高速度が100km/h(一部試験的に110km/hもあるが)の日本とのお国事情の違いの表れである。


 


 スペックの違いから各国の交通事情が垣間見えた瞬間であった。

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