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日本の温泉をもっと知りたい!10種の「泉質」の特徴と代表的な温泉地


各地で紅葉も見頃を迎え、温泉が恋しい季節になりました。日本は世界屈指の温泉大国。全国に3000以上の温泉地があり、2万7000本を数える源泉からの湧出量は毎分250万リットル超。温泉は身近な存在として、古より人々に愛されてきました。
今回は、個性あふれる「泉質」に注目。溶け込んでいる成分の違いや特徴についてご紹介します。


「温泉」は法律で定められている!

温泉と温水の違いとは?1948(昭和23)年に公布された「温泉法」による温泉の定義は、地中から湧き出した温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)のうち、摂氏25度以上(源泉から採取されるときの温度)、もしくは指定された19の成分(遊離炭酸、水素イオン、総硫黄、ラドンなど)のうち一種類以上を一定量以上含むもの。温かくなくても、指定成分が一定量以上溶け込んでいる場合は「温泉」になるのですね。
日本での温泉利用の歴史は長く、縄文時代から始まったという説もあるほど。奈良時代の書物には温泉が人の病を治すという記載があり、平安時代にかけても民間療法として温泉が利用されていたといわれています。近世になると、将軍家や諸大名が湯治を行うようになり、やがて庶民の間でも湯治場巡りが流行します。
一方、温泉の成分については江戸後期までは、よく知られていませんでした。日本ではじめて温泉水の化学分析を行ったのは、ドイツ人でオランダ商館医・シーボルトと共同研究者だったドイツ人ビュルガーといわれています。その後、日本人蘭学者らによって研究が受け継がれ、明治期に至ります。長い歴史を経て受け継がれた温泉の効果は、医学的・科学的根拠が検討され、2014年に環境省により新たに公表されています。


10種の「泉質」の違いと、それぞれの特徴とは?

温泉のうち、特に治療の目的に供しうるもので、含まれる特殊な成分、または25℃以上で湧くお湯を「療養泉」と呼び、環境省によって10の泉質に分類されています。今まで何気なく入っていた温泉も、成分の違いや効果を知っておくと楽しみが増えますね。
{ 1 }単純温泉
温泉に溶け込んでいる成分(溶存物質)が比較的少なく、湧出温度が25℃以上の温泉。無色透明な色。ほかの泉質に比べ入浴時の体への負担が少なく、高齢者や子どもにもおすすめです。
◎主な温泉地〜カルルス温泉(北海道)、鬼怒川温泉(栃木)、下呂温泉(岐阜)、道後温泉(愛媛)、由布院温泉(大分)
{ 2 }塩化物泉
塩化物イオンを主成分とする温泉で、海岸や火山の近くに多く湧きます。入浴後、水分が蒸発した後に塩分が肌に付着するため、高い保温効果があります。
◎主な温泉地〜肘折温泉郷(山形)、城崎温泉(兵庫)、指宿温泉(鹿児島)、四万温泉(群馬)、伊東温泉(静岡)
{ 3 }炭酸水素塩泉
炭酸水素イオンが主成分。かつて「重曹泉」と呼ばれたアルカリ性の炭酸水素塩泉は、角質などをはがし皮膚を滑らかにするため「美肌の湯」と呼ばれます。高い保湿効果も。
◎主な温泉地〜鳴子温泉郷(宮城)、平湯温泉(岐阜)、嬉野温泉(佐賀)、人吉温泉(熊本)、妙見温泉(鹿児島)
{ 4 }硫酸塩泉
硫酸イオンが主成分。保湿効果や降圧効果が高いとされ、「傷の湯」「中風の湯」と呼ばれることもあります。効果を高めるためには、入浴後は温泉を洗い流さず、乾いたタオルなどで拭き取りましょう。
◎主な温泉地〜伊香保温泉(群馬)、法師温泉(群馬)、山中温泉(石川)、玉造温泉(島根)、浅虫温泉(青森)
{ 5 }二酸化炭素泉
肌につく気泡が特徴。血管拡張効果がある二酸化炭素が溶け込んでいるため、血行が良くなり冷え性の改善などが期待できます。
◎主な温泉地〜唐沢鉱泉(長野)、小坂温泉郷(岐阜)、船小屋温泉(福岡)、長湯温泉(大分)
{ 6 }含よう素泉
2014年に療養泉の定義が改訂された際に追加された泉質で、よう化物イオンを含む温泉。飲用によって、高コレステロール血症への効果が期待されています。
◎主な温泉地〜晩成温泉(北海道)、白子温泉(千葉)、信州高山温泉郷(長野)、高屋温泉(宮崎)
{ 7 }含鉄泉
鉄イオンを含む温泉。湧出直後は無色透明で、空気に触れると茶褐色の濁りや沈殿物が生じます。その色合いから「黄金の湯」とも。飲用により、鉄欠乏性貧血への効果が期待されています。
◎主な温泉地〜恵山温泉(北海道)、黄金崎不老ふ死温泉(青森)、長良川温泉(岐阜)、有馬温泉(兵庫)、由布院温泉(大分)
{ 8 }酸性泉
水素イオンを多く含んだph3未満の温泉。酸による殺菌作用で皮膚を清潔に保ちます。体全体の調子を整えて治癒能力を高める変調効果が認められています。肌が弱い人は、入浴後に水で洗い流すのがおすすめです。
◎主な温泉地〜須川温泉(岩手)、玉川温泉(秋田)、蔵王温泉(山形)、岳温泉(福島)、草津温泉(群馬)
{ 9 }硫黄泉
総硫黄を含む温泉。匂いが特徴的で、光の加減で微妙に色が変化します。源泉などでは、湯の花と呼ばれる固体化した硫黄が見られます。皮膚への刺激が強く、肌が弱い場合は流水で洗い流すなど、注意が必要な場合も。
◎主な温泉地〜酸ヶ湯温泉(青森)、八幡平温泉郷(岩手)、高湯温泉(福島)、月岡温泉(新潟)、黒川温泉(熊本)
{ 10 }放射能泉
ラドンが含まれる温泉で、花崗岩地帯に広く分布しています。温熱効果による関節痛などの改善に効果が期待されています。ラドンは気体のため、呼吸器からも吸入できます。
◎主な温泉地〜二股ラヂウム温泉(北海道)、五頭温泉郷(新潟)、栃尾又温泉(新潟)、増富温泉(山梨)、三朝温泉(鳥取)

全国津々浦々に点在する温泉地。個性あふれる泉質は自然環境の賜物です。あなたが住む地域の泉質はどのタイプでしょうか。これからの季節は、温泉のぬくもりに心身ともに癒されたいですね。

・参考文献
日本温泉科学会 (監修)『現代湯治全国泉質別温泉ガイド』淡交社
・参考サイト
環境省
環境省「温泉療養のイ・ロ・ハ」
日本温泉協会

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