「人生100年時代の健康とフレイルに関する調査」を実施
株式会社タニタ
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202209156577-O1-Y38T6VOV】
健康総合企業の株式会社タニタ(東京都板橋区前野町1-14-2、社長・谷田千里)は、「人生100年時代の健康とフレイルに関する調査」を実施しました。本調査で特徴的だったのは、理想の健康寿命と統計上の健康寿命に男性12.87歳、女性11.61歳と大きく隔たりがあることが分かったことです。健康寿命に影響するといわれている“フレイル”の認知率は全体で4割強、55歳未満では3割を下回りました。健康寿命の延伸にはフレイルの予防が重要ですが、フレイルの認知が低いという実態が明らかになりました。また、いくつになっても活動的でフレイルにならないと思うアニメ・漫画のキャラクターを尋ねたところ、超人的な能力を持つヒーローの名前が並ぶ中、活力にあふれた昭和時代の一般女性を描いた「フグ田サザエ(『サザエさん』)」がダントツとなりました。本調査は全国の40歳以上の男女2500人を対象に、2022年8月5日―9日の5日間、インターネットリサーチにより実施しました。
人生100年時代といわれる今日において、日常生活が制限されることのない健康状態を維持することが、人生の最後まで充実して過ごすために重要な要素のひとつだと考えられています。本調査で「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活したいと思う年齢(理想の健康寿命)」を聞いたところ、平均は男性が85.55歳、女性が86.99歳となりました。厚生労働省の調査※1によると健康寿命は男性が72.68歳、女性が75.38歳で、理想の健康寿命との間に男性では12.87歳、女性では11.61歳の隔たりがありました。理想の健康寿命よりも統計上の健康寿命が男女ともに10歳以上下回り、多くの人において日常生活で何らかの制限がある状態で過ごす期間が理想よりも長くなる可能性があることが分かりました。
健康寿命を延ばすためには“フレイル”にならないことが重要だとされています。“フレイル”とは、加齢に伴い心身の活力が低下するとともに、社会的なつながりが薄れている状態を指し、“健康な状態”と“要介護状態”の中間の段階といわれています。“フレイル”という言葉を知っているか聞いたところ、「内容まで知っている」が15.8%、「聞いたことはあるが、内容は知らない」が26.1%で、合計した「認知率(計)」は41.9%となりました。年齢別にみると、「認知率(計)」は75歳以上では半数を超えていますが、55歳未満では3割未満と低い割合にとどまりました。フレイルは、早めにその兆候に気づき、適切な対応をとることで元の健康な状態に戻れる可能性があること(可逆性)が特徴です。親が高齢となり介護が気になる世代にとって、フレイルについて知ることは自身や親の健康寿命の延伸に役立てられると考えられます。
2020年4月から75歳以上の後期高齢者を対象に、特定健康診査※2の「標準的な質問票」の代わりに、フレイルなど高齢者の特性を踏まえて健康状態を総合的に把握するための質問票による問診を行う健診(通称フレイル健診)が開始されました。75歳以上を対象に「後期高齢者医療制度で行われる健康診査(フレイル健診)」を受診したかを聞いたところ、「受診した」は23.1%、「受診していない」は66.8%となり、3人に2人が受診していない結果となりました。また、「フレイルになることがどのくらい心配か」を尋ねたところ、「心配である(「非常に心配である」「やや心配である」の計)」と答えた割合は、75歳~79歳で60.4%、80~84歳で52.8%、85歳以上で53.3%となりました。「フレイルが心配である」と答えた割合が半数を上回っていた一方で、「フレイル健診を受けた」と答えた割合は4人に1人と低くとどまっています。
また、親のフレイルに対する意識や取り組み状況についても尋ねました。親が要介護状態でない人(1138名)に、親のフレイル予防・改善として【現在サポートしていること】を尋ねたところ、「コミュニケーション」(41.4%)が突出して高くなり、「共食」(18.3%)、「栄養管理」(10.7%)と続きました。その一方で、「特にない」が43.1%となりました。さらに、「親がフレイルになることが心配」と答えた人(730名)に絞って見た場合でも、32.7%が「特にない」と答えており、3人に1人は特に取り組みができていない結果となりました。
最後に、「いくつになっても活動的でフレイルにならないと思うアニメ・漫画のキャラクター」について自由回答で答えてもらいました。その結果、1位「フグ田サザエ(『サザエさん』)」(339名)、2位「ドラえもん(『ドラえもん』)」(143名)、3位「孫悟空(『ドラゴンボール』)」(135名)、4位「モンキー・Ⅾ・ルフィ(『ONE PIECE』)」(109名)、5位「アトム(『鉄腕アトム』)」(49名)となりました。超人的能力を持つヒーローの名前が並ぶ中、昭和時代の活力にあふれた一般女性像を描いたサザエさんがダントツでした。アニメ『サザエさん』では、食卓にはバランスの取れたメニューが3食並び、徒歩やバス、電車で出かけ、ときには元気に弟のカツオを追いかけるなど活発に動き、さまざまなことに興味を持って家族や近所の人との交流を楽しんでいるサザエさんの姿が描かれています。フレイルの予防には“栄養”、“身体活動(運動)”、“社会参加”の3本柱※3で取り組むことが必要だとされています。フレイルの認知は低い状態でしたが、フレイルの特徴をしっかりと捉えた回答がトップとなる結果となりました。
タニタは1956年にヘルスメーターの販売を開始し、1992年には世界初の乗るだけで体脂肪率がはかれる体内脂肪計を開発して、肥満の解消への取り組みを行ってきました。2016年には脚の筋力やバランスを計測できる運動機能分析装置「zaRitz(ザリッツ)」を発売し、加齢により低下する運動機能の見える化に取り組んでいます。今後も時代の変化とニーズに対応して、多様な角度から生活者の健康づくりをサポートしていきます。
※1 厚生労働省『健康寿命の令和元年値について』(2021年12月20日)
※2 40歳から74歳を対象に生活習慣病の予防のために、メタボリックシンドロームに着目して行う健康診査。
※3 タンパク質をしっかりと含んだバランスのよい食事をする「栄養」、歩く・筋トレをするなどの「身体活動(運動)」、就労や余暇活動などの「社会参加」の3つを行うことが必要だとされています。
■「人生100年時代の健康とフレイルに関する調査」の詳細はこちら
https://www.tanita.co.jp/cms/press/pdf/2022/frail_research.pdf
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