TOKYO, Apr 4, 2018 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、台湾の台北栄民総医院(Taipei Veterans General Hospital、院長:張 德明)から、重粒子線がん治療システム一式を受注しました。日立としては海外で初めての重粒子線がん治療システムの受注となります。

今回、受注した重粒子線がん治療システムは、呼吸に伴って移動する臓器の動きを捉える動体追跡技術と、腫瘍の形状に合わせて重粒子線を照射できるスキャニング照射技術を搭載し、水平・垂直方向から照射可能な治療室を2室備えています。また、患部の画像情報をもとに腫瘍の形状を把握し、それに適した照射線量の計算を行い、患者ごとの粒子線治療計画を作成する治療計画ソフトウェアも併せて受注しました。本システムは台湾で初めてとなる重粒子線がん治療システムであり、台北栄民総医院の新棟に設置される予定です。

1958年に開設された台北栄民総医院は、「台湾最高の医学センター」として世界でも高い知名度を有しています。台湾では既に民間病院で陽子線がん治療が開始されていますが、重粒子線がん治療システムの導入は初めてであり、最も人口の集中する台北市でのさらなる治療ニーズの拡大が期待されます。

日立の粒子線がん治療システムは、世界的に著名な病院に納入されており、これまでに16,000名以上の患者が日立のシステムで治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有しています。2017年にはスペインのナバラ大学病院からも陽子線がん治療システムを受注し、グローバルに事業を進めています。重粒子線がん治療システムについては、大阪重粒子線センターで2018年10月に治療が開始される予定です。また、三菱電機の粒子線治療システム事業を統合する予定であり、今後は新体制のもと、1治療室のみの小型陽子線治療システムをはじめ、より高性能で高付加価値のある製品・サービスを提供していきます。

日立は粒子線がん治療システムのグローバル展開を加速させ、世界のがん治療に貢献していくとともに、ヘルスケア事業のさらなる拡大を図っていきます。

粒子線がん治療について
粒子線がん治療は、放射線によるがん治療法の一つです。水素の原子核や炭素イオンを加速器で光の約70%のスピードに加速させ、腫瘍に集中して照射することでがんを治療するもので、水素の原子核を加速したものを陽子線、炭素イオンを加速したものを重粒子線といいます。治療に伴う痛みがほとんどなく、他の放射線治療に比べて副作用が少ないため、治療と社会生活の両立が可能であり、生活の質(QoL:Quality of Life)を維持しつつ、がんを治療できる最先端の治療法として注目されています。

動体追跡技術について
動体追跡技術は、肺や肝臓など、呼吸に伴って移動する臓器の動きを捉えて、粒子線を照射する技術です。腫瘍の近くに1.5または2mmの金マーカーを埋め込み、CT装置であらかじめ腫瘍中心との関係を把握した上で、2方向からX線透視装置を利用し、透視画像上の金マーカーをパターン認識技術にて自動抽出し、空間上の位置を周期的に繰り返し計算します。そして、金マーカーが計画位置から数mmの範囲にある場合だけ照射します。これにより、動いている腫瘍の範囲をすべて照射する方法と比べて、正常部位への照射を大幅に減らすことが可能です。

スキャニング照射技術について
スキャニング照射技術とは、腫瘍に照射する粒子ビームを従来の二重散乱体方式*1のように拡散させるのではなく、細いビーム径のまま用い、照射位置の移動と停止を順次繰り返しながら粒子線を照射する技術です。複雑な形状をした腫瘍でも、その形状に合わせて、高い精度で粒子線を照射することができ、正常部位への影響を最小限に抑えることが可能です。さらに、患者ごとに準備が必要であった装置(コリメーター*2、ボーラス*3)が不要であり、また、粒子ビームの利用効率が高く不要な放射線の発生が少ないなど、患者に優しく、病院スタッフの負担も軽減でき、さらに、廃棄物の発生量の低減が可能であるという特長を備えています。

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概要:日立製作所

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情報提供元:JCN Newswire
記事名:「日立、台湾初の重粒子線がん治療システムを台北栄民総医院から受注