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高島 Research Memo(2):建材、産業資材、電子・デバイスセグメントの3分野で事業を展開(1)


*15:02JST 高島 Research Memo(2):建材、産業資材、電子・デバイスセグメントの3分野で事業を展開(1) ■会社概要

1. 会社概要
高島<8007>は、「事業を通じて社会に貢献する」という企業使命の下、1915年に創業した機能商社である。機能商社とは「過度に広範な市場展開を追求するのではなく、ターゲット市場における顧客価値の追求を重視する」ことを基本姿勢とし、顧客にとって真に必要な機能・ソリューションをテーラーメイドで提供することで、より高い収益性を実現するビジネスモデルのことである。

また、国内・海外ともに多くの事業拠点を構えている点も、顧客への価値提供を実現するうえで重要なポイントとなっている。2023年9月30日時点におけるグループ会社は計19社(国内13社、海外6社)、加えて協力工場・パートナー企業なども国内・アジアに多く抱え、顧客のビジネスをグローバルにサポートしている。なお、2023年9月30日時点の従業員は1,175名(連結ベース)、資本金は3,801百万円である。

2. 事業内容
同社は、建材セグメント、産業資材セグメント、電子・デバイスセグメントの3つで事業を展開している。2024年3月期第2四半期のセグメント別売上高構成は、建材セグメントが62.6%、産業資材セグメントが19.5%、電子・デバイスセグメントが17.6%となった。バリューチェーンの上流工程である企画・設計から下流の施工・サポートまで幅広い範囲にわたって顧客ニーズに合わせて商流をデザインし、顧客の省エネ化・省力化に貢献するとともにサステナビリティ社会の実現に寄与している。

(1) 建材セグメント
売上高構成比の62.6%(2024年3月期第2四半期。以下同)を占める中核事業で、「建設資材」「住宅資材」「断熱資材」「再生可能エネルギー資材」の4分野で構成されている。大型・非住宅建築物、住宅建築物向け壁材、基礎杭工法、断熱材、太陽光パネル関連資材、インテリアなど、建設・建装に関わる様々な商材・ソリューションを取りそろえている。全国展開している販売・工事ネットワークを生かして、企画・設計から施工までバリューチェーン全体にわたって顧客をサポートしている。商流をデザインし、顧客価値を創出する事例としては、ハウスビルダー向け断熱材フルプレカットが挙げられる。物件ごとに割付(断熱材の取り付け位置・寸法を決める詳細な図面を作成すること)・割付図に基づく「加工」を行い、加工後の断熱材を施工現場に個別配送する。同社が加工・物流機能まで担うことで、工事現場の省力化と工期の短縮を実現している。また今後は、新中期経営計画「サステナV(バリュー)」の下で、将来的な需要拡大が見込まれる再生可能エネルギー資材に注力していく方針だ。具体的には、太陽光発電・EV関連に積極投資していく。その一例として、2022年12月に買収した新エネルギー流通システム(株)が挙げられる。同社が持つ工事施工機能と高島の持つ販売機能を組み合わせ、ソリューション提供能力を向上させていく。

a) 建設資材
大型物流施設や工場を主とした非住宅建築物で使用する高機能な建設資材(壁材・耐火被覆材など)やパイル・土木資材(基礎杭、地盤改良工法、EDO-EPS工法、プラスチック製地下貯留浸透ブロックなど)をはじめとする各種商材を顧客のニーズに合わせて提供している。全国規模の販売・工事ネットワークを活用し、設計検討段階から工事・施工の段階まで、バリューチェーンのすべての工程で顧客の業務効率化に貢献するソリューションを提供している。

b) 住宅資材
ZEHをはじめ、多様化する住宅に対応し、住環境の安全性・快適性・省エネ性の向上に欠かせない商材(外壁材・屋根材・オール電化商材・断熱材)に加え、各種カウンター(キッチンカウンターや洗面化粧台向け人工大理石)の加工や施工、内装に関わる様々な商材を提供している。その他、ハウスビルダー向けに断熱材をフルプレカットし、割付・加工・物流機能を同社が担うことで、工事現場における採寸・カット・廃棄作業の省力化を提供している。

c) 断熱資材
断熱分野での長年の実績により培った豊富な知識と経験を生かし、多彩で高機能な断熱材・工法を提案している。具体的には、食品工場・物流倉庫などの非住宅建築物に冷凍・冷蔵空間を実現する断熱パネルを供給しているほか、住宅建築物に多彩で高機能な断熱材・工法を提供し、省エネ化に寄与している。

d) 再生可能エネルギー資材
1994年から再生可能エネルギー分野に先駆けて取り組み、住宅用太陽光発電システム市場において業界トップクラスの実績を誇る。産業用・住宅用太陽光発電システムや蓄電池・自社開発架台などの創蓄に関わる商材を包括的に取りそろえており、将来的なEV時代の本格的な到来を見据えて、V2H(電気自動車に蓄積された電力を家庭用として有効活用する考え方)やソーラーカーポートの販売にも注力している。2022年12月には、太陽光発電システム及びV2Hの工事施工を全国で手掛ける新エネルギー流通システムを子会社化しており、さらなる事業機会の拡大が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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