今日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い展開を予想したい。本日発表で、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に影響を与える消費者物価指数(CPI)や小売売上高など重要経済指標が前回を下回ると予想されており、ドルは買いづらい見通し。

前日の取引では、欧州市場でドイツの国内総生産(GDP)が堅調な内容を示したのをきっかけにユーロ買い・ドル売りが強まり、それがある程度波及してドル・円はやや押し下げられる展開となった。その後発表された米国の10月生産者物価指数(PPI)は予想を上回
り、ドルは値を戻したが、本日のアジア市場では日経平均株価の大幅続落を受けて一時113円付近まで弱含んだ。

今晩は22時半に発表される米国の10月CPIや10月小売売上高、11月NY連銀製造業景気指数が材料視されるが、いずれも前回を下回る見通し。前日のPPI同様に予想を上回る可能性もあるが、期待先行のドル買いには慎重になりやすい。

加えて、米国の2年債利回りは上昇基調が続くものの、10年債利回りは2.40%付近を上限にやや抑えられる傾向にあり、ドル買いにつながりにくい状況になっている。一方、日経平均株価の大幅安を受けて欧米株の連れ安も予想され、リスク回避的な円買いでドル・円やクロス円の戻りが鈍くなる可能性もある。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加(ロンドン)
・18:30 英・7-9月ILO失業率(予想:4.3%、6-8月:4.3%)
・19:00 ユーロ圏・9月貿易収支(8月:+161億ユーロ)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:0.0%)
・22:30 米・10月消費者物価指数(前年比予想:+2.0%、9月:+2.2%)
・22:30 米・10月小売売上高(前月比予想:0.0%、9月:+1.6%)
・22:30 米・11月NY連銀製造業景気指数(予想:25.1、10月:30.2)
・24:00 米・9月企業在庫(前月比予想:0.0%、8月:+0.7%)
・06:00 米・9月対米証券投資(8月:ネット長期有価証券+672億ドル)
・06:10 ローゼングレン米ボストン連銀総裁講演(米国経済)
・NAFTA再交渉第5回会合(メキシコシティ、21日まで)
・ブラジル休場(共和制宣言記念日)

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情報提供元:FISCO
記事名:「欧米為替見通し:ドル・円は戻りの鈍い展開か、重要経済指標は前回下回るとの予想