市場関係者は依然、連邦公開市場委員会(FOMC)による年内の追加利上げに懐疑的見方を維持している。金利先物市場での12月までの利上げ確率は40%前後と引き続き50%を割り込んだまま。債券ストラティジストは、米金融当局がインフレが低下するなか、利上げという間違いを犯しているかどうかを検証している。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は先週13−14日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、インフレの低下を「一時的な項目が影響」と一蹴。米国の労働市場や経済の強さを強調した。イエレン議長やフィッシャー米FRB副議長と同様に連邦公開市場委員会(FOMC)での影響力が強いとされているNY連銀のダドリー総裁も、インフレが「FRBが期待している水準をやや下回る」としたものの、米国経済は完全雇用にかなり近く、成長が長期間続くと確信していると達観的な見通しを強調した。こうした、タカ派発言にもかかわらず、FOMCが予想している年内あと一回の利上げを市場が織り込むには、今後発表される経済やインフレ指標で一層の改善が必要となる。

JPモルガンはインフレの低調が長期化するとの見方から、10−12月期の米10年債利回り見通しを従来の2.75%から2.65%へ引き下げた。一方、野村は、FRBが先週開催したFOMCで明らかにしたバランスシートの縮小計画を「極めて重要なポイントだ」とし、もし、下半期の経済やインフレが改善した場合、10年債利回りは2.8%に向けて上昇すると見ている。バンク・オブ・アメリカは、先週発表されたFOMCの声明やイエレンFRB議長の証言から、FRBは弱い指標の中、タカ派的な姿勢を貫くようだと見ている。

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情報提供元:FISCO
記事名:「NYの視点:市場、FRBの利上げ政策に依然懐疑的