starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「地震怖い。でも…」 日本に残る技能実習生たち 能登半島地震


 石川県能登町の小木港近くにある宿舎「ガルーダ・ハウス2」ではインドネシアから来日し、イカ釣り漁船で働く約20人の技能実習生が暮らしている。1月は休漁期間にあたり、実習生たちは休暇中に能登半島地震で被災した。

 元日、寮でそれぞれがテレビを見たりゲームをしたりして過ごしている時に揺れが襲った。テレビの速報を見ても何のことか分からず、スマートフォンから流れてくる速報を見てようやく状況がのみ込めたという。津波警報が出て、一度漁港に全員で集まった後に高台へ避難した。

 二つある宿舎のうち一つは内部の壁や棚が壊れて使えなくなったため、全員が被害の少なかった宿舎に移って暮らしている。ソリクルイクバルさん(22)は「避難所に支援物資を受け取りに行くと近所の人が『がんばって』と声を掛けてくれるので、何とか生活できている」と話す。役場で受け取る水のほか、海から運んだ海水で食器を洗うなど工夫しているという。

 支援物資にも気を使う。豚肉の成分が入っているカップ麺は食べられないため、米やパンを選んだり、母国から持ってきた即席麺を作ったりして過ごしている。

 インドネシアは2004年のスマトラ沖大地震で大きな被害を受けた。23年5月に来日したヌルギオノさん(19)は「津波がとても怖い」と話す。それでも一度も帰りたいとは考えなかったという。日本で迎えた初めての正月に遭った地震、雪、寒さ。慣れないことは多いが「まだ働き始めたばかり、お金をためて両親を楽にし、幸せになるために来た。お金がたまるまでここで頑張りたいです」と話し漁港を見つめた。【写真・文 宮武祐希】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.