藤井先勝、決め手は 強気の手で応じる菅井と一進一退の熱戦 王将戦

　藤井聡太王将（21）に菅井竜也八段（31）が挑戦し、栃木県大田原市のホテル花月で7日から指されていた第73期ALSOK杯王将戦七番勝負の第1局（毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛、囲碁・将棋チャンネル、立飛ホールディングス、森永製菓、富士フイルム協賛）は8日午後6時半、藤井王将が120手で先勝し、3連覇と8冠堅持に向けて好スタートを切った。持ち時間各8時間のうち残り時間は菅井八段38分、藤井王将4分。第2局は20、21の両日、佐賀県上峰町の大幸園で指される。

　1日目は先手番の菅井八段の三間飛車から両者が穴熊囲いに組み、千日手模様の局面が続いた。菅井八段が1時間23分かけて封じた4七飛（53手目）は、4筋からの攻めを目指した一手。藤井王将は8六歩（54手目）から先攻し、強気の手で応じる菅井八段と一進一退の長い中盤戦が続いた。

　藤井王将が8七歩（80手目）からと金を作って局面が動く。菅井八段は飛車を見捨てて敵玉に迫る勝負手順を選んだが、藤井王将の6四角（104手目）が攻防に働く決め手となり、熱戦を制した。【丸山進、新土居仁昌】