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三重の漁港に小魚30~40トン漂着 地元漁師「こんなの初めて」


 三重県志摩市大王町波切(なきり)の波切漁港で13日朝、サッパと呼ばれる小魚が大量に打ち上げられた。推計で約30~40トンに上るとみられ、死骸が分解される過程で海中の酸素濃度が低下し、他の生物に影響するおそれもあることから、地元の漁師たちが朝から船2隻を出して網ですくい、回収作業にあたった。

 地元漁師によると、11日夕方、波切漁港内で大量の群れになって泳ぐサッパが見られ、その日は約3トンを漁獲した。12日には死骸が海面に浮くようになり、志摩市に連絡。その後も死骸の数は増え続け、13日朝には海岸に打ち上がった。ワラサやブリに追われて港湾に迷い込み、そのまま酸欠になったのではないかとみられる。

 25年間、波切で漁師をしているという男性は「こんなのは初めてだ。波切でサッパが取れるようになったのも昨年ぐらいから。海の生態系が変わっているのを感じる。漁港の堤防に集まる釣り客がまくオキアミも影響しているのではないか」と懸念する。

 市産業振興部水産・農林担当の浜口真吉参事は「海上漂流物なので一般廃棄物として調整し、処理をする。また、肥料として活用できないか、肥料メーカーにも相談している」と話した。波切漁港を管理する県伊勢農林水産事務所漁港管理課の藤原幹木根(みきね)さんは「現時点で原因は不明。現場の海水を採取して、水産研究所で検査をし、原因を究明したい」と話した。

 サッパは北海道から九州まで、沿海や内湾に生息する体長15センチほどのニシン目ニシン科の海水魚。瀬戸内地方では、酢漬けにして郷土料理「ままかり」として親しまれている。【小沢由紀】

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