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名古屋市エスカレーター条例施行も左側に列 駅員「2列で利用を」


 名古屋市で1日、エスカレーターに立ち止まって乗ることを義務付ける条例が施行された。全国2例目で、政令市では初めて。転倒事故などを防ぐため、条例化によって意識や習慣の変化を促すのが狙いだ。

 市営地下鉄栄駅では、エスカレーターの手すりに「歩かないで」などと書かれた啓発シートが貼り付けられた。取材した午後1時過ぎ、歩く人は少なかったが、利用者は左側に集中。駅員が「2列でご利用ください」と呼びかけていた。

 名古屋には利用者が左側に立ち止まり、空いた右側を急いでいる人が歩く“暗黙のルール”が存在する。愛知県大府市の女性会社員(32)は「歩く人とぶつかった経験がある。条例が施行されて安全になるのはいいこと」と話し、効果に期待を寄せた。一方、岐阜市の男性(68)は「(条例は)知らない。いつもは立ち止まるが、予定があり急いでいる」と駆け上がり、足早に改札へ向かった。

 1日、アール医療専門職大の徳田克己教授(バリアフリー論)らの研究チームは、名古屋駅構内のエスカレーター調査を実施。2時間で2882人が利用し、うち87人(3%)が歩いていた。2カ月前の6・1%から半減しており、徳田教授は「条例の事前PRの効果が表れていると考えられる。エスカレーターを使わず、隣の階段を駆け上がる人が、施行前より増えた印象がある」と話した。

 一方、2年前に条例を施行した埼玉県で徳田教授らが調査したところ、導入当初こそ効果が見られたが、1年後に逆戻りしており「継続して呼びかけることが大切だ」と指摘した。

 条例は、右側、左側を問わず立ち止まった状態でエスカレーターを利用するとともに、駅や商業施設などの管理事業者にもそれを周知することを義務付けている。罰則規定はない。【川瀬慎一朗、酒井志帆】

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