FMラジオ局CROSS FM(クロスエフエム、北九州市)の株式を取得し代表取締役会長に就任した実業家の堀江貴文氏(50)が22日、小倉北区で記者会見し「『大実験』と称して、これまで放送局がやってこなかった新しいことにチャレンジする。面白いコンテンツを届けていく」と述べた。
人工知能(AI)の活用や大型集客イベントの開催、リスナーが番組内容に意見する会員制サロンの創設などに取り組むという。
堀江氏は八女市出身。故郷・福岡のラジオ局の経営を引き継いだ経緯について、北九州市を拠点にプロ野球独立リーグの球団を2021年に設立するなど「さまざまな縁があった」と話した。ライブドア社長だった05年にニッポン放送株を大量に取得し、フジテレビと対立した経緯も踏まえ「小回りが利く組織だからこそ、構想していることも見せやすい」と説明した。
小倉城天守閣で開かれたこの日の会見には、武内和久市長も同席。武内市長は堀江氏をスタートアップ支援の分野で市のアドバイザーに迎え入れることを発表した。
クロスエフエムは1993年開局。2016年から、化粧品や健康食品を手がけるディーエイチシー(DHC、東京)傘下に。全株式を保有していた同社創業者の吉田嘉明氏から堀江氏ら3人が6日付で株式を譲り受け、社長には、堀江氏のビジネスパートナーの大出整氏(44)が就いた。【成松秋穂】