JR名古屋駅は15日、東海道新幹線の名古屋―新大阪間が計画運休となった影響で、例年のお盆時期ほどの混雑は見られなかったが、大きな荷物を持った家族連れらが行き交った。一方、駅周辺の百貨店や飲食店は軒並み臨時休業し、地下街も閑散としていた。
約20人のツアーに参加し、大阪まで親戚の墓参りに新幹線で行く予定だった東京都練馬区の久保山貞夫さん（72）は、予定を変更して名古屋からはバスに乗り、京都のお寺巡りをすることになった。「台風でツアーをキャンセルしたお年寄りもいると聞いたが、前もって申し込んでいたし、お盆なので墓参りしたかった」と残念そう。
JR各線や私鉄も終日運転見合わせに。先週から岐阜県に出張していた千葉県の会社員、棟方正平さん（37）は、在来線が使えず名古屋駅までタクシーで来たといい「昨日の夜に帰ろうかと思ったが、混雑しそうだったので、今日帰ることにした」と話した。
東京までライブを見に行くという津市の会社員の女性（27）は「車で名古屋駅まで来た。昨夜の段階で終日見合わせが決まっていたので対応できてよかった」と話し、スマートフォンで東京へ向かう新幹線の運行状況を調べていた。
駅直結のジェイアール名古屋タカシマヤなど百貨店も臨時休業した。【藤顕一郎】
