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福岡・大野城0歳児死亡 母親「踏んだ」 故意の可能性視野に捜査


 2022年5月に福岡県大野城市の自宅マンションから救急搬送され、肝破裂で死亡が確認された生後7カ月の男児について、30代の母親が県警の事情聴取に「誤って体を踏んだ」と説明していたことが捜査関係者への取材で判明した。ただ、男児の胸には骨折の痕があり、外部から強い力が加わったとみられるほか、体に複数のあざもあった。県警はこうした状況から、母親が命に危険を及ぼすと知りながら暴行を加えた可能性もあるとみて慎重に捜査している。

 亡くなったのは、井上新大(あらた)ちゃん。県警によると、当時、母親と双子の弟との3人暮らしで、22年5月14日午後1時20分ごろ、母親の119番でマンション室内から救急搬送され、病院で死亡が確認された。同日午後1時ごろに死亡したとみられる。

 捜査関係者によると、母親は通報時、「子供が起きない。息をしていないようだ」などと説明していた。だが、司法解剖の結果、死因は胸や腹を圧迫されたことによる肝破裂で、胸の近くには肝破裂の際にできたとみられる骨折の痕が見つかった。外部から強い力が加わった所見とみて事情聴取を進めたところ、母親は新大ちゃんの容体が急変する前に体を踏んだことを認めた。

 母親は「故意ではなかった」と主張しているというが、遺体には複数の皮下出血の痕や古いあざとみられるものも一部あった。県警は新大ちゃんが暴行を受けた可能性もあるとみて、複数の専門医の見解を聞きながら、慎重に捜査を進めているとみられる。

 県や市によると、母親は新大ちゃんら双子を妊娠中の21年5月に大野城市に転入した。その際、転出した自治体から、新大ちゃんの年上のきょうだい=事件当時、別居中=の養育が不適切だったとの情報が寄せられたため、市は母親を、出産前から継続支援が必要な「特定妊婦」として登録した。出産後も定期的な電話や面談を続け、関係機関でつくる市要保護児童対策地域協議会に経過を報告していた。

 22年4月、市は家庭状況の変化を把握し、対応の緊急レベルを引き上げたが、定期通院していた医療機関でも傷やあざは確認されていなかったという。新大ちゃんの死後、県や市は記者会見を開き「虐待の兆候はなかった」と説明していたが、県警は遺体に不審な点がみられるとして1年以上にわたり捜査を続けている。【佐藤緑平、河慧琳】

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