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祝祭暗転、惨劇の夜=「押すな」の声が悲鳴に―積み重なる人々、救助難航・韓国雑踏事故


 【ソウル時事】「押すな」「押さないで」の声の後、人々は折り重なるように倒れ、悲鳴が響いた。ハロウィーンを直前に控えた週末の29日夜、仮装した若者らで祝祭ムードに包まれたソウルの繁華街、梨泰院は惨劇の場と化した。  ◇コロナ規制解除ですし詰め  新型コロナウイルスの規制が3年ぶりに解除され、飲食店が並ぶ梨泰院の通りはすし詰めになるほどの大にぎわい。事故は繁華街中心の大通りに面した地下鉄駅に近い幅3.2メートルの傾斜のある狭い路地で起きた。  聯合ニュースによると、足を負傷した20代男性は、人が押され始めた10分後ぐらいに下り坂の前から順に倒れて「五重、六重になった」と説明。「居酒屋やクラブにいる仮装姿の人を見物したり、写真を撮ったりする人が足を止め、別の人たちが道を進もうとした結果、互いにぶつかり合い、(事故が)起きた」と振り返った。  ある目撃者はKBSテレビに、路地に人が密集し、女性の悲鳴や「押さないで」という声が聞こえたと語った。ある瞬間から「坂の下の方に(人々が)すっと下がっていった」と証言。「皆が『押すな』『押すな』と言っていたが、その声も急に消えて悲鳴だけになった」という。  ◇犠牲者多くが若者  現場周辺には救急車140台以上が出動。消防士らは救助した負傷者らを大通りに運び出し、胸を押し続けて懸命の心肺蘇生措置を実施。救助には一般の人々も協力した。  20代の女性は聯合に「人が幾重にも積み重なり、一部の人は徐々に意識を失い、何人かは既に亡くなったようだった」と涙ながらに語った。女性の友人は「周りの人が全力で一番下の人から救い出していたが、積み重なった人があまりにも多くてうまくいかなかったようだ」と声を震わせた。  現場付近のパブで働く20代女性の趙我映さんは時事通信の取材に「友人も心肺蘇生を手伝い、顔と服が血だらけになった。ハロウィーンなのに悲しく怖い」と答えた。「今年はコロナが落ち着き、人が多かったと思う」と加えた。  救助が終わった現場には心肺蘇生のための機器の電極パッドや血の付いた衣服が幾つも転がっていた。周りには涙を流して座り込む若い女性の姿もあった。消防の責任者は「死傷者の多くは20代だ」と厳しい表情で語った。  事故現場に近い順天郷大学病院には被害者を運んだ救急車の列ができ、安否を知ろうと家族らが訪れた。恋人がこの病院に運ばれたという20代の男性は夕刊紙・文化日報に「彼女の状態が分からず心配でたまらない。心肺蘇生の時にわずかに脈があったことに希望を懸けている」と打ち明けた。 【時事通信社】 〔写真説明〕30日、ソウルの梨泰院で起きた雑踏事故現場で作業に当たる救急隊員ら(EPA時事) 〔写真説明〕30日、ソウルの繁華街の梨泰院で、雑踏事故現場近くの大通りに集められた、巻き込まれた人の物とみられる靴など 〔写真説明〕30日、ソウル・梨泰院の雑踏事故現場付近で、救助活動の状況を記者団に説明する消防当局者 〔写真説明〕雑踏事故の被害者が搬送された順天郷大学病院に並ぶ救急車の列=30日、ソウルの繁華街・梨泰院
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