警察庁、警衛警護強化で専従課新設＝人員も大幅増

　安倍晋三元首相銃撃事件を受け、警察庁は２１日、天皇陛下や国内外の要人らの安全確保を担う警衛・警護体制を強化するため、１１月１日から専従の課を新設することを決めた。課は５０人体制で、これまでの人員から大幅に増える。　 　新たな課は警備２課の名称で、警備局警備運用部に設置される。警備２課は既にあり、災害対応などを行っていたが、警備３課に変更される。 　警衛・警護については、これまで警備１課の中に担当部署があったが、課として独立させる形になる。人員は天皇陛下や皇族を守る警衛が２倍、国内外の要人を対象とした警護は３倍に増えるという。 　銃撃事件を防げなかったことを踏まえ、警察庁は新たな警護要則を策定し、都道府県警察から事前の警護計画や結果の報告を求めている。報告内容は新たな警備２課がチェックすることになる。 　同庁の組織再編は、組織犯罪により効果的に対応するため、刑事局組織犯罪対策部でも実施する。暴力団対策課と薬物銃器対策課を統合するなどし、新たに組織犯罪対策１課と同２課を設ける。（了）【時事通信社】