乗客１人死亡「深くおわび」＝クラブツーリズム社長ら謝罪―静岡バス横転事故

　「深くおわびする」。静岡県小山町の県道で観光バスが横転し乗客１人が死亡した事故で、バスツアーを主催した旅行会社「クラブツーリズム」（東京都新宿区）と運行会社「美杉観光バス」（埼玉県飯能市）が１３日夕、都内で記者会見を開き、両社の社長が謝罪した。 　クラブツーリズムの酒井博社長は冒頭、「お客さまの１人が亡くなり、多くのお客さまが負傷されたことを、企画した旅行会社として深くおわび申し上げます」と述べ、深々と頭を下げた。 　同席した美杉観光バスの吉田典弘社長も「大変申し訳なく思っている。ご迷惑をお掛けした方に最大限の誠意をもって対応したい」と、時折言葉を詰まらせながら話した。 　会見で酒井社長は、運転手が事故直前、添乗員に「ブレーキが利かない」と話していたと明らかにした。１３日朝に埼玉県狭山市を出発し、富士山５合目を経て駿河湾をクルーズする日帰りのツアーで、このコースの乗務は初めてだったという。 　吉田社長は運転手について「昨年７月に入社し、今年の春ごろから観光バスに乗務するようになった」と説明。「トラック運送会社やバス会社での勤務経験もあった。聞く限りでは真面目で、出発前の点呼でも異常はなかった」と話した。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕観光バスの横転事故で、記者会見冒頭に頭を下げるクラブツーリズムの酒井博社長（中央）と美杉観光バスの吉田典弘社長（奥）＝１３日午後、東京都新宿区